お伊勢参りと三河湾の離島めぐり【９】（2015/04/28）

2015/04/28

さて、今日はどこへ向かうか。
とりあえず今回の旅の一番の目的であるお伊勢参りは無事叶ったので、まぁこのまま帰途についても良いのだが、転職先の仕事に慣れるまでは当面旅に出ることは出来なさそうだし、まして子供が生まれたらなおさらだ。

とはいえカミさんの体調が最優先なので、様子を聞いてみると幸い頗る快調とのこと。それならもう少し旅の続きをしてみようとなった。

携帯の地図を開いて近隣の観光地を眺めているうち、賢島の沖に浮かぶ間崎島と言う島に目が留まった。行って何があるのかわからないが、恐らく今回を逃したら次に訪れる機会はまずないだろうということで、まずは間崎島を目指してみることに。

ということで、間崎島への入口となる近鉄の賢島駅に到着。その名のとおり、賢島という島にある駅だが、鉄道の駅で人工島以外の島に存在する駅はここだけだ。

近鉄沿線を代表する観光地として良く知られているが、駅の周辺は思いのほか寂しかった。目の前の通りはこれでも国道である。
早朝だからかひと気もなく、店も開いていない。

後にここがサミットの開催地になったとはにわかに信じがたいｗ。

そりゃ、猫もあくびするわ。。。
まぁ、それはさておき、８９番目の島は賢島となった。

といっても、本土とは数十メートルの海を隔てているだけで、そこいらの川の橋を渡るくらいのカジュアルさで上陸できるので、島を制した、という趣きは全くないのだがｗ

駅の道向かいには遊覧船の乗り場があり、ここから間崎島へ行く船が出るのだが、次の船の時間はだいぶ後だったので、結局渡るのは諦めた。

賢島が面している海は英虞(あご)湾といい、長崎の九十九島や宮城の松島と勝るとも劣らない見事な多島海である。ここまで来てそれを眺めずに帰るのもなんだったので、桐垣展望台という所に行ってみた。

奥にさっき渡島を見送った間崎島が見える。
天気がイマイチなのが残念だが、見ていて飽きない良い景色である。

ひとしきり展望台からの眺めを堪能しながら、伊勢湾の入口に浮かぶ島々のことを考えていた。
鳥羽と対岸の伊良湖岬との間を、伊勢湾の湾口を守る要塞のごとく坂手島、菅島、答志島、神島の4つの有人島が浮かんでいる。

折角なのでどれかの島に足跡を残したいと思った。
調べてみると、答志島には温泉があるらしい。島の規模や港からの距離等を勘案して答志島を目指してみることにした。

船の時間を調べると、１０：４５発の便があるようだ。
それまでまだ少し時間があるので、鳥羽の名所の一つ、夫婦岩を見てから行くことにした。

夫婦岩は二見興玉神社の境内にある。
神社の境内と言っても、神社は海岸沿いにあり、その参道も海岸に沿って伸びている。
本殿でお参りを済ませ、更に参道を歩いてゆくと、本殿の裏手の沖合に夫婦岩が見えてくる。

傍らの解説板によると、この岩は沖合７００ｍの海底にある興玉神石の皇居とされているそうだ。二つの岩を結ぶしめ縄は「結界の縄」という名前が付いている。時期によってこの二つの岩の間から日の出を拝むことができ、深い感動を与える、と書かれていた。

なかなかに神々しさを創造させる光景なのだが、いかんせん天気が。。。(しつこい)

遥拝を済ませて鳥羽港へ。

鳥羽港からは、各島を回る市営の定期船のほかに伊良湖港との間を結ぶフェリーも発着しており、なかなかにぎやかだ。
定期船は各島の港をいくつかのパターンで結んでいて少し複雑だ。位置関係が分からないとどれに乗ってよいのか迷いそうだ。

これから向かう答志島には答志、和具、桃取の3つの港があり、答志、和具は順番に回る便が多いが、桃取は島の反対側の離れたところにあり、船も別の経路となっている。

各島を周遊する４日間有効の乗船券もあるそうで、島めぐりをしてみたくなったが、収拾がつかなくなりそうだったのでやめといた。

ということで、答志島のなかで一番規模の大きい和具へ行ってみることに。

坂手島、菅島を右手方向に、答志島を左手方向にそれぞれ見ながら１５分ほどで和具港に到着。

答志島は９０番目の島となった。
はじめは島の集落を適当に散策して、そのまま答志島温泉に浸かって戻って来ようと思っていたのだが、港の案内所で貰ったパンフレットを眺めると、この島には古くから人が住んでいたらしく、古墳などが残っているらしい。それらを結んで答志港の方へ抜ける遊歩道があるということなので、俄然行ってみたくなった。