広島・長野【2】(1995/08/12~08/13)
宇治のひやしあめ:
1995/08/12
この日は宇治に行って、それから名古屋を経由して長野へと向かう予定となっていた。
まずは奈良線に乗って宇治を目指す。なぜ宇治を目指すか。平等院?お茶?どちらも違う。寺社もお茶も興味がない。じゃあ何しに、というと 当時関西でまれに売られているひやしあめドリンクなるものを飲むためだ。何を言っているんだ自分は。
当時のオタク系雑誌の欄外にそういう企画があって、「空前絶後のマズさ」とか「毒液を飲んでいるような味」 とか、かなり酷評されている飲み物として知られていた。果たしてそれはどのような味なのか確かめてみよう、という訳である。実はこのアクティビティが今回の旅の主なテーマの一つになっていた。
Kの情報によるとそれが宇治駅から平等院へ行く途中の自販機で売られているらしい。わざわざ宇治まで出張らなくても市内のコンビニで売られていることもあるらしいのだが、確実に仕留めるためにわざわざ出向いたと言う次第。何やってるんだろうね。
ということで宇治に到着。ここから平等院に向かう途中、川沿いの公園のほとりにその自販機があるらしい。
地図であたりを付けて歩く。・・・と見つけた。これだ。
昭和の時代から置いてあるような自販機である。お札はもちろん500円玉も使えない。いつからあるんだ。
その自販機の片隅に黄金に輝く缶がディスプレイされている。これこれ。ということで買ってみる。黄金の250cc缶の表面に青字でひやしあめ、その背中側に赤字であめ湯と書かれている。夏だったので自分が買ったのは冷たい方だったが多分ホットでも飲めるのだろう。その時にディスプレイの缶の向きを反対にするだけで済むのだから合理的だ。
これが雑誌でさんざんに酷評されているひやしあめか。投稿者のコメントで毒液とまで評される飲み物、どれだけとんでもない味がするのだろうか。ということでKとこれを一気に飲めたら晩御飯ゴチの約束を取り付けてある。
早速開封して匂いを嗅いでみる。。。うん。これはアレだ。
その時点で味はある程度想像できたが、ひとくち口に含んでみる。やっぱりアレだ。しょうが湯だ。
別にまずくもなんともない。むしろ美味い。自分の味覚がおかしいのか。
Kに美味いと思っていることを悟られないように表情を消して一気に飲む。
飲み干してドヤる。あまりのマズさに吐き出す姿を想像していたKは呆気に取られていた。
あんまり普通に飲み干したのでKも自ら購入して飲む。飲んだ瞬間、普通にうまいじゃん!と弾んだ声を出した。
まんまと投稿に騙されてしまったwあの投稿はメーカー関係者によるものだったのではないか、と言う気がした。
まぁそういう訳なので晩御飯ゴチの話はなくなった。勝負にならない勝負で後輩に約束を強要するのは流石に忍びない。
とりあえずこの話を知っている地元の友達に数本買って帰ることにした。どんな感想が出るだろうか。
椿事:
それから折角来たのだからと平等院をざっと散策した。が記憶には全く残っていない。
で、再び宇治駅に戻ってきた。
駅前のロータリーのあたりで電車の時間などをチェックしていたら、どこからともなく野良犬が迷い込んできた。
その野良犬はKが手にぶら下げていた鞄に興味を持ったらしくKの元に近づいてくる。Kは犬嫌いという訳ではないのだが、流石に旅先で服が汚れるのは困ると思ったらしくとっさに飛びのく。それが犬の興味を更にそそったのかKにまとわりついてきた。
思わず激写w
きょうび野良犬に追いかけられるなんて経験そうそうない。腹を抱えて笑いながらKが追いかけられている様を傍観した。
いや、椿事であったw
さて、ぼちぼち先に進まないと。ということで京都まで戻り東海道線に乗る。
途中写したこれはなんだ?
駅前のパチンコ屋のネオンサインがPACHINKOではなくPACHICOMになっている。パチコムって何だ?というのが面白くて撮影した。面白いのか??
長野へ:
そして大幅に飛ばして名古屋に到着。
名古屋では武豊線のキハ40を撮影。鉄道写真が撮りたかったのは内心あるのだが、撮影の意図はそれではない。皆まで言わすな。
そして。。。
Kがバカ受けしていたので撮影したのだがノリホ入である。その響きがKの壺を突いたらしいのだが、自分はそれが乗車人員報告書(=乗報)を入れるためのケースであることを知っていたので、何がそんなに面白いかピンとこなかった。
でも笑った。そういうものだ。
さて、ここからは中央線にひたすら揺られる行程だ。日が暮れてきてコントラストが下がってきている。まるで三途の川を念写した写真みたいになっている。
揺られた。めっちゃ揺られた。塩尻で途中下車。と言っても乗り継ぎだが。
丁度ホームにクモハ123形が停まっていた。この車両は荷物電車を改造して作られた車両である。貴重な車両との対面だったのでカメラを向けた。このカメラなのでその出来は期待はしていなかったがやっぱり微妙な出来栄えだった。。。
そのあと長野まで乗車し長野市内のホテルで宿泊。夜をどんな風に過ごしたのか全く覚えていない。
そして帰宅:
1995/08/13
最終日である。善光寺に行った事は覚えているが、やっぱりこの時も写真に残していない。
そのあとはひたすら帰宅だったので記載するトピックもほとんどないのだが。。。
飯山線のキハ52と、
高崎で撮影した旧型客車、
キハ35系900番台(奥はキハ20)の写真を掲載してお開きとしたい。
ちなみに後日、友達を家に呼んで件のひやしあめドリンクの試飲会を開いた。
みんな最初は戸惑いを隠せないでいたが、意を決して飲んだ奴から普通じゃん!という声が次々と上がる。
良かった。自分の味覚がアホだったわけじゃなかった。
(おわり)