名古屋に拉致られに行った話【2】(1996/09/17)
1996/09/17
昨日の一件の後は、なんだかんだいってがっつり熟睡した。結局眠かったのだろう。
さて、今日は1日久々に撮り鉄を解禁しようと思っている。というか、四日市には日本でも数少なくなったナローゲージ路線の、近鉄北勢線(現:三岐鉄道)と、内部(うつべ)・八王子線(現:四日市あすなろう鉄道)がある。これがいつ無くなるか分からない。下津井電鉄と同じ轍を踏まぬよう、折角名古屋に来たので、撮影をしておこうと思ったのだ。
とはいえ、思い付きでなのでカメラを持ってきていない。写せればよいので、コンビニで写ルンですを購入した。なので、画質は褒められたものではない。
ということで、近鉄名古屋駅から名古屋線で一気に桑名へと向かう。
車両に乗ってウォークマンから曲を再生する。イヤホンから入手したばかりのTスクエアの最新アルバム、B.C.A.Dの1曲目、勇者という曲が流れる。列車が発車して一頻りトンネルを通るとほどなく地上に出る。その地上に出るときに曲もイントロからメインテーマに切り替わる。20年以上経ってもそのワンシーンが忘れがたい思い出となっている。
暫く景色を眺めているうちに桑名に到着。
北勢線の西桑名は隣接しているが、少し離れていて迷ってしまった。
▲172
流石に望遠が一切できない写ルンですで狙うには遠すぎるか。
▲272
ということでホームに上がってみた。
これがナローゲージか。線路の幅が笑っちゃうほど狭い。そして車両もいちいち小さい。小さいと言っても多分新交通システムと同じくらいのサイズ感だ。
車両は多少近代化されているが、どうひいき目に見ても時代遅れである。がっつり近代化できるほどの需要もないけど、廃止にするほど閑散でもない、という絶妙なラインであったが故生き延びているということだろう。
外野から無責任に言うが、長く活躍して欲しいと思った。
▲202
ホームでの撮影を終えて改札外に出た時にこれが入線してきた。1編成しかないレア車両なので悔しい。とはいえもう一度切符を買ってホームに上がるのもなんか勿体なくて、結局この1枚だけの撮影となった。
次に近鉄四日市に移動。ここから内部・八王子線が出ている。
折角なので、こちらは少し乗車してみよう、ということで終点の内部駅まで乗り通してみた。
車内にいると路面電車に乗っているような気分だった。車体幅は狭く、天井が低い。そして釣掛モーターの音。
至福のひと時であった。
内部で撮影した115。よく見ると前後の車両間で窓の高さや全体的な作りがチグハグである。
一方こちらは入線してきた163。
駅の周囲には何もなさそうだったので、折り返しの電車に乗ってとんぼ返り。
そのまま近鉄だけっていうのも芸がない、と思い、JRの四日市へ移動。
双方の駅間は数百m程度だが、駅ビルも建ち、大いに発展している近鉄四日市と比べると何とも閑散としている駅前だった。
そこから関西線経由で難波までの切符を買う。
まずは213系。211系的なルックスだが、2扉の電車である。
続いてキハ11系。
キハ40系。
どの車両に乗ったかは忘れたが(多分上のキハ11だと思う)、亀山まで乗車。
亀山駅では、キハ120系が停まっていた。今度はこれに乗って加茂に向かう。しかし、色褪せてるなぁ。。。
写真が残っているのはここまで。多分電車の中でも爆睡していたらしく、ここから先はあまり記憶がない。
四日市で購入した切符はJR難波までとなっているが、新幹線の切符は天王寺で購入している。
その間食事をしたのか、どこかに乗り鉄をしに行ったのか、その辺も覚えていないが、まぁ、無事帰って来れました、と。
帰宅してまた暫くした頃、Tから連絡があった。あれからどうか的な近況確認だったと思う。
もちろんあれ以来そこの通販は利用していないし、子ネズミを増やす活動もしていない。
商品はたまに買うでもいいかなと思ったが、子ネズミを増やす活動はやるつもりがさらさらなかったので、その旨正直に伝えた。
それ以来Tから連絡が来ることはなかった。
元気にやっているだろうか。
(おわり)