小笠原上陸【3】(2008/09)
そんな訳で我々が計画したプランは以下のとおり。まぁ手配が出来なければ絵に描いた餅だが。
1日目 ・・・ 竹芝出港
2日目 ・・・ 父島入港後そのまま母島へ移動し、母島島内観光
3日目 ・・・ 母島島内観光、その後父島へ移動し、父島島内観光
4日目 ・・・ 1日ツアーで南島上陸
5日目 ・・・ 父島出港
6日目 ・・・ 竹芝入港
さぁ、このプランが実現できるかどうか。手配を始めることにした。
まずは船と宿の手配だ。これらは小笠原海運が販売するおがまるパックか、ナショナルランドが販売するなしょなるパックというパッケージツアーを利用するのが一般的らしい、というかほぼこの2択となるようだ。
もちろん乗船券と宿を自力で手配することも可能で、それが1番自由度の高いプランを組めるのだがパッケージツアーの割引率はかなり大きく、割引の効かない自主手配はかなり割高になる。そのうえ自主手配の場合、宿の方が3日間まとめて宿泊しない人の予約を断るケースがあるという話も聞く。
じゃあパッケージツアーでと思ったのだが、上記の両方のパンフレットを見ても父島滞在中のうち1日を母島泊とするようなプランが掲載されていなかった。
ちょっと計算してみたら、おがまるパックを利用し1日分の宿泊を不泊にして、母島の宿を自主手配した場合でも全てを自主手配するよりは安い値段で収まるようなので、その方法を取ることにした。
という訳でまずは母島の宿泊先を決める。母島は人口500人に満たない小さな島なのでホテルのようなものはない。あるのはもっぱらペンションでその他何軒かの民宿があると言う感じ。
様々な評判を見比べて選んだのが民宿つきという宿。民宿と言っても部屋はきれいでご飯も美味いという話だ。
ちなみに母島にはレンタカーがない。ないというかそういう業者が存在しない。母島の集落は島の中南部に位置する沖村ひとつしかないが、見所は南北に長い島のあちこちに点在している。それらを回るには徒歩ではちょっと大変になるくらいの広さがあるらしい。
大抵の場合、現地での移動手段は宿泊先に交渉して宿の車などを貸してもらうことになるらしいのだが、それだと他に借りたいという宿泊者がいたらゆずりあい埼玉になってしまう。短い滞在時間を車待ちで費やす訳にはいかない。
その点つきの場合はレンタルバイクをやっているそうだ。ただし自分は今までバイクに乗ったことはないので操作が不安と言えば不安。でもまぁ母島ならあまり交通量もないだろうからのんびり走れば問題ないと思う。それよりも足が確保出来ることが重要。
という訳で宿に電話する。宿泊の手配については特に問題なく受けて貰えたが、レンタルバイクについては現地に着いてから申し出て欲しいとのことだった。あれ、予約は出来ないのか。それだと他の宿と条件が変わらない。だったら他の宿でもと思ったが面倒なのでそのままにした。
それからパッケージツアーの手配だ。上でおがまるパックとなしょなるパックの2種類のツアーがあることを書いたが、安いのはおがまるパックの方だった。おがまるパックは完全なパッケージツアーだが、なしょなるパックは様々なオプションが設定可能なセミオーダーツアーとなっていてその分割高になっている。
自分の場合はオプションに相当する現地ツアーも自主手配する前提なので、ここはおがまるパックで問題ない。
このツアーの申込窓口はナショナルランドにある。電話してこれまで述べたような計画を伝え、なので費用はそのままでいいので初日の宿泊だけ不泊にできないかと訊ねてみた。
そしたら、その場合はナショナルパックでセミオーダープランを組むことで母島の宿手配も含めて対応できます、とのことだった。上述のとおり同じ条件の場合おがまるパックよりもちょっと割高になってしまうのだが、セミオーダー方式なので不泊分の宿泊費は不要とのこと。その条件で計算して貰ったら自分が想定していたプランの価格と大して変わらない程度の金額に納まった。なんだ最初からその前提でプランを組んでもらえばよかったのか。民宿つきへは担当者の方から連絡を入れておいてくれるとのこと。
さて、これで行き帰りと現地滞在の手配が済んだ。あとは現地滞在中のアクティビティに関する手配をすれば完了である。
まずは父島での移動手段。父島の移動手段はレンタカー、スクーター、巡回バス、徒歩、のいずれかとなるようだ。島のバスは大抵便数が少なくて使い勝手が悪い。父島のバスも例外ではなかった。
かといって島は徒歩で散策できるような小ささではないらしい。となるとレンタカーかバイクということになる。バイクは不慣れで母島よりは交通量が多そうであることも考慮するとレンタカーが安心なのだが、滞在2日目に南島への1日ツアーを入れると、借りておいて1日遊ばせることになってしまいなんか勿体ない。
じゃあやっぱりスクーターにしよう、ということになったのだが現地でレンタルバイクをやっている業者のひとつであるパパヤマリンスポーツに連絡したら当日先着順での貸し出しになるということだった。
小笠原はこういうものが先着順なんだな。もし現地で借り損ねたら万事休すだが予約手配できないのだから仕方がない。現地で出来るだけ早めの手配を心がけるしかなさそうだ。
父島にはもう一軒父島タクシーという店でもバイクの貸し出しをやっているらしいのだが、パパヤよりも料金が高くどうせ同じ回答になるのだろうと思って電話しなかった。
最後に現地滞在中のアクティビティの手配。
上述のとおり南島に行ってみたいというのがマストであり、それ以外の主なツアーというとドルフィンスイム、ホエールウォッチング、戦跡巡り、ナイトツアーと言ったものがある。
カミさんに聞いてみたら、ドルフィンかホエールなんだけど、どっちかと言えばドルフィンかなとのことだった。
南島へ行くツアーは半日~1日程度の旅程でドルフィン/ホエールも同様。両方がっつり申し込んだらそれだけで貴重な滞在時間が食いつぶされてしまう。そこで合体したプランがないか探してみた。
いくつかある中で選んだのがCome・クルーズという業者が催行していた南島とドルフィンスイムのツアーであった。
他の業者が昼食持ち込みとなっているなか、ここのツアーは昼食付で料金が他のツアーとあまり変わらなかった。そのうえ最大催行人員が7名だったので、小ぢんまりとしたパーディーで巡れることも高ポイントだ。
これで父島滞在中のメインディッシュは決まった。あと残った時間で出来ることがないか考えてナイトツアーも申し込んでみることにした。ナイトツアーなら夜の余った時間を有効活用できる。ネットの口コミなどを参考にブルースカイビックホースという業者のツアーを申し込んだ。
戦跡巡りツアーも興味がないではなかったが、カミさんの食指があまり動かなかったことと、時間的にタイミングが合わなかったのとで見送りとなった。
残りの時間は島内巡りなどをして弾力的に運用することにしたい。
という訳で一式手配も無事完了。とうとう自分の目で小笠原を見る日が来ることになった。その期待に夜も眠れない日々が・・・続きはしなかったが、仕事がやや上の空になるくらいには頭の中であれこれイメージトレーニングをしていた。
出発日の数日前に見た天気予報で現地滞在中13日~16日の間が曇りか雨になる予報が出ていた。いやそれって滞在期間の全部じゃないですか。。。小笠原まで行って雨続きなんてなったら目も当てられない。
流石にその予報に落胆を隠せなかったが、まぁ雨が降ると言っても荒れるわけではなさそうだし、自分らがなんだかんだ言って結構な晴れ男・晴れ女であることは過去の旅行が証明している。きっと大丈夫だろう。