広島・高松遠征【7】(1991/05/05)
それから名古屋に行って、前回スルーしてしまった名鉄の写真を撮りに行ってみることにした。
とは言っても新名古屋(現:名鉄名古屋)は地下駅なので撮影には正直あまり適さない場所だ。だが、名鉄の多くの列車がここを通るので、ここで撮影するのが一番数を稼げる。
もっともあと数駅進んで金山辺りまで行けば地上区間を走る車両が撮影できたので、そこまで足を伸ばせばよかったかもしれない。
ただ、手持ちが心もとなかったので、節約のために入場券で頑張らざるを得なかった。
まぁ、そんなわけでしばし新名古屋駅での列車ハントを楽しんだ。
まずは名鉄特急の代名詞、パノラマカー7500系。7000系をブラッシュアップする形で登場した系列だ。
しかし列車種別が急行である。急行で前面展望の車両に乗れるとは、羨ましい。
7300系かな?車体のサイドビューはパノラマカー風の固定窓になっているが、正面がなんか古臭い。
それからパノラマDXの8800系。
うっかり先頭車両に向けてフラッシュを炊いてしまった。。。申し訳ない。
まぁ、その他何枚か撮影したが、出来栄えがイマイチなので省略。
JRの駅に戻ると既に日は暮れていた。とりあえずボンネットの489系しらさぎを撮影。
というか、この後寝台急行ちくまに乗るわけだが、名古屋を発車するのは0:43である。まだだいぶ時間がある。
夕食はホームの蕎麦屋できしめんをすすって腹ごしらえ。
手持ちの資金も底を尽きかけていて、どこか他の場所に足を伸ばすこともできない。これも自分が旅行前に無駄遣いした報いである。
まぁ、とりあえず家に帰れるだけでも良しとしないと。
出発時刻まで入線してくる車両を撮影して時間をつぶすことにした。
特急しなの381系10番台展望車。
当時各路線でブームとなりつつあった、前面展望車両のさきがけとなる車両だ。国鉄時代に作られたせいか国鉄特急色のまんまの展望車両となっているのが物珍しい。
特急ワイドビューひだキハ85系。
カートレイン名古屋
カートレインはマイカーを貨車の中に積み込んで、人間は併結された客車に乗って目的地まで移動しよう、という斬新なアイディアの列車である。
思った以上に車両が積み込めなかったのと、乗り降りの場所が不便(大抵操車場で積み下ろしをした)だったのとで、あまり流行ることなく廃止されてしまった列車だ。車両の運搬賃が車を運転していくのに必要なコストより安いか同程度だったら、寝ている間にマイカーと共に目的地まで届けてくれるというのは悪くないアイディアだと思う。自分も北海道への移動などで使えたら嬉しいな、と思う所だが、そういう痒いところに手が届かないのがJRの悪い所。。。
103系。
中京色と呼ばれる塗分けの103系である。
名古屋地区では通勤輸送がそれほどきつくないので、基本4扉の通勤電車はあまり配置されなかった。それだけに純通勤電車である103系はなかなか物珍しかった。
キハ80のジョイフルトレイン、リゾートエクスプレスだったかな?
1つの駅でひたすら待ち構えていると、こういう車両が入線してきたりするのが面白い。
まぁ、鉄道ダイヤ情報などを見て、何日の何時にどういう列車が来るのか調べることは出来るので、それをやっている人たちからすれば珍しいことでも何でもないのだろうが。
寝台列車が入線してくる時間になった。
まずは寝台特急さくらの24系客車。
はやぶさ。
富士。まだブルートレインが多数活躍していた時代である。
キハ58。快速と表示が出ているので、快速みえだろうか。
時間は23時半を過ぎた。大概の路線がぼちぼち終電を迎える。それから24時までの間にすべての路線が終電となった。こんな深夜に駅のホームを子供がうろついていることを咎められるのではないかと言う気がしたが、案外、誰からも誰何されなかった。
とりあえず、ちくまが来るまであと40分ほどある。だが、列車が集電になってしまうと、いよいよ何もやることがなくなってしまった。
今なら40分なんてたばこ吸って休憩所で一息入れたらあっという間だが、当時の自分には長くて退屈な時間だった。
いかんせんやることがない。
どうにかこうにか、やり過ごして、
ようやく入線してきた。またフラッシュを消し忘れてしまった。。。おかげできれいに写ったが。。。
ちくまは寝台列車でありながら急行列車となっている。急行なので急行券を買えばよく、特急よりも料金が安かった。
この列車は3段寝台の14系客車で運転されていて、当時ほぼ消滅寸前だった3段寝台の客車にぜひとも乗ってみたいと思ってあえて乗車した次第。
真夜中なので、乗客がいる区画からは寝息が聞こえてくる。静かに自分の指定された場所へ移動。
幸い、自分の指定された席は向かい合わせになっている6区画の全てが空きだった。
ので、荷物を置いてから寝台を撮影。
下段寝台。583系と比べて幅が狭い。その代わりどの段でも料金は一緒だった。
窓が各段で共用なので自由に開け閉めが出来ない。メリットといえば移動がしやすいことくらいしかないかもしれない。
中段。中段も同様である。
そして上段。自分の指定席はここである。またしても上段を選んでしまった。
もちろん天井は低いし窓もない。ただ、583系と違って線路に直角に寝台が設えられているので、屋根がカーブしている方を足にすればそれほど窮屈でもなかった。
ちなみに、上段が一番揺れることを知ったのは、もう少し経ってからだった。考えれば分かりそうなものだが。。。
連日ひたすら移動しまくりの旅を続けて、流石に疲れたのか、ほどなく眠ってしまい、気が付いたら長野に到着する直前だった。