臺湾的婚礼【1】(2007/01/20)

カミさんの友人にSちゃんという子がいる。この子は台湾人でカミさんが大学在学中に留学しに来ていたそうだ。
カミさんとの会話の中で時々彼女のことが話題にのぼることがあり、そう言う子がいることは知っていたのだが、この度めでたくゴールインした旨の連絡があったそうだ。

しかもその披露宴に招待されたという。
カミさんのまたとない友人であり、折角招待をしてくれているのだからぜひとも行ってあげるべきだとは思うが単なる観光ではない。披露宴への参列である。台湾の披露宴のしきたりなんかさっぱり分からないがどうすりゃいいのか。徒手空拳で現地に突撃しても恥をかくだけなので、ちょっと事前勉強をしてみることに。

 

ネットで検索すると台湾の披露宴にお呼ばれしたら、なんて記事が出ている。そんなニッチなハウツー誰が見るのだろうか。だがその情報はいま我々にとって一番欲しい情報である。非常に役立った。

まず台湾における披露宴というのは、日本と同様に結婚式場などでやる場合もあるが、日本ではあまり見ないやり方として新郎新婦の自宅前の路地を封鎖して地域住民総出で路上パーティを行う形式もあるらしい。
また進行は客が最初に入場してその後新郎新婦入場。出し物などを見つつ歓談していく、というところまでは日本とほぼ同じようなのだが、一番の違いは宴もたけなわのあと、閉会の挨拶を行わずにそのままめいめい退場するということだ。シメないのか。

服装については基本的にラフな格好でOKだそうだ。ただし白は喪の色なのでNG。
なお、ご祝儀の文化は台湾にもあって一般的なお作法としては紅包と呼ばれる赤いご祝儀袋に入れて受付で渡すのだそうだ。ただし紅包は一般論で新郎新婦が好きなものであればキャラクターが書かれているようなものを使ってもOKとのこと。金額は割れる金額の方がめでたいらしく喜ばれるそうだ。へぇ、勉強になるなぁ。

台湾は比較的親日的な人が多いという話を聞くし、戦前は日本の国土でもあった地域なので文化的に共通している風習もあるようだ。その一方で喪の色や金額の縁起など日本とは正反対な風習もあったりするので興味深く読み込んでしまった。

 

その記事を読んで準備する物のイメージは大体まとまったが、カミさんの服装については悩ましかった。
男性の服装は私服ないしはスーツ着用のうえ色味のあるネクタイなどを付けて行けば問題ない、と具体的なことが書かれているのだが、女性の服装については華美なものでなければOKくらいの記述しかない。もちろん新婦より目立ってはならない事は万国共通だが、新婦がどんな格好で登場するのか全く分からないのでその基準が分からない。男性が私服でもいいというのだからさほど着飾る必要はないと思うが、だからと言って街歩き用のワンピースでは流石にまずい気がする。周りの参列者に馴染む程度の格好が出来れば一番ベストだと思うのだが、参列者がどんな格好で来るのか想像も付かない。

みんながジーンズとかで参列したら、ちょっとヨソ行きのワンピースでも結構浮いてしまうことになるし、逆にみんなが着飾ってくるとあそこにいる地味な人誰?状態になる。どうしたら間違いがないのか最適解を出すためにあれこれ思案に暮れることとなってしまった。

 

男性の服装は私服またはスーツというのだが、流石に私服で行くのは度胸がいる。なのでスーツを着ていこうと思うのだが、自分が持っているスーツは完全に仕事着でもうヨレヨレの物しかないので、適当なスラックスと薄い柄の入ったシャツを買いに行った。

自分の格好が決まったのでカミさんもラフさのない、職場などのパーティで着るような派手さのないドレスで行くことに決まった。
これで周りの人がTシャツ短パンとかだったらめっちゃ浮いてしまうが、逆方向に浮くよりはマシだろう。

 

それからツアーを手配。披露宴は1月21日の夕方から。だがその辺は毎月職場が忙しくなる時期にあたっている。有休をとって観光に出かける程の日程が確保できなかったので、土日と有休1日の3日間で訪問することとなった。前年我々がイベント目白押しでお財布が枯渇気味だったこともあって出来るだけ安いツアーを探したところ2泊3日で4万円以下のプランがあった。まぁシーズンオフだしね。

ぶっちゃけこれだと全く観光の時間はとれない。式に行って帰って来るだけの台湾旅行となりそうだが、そこはやむを得ないか。

 

まさかの大寝坊:


2007/01/21

我々を台北へと運ぶ便は成田を昼過ぎに出発することになっていた。家から成田までの経路は電車で行くのが時間的には短いのだが、乗り換えが何度か有り荷物を抱えて階段の上り下りをしなければならないことを考えると、多少時間がかかっても地元から出発するリムジンバスの方が安楽だ。
なので9時台のバスで成田へと向かうことにした。そこから逆算して起床を7時としていたのだが、例によって準備に手間取ってしまい布団に入った時点で夜中の2時を回っていた。

 

翌朝、なんか嫌な感じがしてふと目を覚ました。カミさんは横で寝息を立てている。まだ早朝なのかなと思い何気なく時計を見ると10時を指していた。うそ!?
時計が止まっているのではないかと思って携帯の時間を見たらやっぱり10時を指している。。。やっちまった。

まさかの大寝坊である。。。隣でまだ寝息を立てていたカミさんを叩き起こして緊急事態が発生したことを伝える。カミさんも自分が青い顔をしていることを怪訝に思いながらも時計を見た瞬間状況を即座に理解した。

間に合うかどうか何とも言えない状況だ。とりあえず乗換案内で検索してみるとすぐに鉄道で向かえばギリギリ間に合いそうなことが分かった。とりあえず反省会は後回しにして速攻で家を飛び出した。
ずっとソワソワした気持ちのまま電車に揺られて成田に到着、チェックインまで無事に終えたところでようやく一安心。間に合った。。。

寝坊で乗り遅れたので披露宴に出られませんでしたなんて口が裂けても言えないし、何よりノーショーでチケット代が没収されてしまう。とにかく間に合ってよかった。。。

 

成田を発った飛行機は3時間あまりで台北の桃園国際空港に到着。台湾を島としてカウントしてよいかについては議論の余地があるが、一般的には台湾島と呼ばれているので44番目に上陸した島と言うことにさせていただきたい。

空港からはバスで宿泊先のホテルまで送ってもらった。宿泊先のホテルは六福飯店(レオフーホテル)と言う所である。10時に起床したというのに19時には台湾のホテルに着いているのだからやっぱり台湾は近い。

Posted by gen_charly