鳥取ドライブ【8】(2022/08/14)
履物選びで結構時間をつぶしたので、いい時間になってきた。
再び屋形のあったところに戻ると、既に沢山の人だかりができていた。歌い手もスタンバイを済ませ準備OKの様子。
開始を待ちきれない人がフライング気味に踊り始めている。
交差点の隅の一角を陣取って開始を待つ。ほどなくお囃子に乗せて歌い手が声高らかに歌い始めた。
待ってましたとばかりにそこかしこにいた人たちが踊り始める。
この歌は「かわさき」という。川崎なのか皮割きなのかは知らない。
郡上踊りは歌が10曲あるそうだ。踊りもそれに合わせて10パターンある。曲順は「かわさき」で始まり「まつさか」で締めるということだけは決まっている。その間の歌も大体の流れは決まっているが、状況に応じて入れ替えたりすることもあるらしい。
かわさきのメロディーは聞き覚えのあるものだった。10年前に郡上八幡博覧館で聞きながら踊りの体験をした時に聞いている。
郡上踊りの輪は、最初は屋形の近くで小ぢんまりとした円を描いているに過ぎなかったが、参加者が続々と輪に加わっていくので、どんどん輪が大きくなる。と言っても狭い交差点なので、だんだん路地の方に入り込んでいくような形になって、次第に細長い楕円の輪になっていった。
人が入るたびにその輪の折り返し地点がどんどん離れていくので、始まったばかりの頃に見かけた人はなかなか戻ってこない。
自分も踊りたい、と言っていたカミさんだが、まだ踊りに加わった人たちを眺めているだけだ。
行かないの?と聞くと、まだ踊り方が分からないので様子を見ている、という。
20分ほど眺めて、ついに意を決して踊りの輪へチビと2人混ざっていった。自分はその様子を撮影したかったので、輪の外から並走しつつ眺めることに。
最初はぎこちない踊りをしていた2人だったが、徐々に踊りを覚えて少しずつサマになっていく。かわさきは複雑な踊りではないので、ある程度回数を重ねたら覚えられそうだ。
それにしても、今ここで踊っている人だけでも数百人はいるだろう。それらの人々が思い思いに同じ踊りを踊っている様は、なかなかに圧巻である。
デジカメを置いてきてしまったことがつくづく悔やまれる。。。
カミさんたちが加わった列が折り返し地点に達し、再び屋形のところに戻ってきた頃には、20時半を回っていた。
折角の機会だし、このまま好きなだけ躍らせてあげたい気持ちもないではなかったのだが、チビの寝る時間も考えなければならないし、風呂の心配をしなければならない。
ようやく踊りも覚えてノッてきたところで心苦しいが、ここで郡上踊り体験は終了。
踊っている間は天気が持ってくれたが、車に戻る途中で再び雨が落ちてきた。小走りに車に戻る。
踊っている時じゃなくてよかったと、胸をなでおろす。
さてお風呂だ。この近くでは道の駅古今伝授の里に併設されている温泉が最寄りだが、20分ほどかかる。営業時間を調べたら21時まで、ということで今から移動しても間に合わない。
他の施設も調べてみたが、皆同じような感じ。ここから車で1時間くらい走れば23時までやっている風呂屋があるにはあるが、チビをそんな時間まで起こしておくわけにはいかない。よって今日はお風呂なし。汗と湿気で甚だ気持ちが悪いが、とりあえずウェットティッシュで体を拭いて済ませた。
今日の寝床はぼんやりと関ヶ原の近くのどこかで、と思っていたが、今からだと着くころに日をまたいでしまいそうだ。
結局、東海北陸道に入ってトイレ休憩に立ち寄った関PAで停泊することに。
ルーフボックスに仕舞っていたシュラフを引っ張り出したら湿っていた。台風の強い風雨を受けてボックス内に多少の水が浸入したようだ。
シートの凸凹を埋めるために持ってきたもので、直接それ包まって眠るわけではないが、下に敷いているだけでも湿気が上がってきて何とも不快。。。