碓氷の旧線跡散策【4】(2021/09/12)
行きがずっと上り坂だったので、帰りはずっと下り坂。まさしく片勾配である。足取りも軽くて実に快適。
あずましい速度で6号トンネルまで抜けてめがね橋のところまで戻ってきた。
行きの時に勿体ぶったのは、別に出し惜しみをした訳ではない。橋は下を通る旧国道までわき道が繋がっていて、旧国道から橋の全貌を見ることが出来るのだが、行きの時はそのまま素通りしてしまったので、戻りの時に見てみようと思ったのだ。
ところが、カミさんとチビは下まで降りたら登る気力がないから行かない、と言っている。
橋の上で留守番しているらしいので、一人で見に行くことになった。その脇道が今日一番の急勾配だった。
確かに戻りは大変そうだ。。。
旧国道から見る、めがね橋の雄姿はこちら。
どうだろう。実に荘厳だ。
めがね橋は正式には碓井第三橋梁という名前で、イギリス人技師の指導のもと、明治25年に竣工した。
橋長は87.7mあり、水面からの高さは31mある。
総レンガで作られており、使われたレンガの数はなんと200万個以上。国内最大のレンガ橋なんだそうだ。
わざわざ降りて見に来るだけの価値があるものなんだけどなぁ。。。
アーチの真下から撮影してみた。
よくもまぁ、こんなものを作り上げたものだ。。。
一人大満足して再び橋の上に戻ってきた。
トンネル脇に橋をサイドから見られる場所があったので、ちょっと立ち寄って写してみた。
橋の側面にはケーブル類の保持に使っていたのか、ギザギザの金具が取り付けられている。
よく見たら、これラックレールじゃないか?
ラックレールはこういうものだ。
ということで、1人で大興奮してしまったのだが、2人は欄干のバッタに興奮中で、こちらの興奮が伝わらなかった。
この興奮を共感してくれる人がいないのが悲しいw
で、あとはスタート地点である峠の湯を目指して下り道をひたすら歩く。
途中寄り道もあったが、概ね1時間ほどで峠の湯に戻ってきた。やっぱり下り坂は早いね。
トロッコ列車の駅には丁度列車が入線していた。
ということで、無事峠の湯まで戻り、ホッと一息。山登りと比較するとキツい所もなく淡々とした上り下りだったが、それでも6キロの道のりである。程よい疲労感もあり汗も流したい。
で、目の前に温泉がある。入って行こうか、と言う話も出たが、折角群馬まで来たのだから草津の湯でも入りに行かないか、と誘ってみたところ、諸手を挙げて賛成だったので、一路草津を目指すことになった。
ということで、草津の湯を目指し、まずは峠を登って軽井沢へ。
軽井沢は、チビにとっても、ウチらにとってもさほど魅力的な街ではないが、小休止を兼ねてちょっと立ち寄り。
矢ヶ崎公園の駐車場に車を停める。すぐ隣が公園なので、道中健やかにお休みあそばされていたチビだが、目を覚ますなり遊びに行きたがる。
父はここまで無休憩でぶっ通しだったので流石に少し疲れた。チビの相手はカミさんに任せて小一時間仮眠を取ることに。
一時間きっかりで二人が戻ってきたので、少しだけ街中を散策したが、特にめぼしいものはなかった。
一応、軽井沢駅は訪問したら、115系が停まっていた。赤基調の塗装を見ると交直流電車みたいだ。
んで、ようやく草津へ移動。
今度は湯畑の近くの駐車場に車を停める。そこから少し歩くと草津温泉のシンボルである湯畑が見えてくる。
湯畑は源泉から沸きだす温泉の温度が高すぎるので、冷ますための装置だそうだ。
もうもうと湯気を上げて湯畑の中を流れる温泉に期待が高まる。
こちらは白旗源泉。柵越しに中を覗くとお湯がぼこぼこと湧き上がっている。
温泉地だけあって、散策する観光客も多い。その人たちとなるべく近づかないように我々も散策。
観光客は多いが、流石に外国人の姿は見当たらない。
足湯も堪能させてもらった。
草津温泉は共同浴場が無料で利用できる。
足湯を堪能した後は、ちゃんと湯舟に浸かろう、ということで白旗乃湯というお風呂に行って見た。
今回はチビがパパと入りたいー、というので、チビを連れて中に入る。
脱衣所と浴室は簡単な仕切りがあるだけで分かれていない。何人かの先客があったので、空いているところに浸からせてもらう。
浴室側は温度が異なる湯舟が二つある。高温の方は足をつけるのも難しいほどの高温だったので低温の方に入る。
低温の方でもチビにとっては熱いらしく、湯船に入れずじまいだった。
湯舟の縁で桶にお湯を汲んで遊んでいるが、それでは流石に体が冷えてしまうので、時折桶でお湯を汲んでかけてやる。これがホントのかけ流しw
予想はしていたが、洗い場はない。なので体を洗うことはできなかったが仕方なし。
風呂から上がっても体はずっとポカポカ。名湯に恥じないとてもいい湯であった。
カミさんが風呂から出てくる頃には、日もすっかり暮れてしまった。
ライトアップされた湯畑がきれいである。
草津温泉の思い出?に温泉まんじゅうを買って食べる。
饅頭は普通に美味しかった。
だが、このまま外をウロついていたら折角温まった体がまた冷えてしまう。
後ろ髪惹かれる思いで車に戻る。
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7月後半から立て続けにあちこち出歩いたが、無事コロナにかかることなくやり過ごすことができた。
と言うか、地方の観光地なんて混雑してもたかが知れている。混雑している建物に入らなければあまり心配がいらないというのであれば、基本的に屋内レジャーは殆ど行かないので、あまり心配しなくてもよいのかもしれない。
むしろ、各地で自粛ムードが漂い、閑散としている今こそ、あれこれ見て回るチャンスであるような気すらする。
今回の旅のメインディッシュである、碓氷峠旧線ハイキングは往復6キロほどのコースで歩きごたえがあったが、行きと帰りが同じところを往復するだけだったので、本文中でも触れたが新線側も通れるようにしたりすればもっと楽しめそうな気がする。
チビはもうこの程度の距離なら音を上げずに歩き切ることが出来るようになったようなので、そろそろどこかの島でも行ってじっくり散策でもしてみようかなとも思う。