館山・外房ドライブ【2】(2018/03/24)
2018/03/24
3人での車中泊もだいぶ板についてきた。流石にステップワゴンに乗っていたころと比べると、車が小さくなって人数が増えているのでだいぶ狭苦しいが。チビは寝相悪いし。。。
最近は、起きたら自分が寝床の片づけをして、その間カミさんとチビが近くを散歩しに行くというパターンが多くなってきた。
片付け終わるころを見計らって2人が戻ってきたら朝食。
食事を済ませたら出発。車を走らせると、程なく広い花畑が見えてきたので、ちょっと立ち寄り。
花は詳しくないので、何の花かは分からないが、3月に露地栽培でこんなに花が咲くのだから、それだけ温暖ということなのだろう。
軽く散歩してみたが、色とりどりのお花が咲き乱れる様にチビも興奮していた。
散策の後向かったのが、仁右衛門島という島である。
千葉県民の間では割と知られているけど、他県の人はほとんど知らない、というそんな位置づけの島である。
場所は鴨川シーワールドが有名な鴨川市に位置する。
国道から道をそれて、細い路地を抜けていくと駐車場があり、ここに駐車。
事務所で島へ渡るチケットを購入。船の乗り場に行くと手漕ぎの小舟が岸壁に横付けされていて、それに乗り込む。
チビは初めての船旅だ。デビューを飾るのに丁度良い乗り物かもしれない。
乗客は我々3人のみ。3人が乗り込んで、めいめい陣取って腰掛けると、船頭がおもむろに櫂をギッコギッコとこぎ始める。
船はゆっくりと沖合の島向けて進んでいく。
なんで、こんな牧歌的な移動手段がいまだに残っているかというと、仁右衛門島は島全体が個人の所有物になっていて、それを観光客向けに公開しているためである。
船はインフラではなく、アトラクションなのである。なので、さっき購入したチケットも、乗船券ではなく、島への入場券となっている。
まぁ、仁右衛門島は海岸沿いに浮かぶ岩礁に毛が生えたくらいの規模でしかなく、陸から手漕ぎでも5分ほどで着いてしまうくらいの距離なので、動力化する必要もない、というのもあるだろう。
そして、仁右衛門島に上陸。島旅94番目の島は仁右衛門島となった。
仁右衛門島の存在は学生の頃には知っていたが、埼玉県民に外房ややや遠く、なかなか行く機会に恵まれなかった。
一方、千葉出身のカミさんは、子供の頃に遠足で行った事があるということだ。
2度行くような場所でもなかったので、一緒になってからもなかなか訪問に首を縦に振ってくれなかったのだが、チビが生まれたので、行く気になったとのこと。
島は平野仁右衛門さんという方の個人所有となっていて、源頼朝とかが登場する時代から、この島を所有しているという。
当主は代々平野仁右衛門という名前を受けついでいるそうだ。
船着き場から歩き始めると、まず階段で高台に登るルートだ。
チビはすかさず、だっこコール。最近手抜きを覚えおった。。。仕方なく抱っこして登る。
とはいっても階段もほどなく終わって、その先は当主の家の敷地になる。
なかなかに歴史のありそうな建物である。
建物は公開されているが、中に入ることはできないようだ。
敷地の右側から外に出られるようになっていて、更に遊歩道が続いている。
チビは地面の敷石に興味津々。早く行こうよー、と呼びかけるママの声を無視して、石集めに夢中。先に進めない。
どうにかひっぺがしてたどり着いた場所が神楽岩という岩。
日蓮聖人が朝日を拝んだ所、とされているそうだが、ここからほど近い対岸の小湊地区は日蓮聖人が生まれたという寺もあるので、この風光明媚な島を訪れていたとしてもおかしくない。
さらに進むと磯に出る。磯遊びをしたら楽しそうだが、今日は何も道具を持ってきていない。
手すりなどがないので、チビの手を離せない。。。
島は平野さんの所有と前述したが、こうやって磯を見ていると、転がる岩や、小さな岩礁、島本体、それぞれの境界が曖昧な気がしてくる。どこまでが所有地になるのだろうか。
登記の都合もあると思うので、測量図は作っていると思うが、こういう複雑な場所の測量はどうやってやっているのだろう。
そして、一周回って元の船着き場に戻ってきた。
今しがた歩いてきた道は島の東側を回る道だったが、ここから反対方向にも道が伸びていて、島の西にある展望台に行けるようなのだが、チビが歩き飽きてしまったので、結局ここで終了。
船着き場には土産物屋らしき建物があったが、あまり商売っ気は感じられなかった。
暫く待っていると、本土側から迎えの船がやってくる。
チビにとって初の船旅はどうだったか聞いてみたら、船が揺れて怖かった、というようなことを言っていたが、そんなに怖がっているようには見えなかったので、本当のところは定かではない。
さて、ぼちぼちお昼時なので、事務所で近所の飲食店のおススメを聞いてみた。
この集落にはこれといった店はないが、鴨川市街の「まるよ」という店がおいしいと教えてくれた。
仁右衛門島のあった太海地区からは車で15分くらい。入口の前に数組の順番待ちの客がいて人気のほどが伺える。
待つのは苦手なのだが、地元の人がお薦めする店がまずい訳がないので待ちますよ。
で、待つこと30分ほどで呼び出しがあった。
自分は刺身定食を頼んだ。海の近くに来ると、大手を振って美味しい海鮮が頼めるのがうれしい。
大きく切られた切り身が5種類。新鮮で食べ応えもあり満足。人気店だけはある。
一方、カミさんは天ぷらそばである。海に来て天ぷらなんて、という気もしたが、チビがまだ刺身を食べられないので、消去法的に選んだ結果らしい。
食事を済ませたらもう帰りのコースである。
帰りがけ、亀山湖の湖畔にある公園で小休止してチビを少し遊ばせたら、カミさんの実家まで走ってゴール。
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まぁ、旅のまとめとして書くようなことはないような旅ではあったが、チビにとって房総半島&船デビューを飾る記念すべき旅であり、自分も新しい島の上陸記録が一つ増やせた。
この年、房総半島にあるいくつかの施設が無料で入場できる招待券が当たり、これ幸いと幾度となく房総半島へドライブに出かけた。おかげでチビも房総半島にはだいぶ詳しくなったことだろうw