北海道初上陸【6】(1999/08/31)
網走監獄:
既に夕方に片足を突っ込んだ時間である。ここから何かを観光しようとしても日没まであと2時間ほどしかないので、行ける所が限られてしまう。ちょっと寄り道しすぎたか。
網走と言えば監獄、網走番外地。そのくらい網走の刑務所は有名だ。あまり興味のある対象ではなかったが、このまま何ら観光をしないまま網走を立ち去るわけにもいかず博物館 網走監獄に行ってみることにした。
この博物館は明治時代に建てられた網走刑務所の建物を改築の際に移築して展示している施設である。
入ったのはいいが閉館まであと1時間ちょっとしかない。
結構広い施設なので全部をしっかりと見て回ったらそれなりの時間が必要になる。なので見学は駆け足となってしまった。
だが、そこにあるものはかつて実際に使われていた施設そのものであり、設計の一つ一つに全て刑務所として使われるための根拠がある。
リアリティは半端なかった。
今でも刑務所なんて物見遊山のように見学することは叶わないので、その一端を垣間見れたのは眼福だった。
閉館ぎりぎりまで見学していたが、駆け足で見て回った割には満足感があった。
博物館から出たら、もう日没まで秒読みという感じになっていた。とは言っても今の時間は18時ちょっと前。8月の終わりの日没だと思うとちょっと早い感じがする。
だがそれも当然。網走は日本の地図ではかなり北東に位置する。日本の標準子午線は兵庫県の明石なので、そこから比べたらだいぶ東の方になる。その分日の出日の入りが早くなるのだ。
なるほど、だから民宿の女将は「こんな時間まで寝て、、、」と呆れていたわけだ。
北浜駅:
すっかり日が暮れてから網走市街に入る。ぼちぼち夕食といった時間だが、網走駅付近の飲食店をガイドマップでチェックしても2人の気分に刺さる店が見つからなかった。
そんな時にふと北浜駅という名前が頭に浮かび、行ってみることにした。
北浜駅とは網走と釧路を結ぶ釧網本線の網走から数駅先の無人駅なのだが、これまた鉄道ファンの間ではよく知られている駅なのだ。
小さな駅舎の中に夥しい切符類がおよそ貼れそうな場所全てに貼られているのが見えるだろうか。
切符以外にも定期券だとか名刺だとかプリクラだとか何かのメモだとか、見始めたら止まらないレベルで貼りまくられている異様な姿を晒していた。
そのことがこの駅の最も特徴的な部分なのだがそれだけではない。この駅はかつて駅員が常駐していた時期があり、その駅務室を活用した喫茶店「停車場」があるのだ。
そこで食事をしようと思って延々網走から走ってきたのだが、店は30分ほど前に閉店していて食事にありつけなかった。
丁度列車が到着する5分前だったのでやってきた列車の撮影のみ行って、再び網走に引き返した。
撮影は失敗してしまった。暗くて何が写っているか分からないので掲載は控える。
結局、網走で何を食べたのかはもはや記憶がない。多分妥協的にレストランかなんかに行ったような気がする。
それから網走駅に立ち寄って撮影タイム。
駅には独特なルックスのキハ183系のオホーツクが停まっていた。これが見られただけで満足。
この日の寝床は、翌日に摩周湖を見に行こうと思っている都合で、道の駅摩周温泉となった。
この時はノートPC(LIBRETTO60)を持参していた。ISDN公衆電話にはアナログジャックが設けられていたので、ここにモデムカードを接続すればインターネットにアクセスできる。
その必要があった訳ではないがどんなふうに接続されるのか試してみたくて、道の駅の公衆電話で試してみることにした。
ISDNはデジタル回線だが通信速度はあまり早くない。WEBアクセスはお世辞にも快適とは言えなかったが、家でも似たような回線速度だったので、まぁそんなもんかと思いながら件の掲示板にアクセスして、2,3コメントを書き込んだ。
それからメールを受信してそれでおしまいだった。
使えることは分かったけど、やっぱり使いこなすレベルには至っていない。もう少しこういったデバイスを使いこなせるようになりたい。