小笠原上陸【6】(2008/09/12)

八丈島沖の夕日:


船室でウトウトとまどろんでいたら船内アナウンスで起こされた。間もなく日没を迎えるとのこと。この船はそんな案内までしてくれるんだ。

折角なのでその日没とやらを見てやろうと再びデッキに出てきた。

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そしたら西側の空の向こうに間もなく沈まんとする太陽が盛大な夕焼けと共に視界に飛び込んできた。これは美しい。イソップー!(って古いかw)

空はきれいに晴れ渡り水平線に沈みゆく太陽を拝むことが出来そうだ。

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手前の上空を見上げたら妙に妖艶な雲が出ていた。こんな風に放射状にたなびく雲は初めて見た気がする。どんな風の吹き方をしたらこんな形になるのだろうか。

太陽は水平線間際に落ち込んでいるが、その辺りには雲がかかっているようで見え隠れしている。

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そして太陽は沈んだ。そしたら手前側に八丈島のシルエットが浮かび上がった。右が八丈富士、左が三原山である。今回の旅で初めて目撃する伊豆諸島だ。いつかは伊豆諸島の旅も行ってみたいところだが。

それにしても八丈富士の山容の美しさよ。教科書どおりの成層火山だ。郷土富士は全国に沢山あるが、この秀麗さはその中でも一二を争うレベルではないかと思う。

 

レストランの夕食:


素晴らしい日の入りを見届けた後はぼちぼち夕食。船内にはレストランがある。今回の船旅のうち1度くらいはレストランで食べてみようとカミさんと話していたのだが、初っぱなから利用することになるとはw

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レストランはこんな感じ。カフェテリア形式になっていて並べられているものをめいめいトレイに乗せてお会計というのが基本で、一部の料理は厨房にオーダーすることによってその場で作ってもらうことができる。

店は18時に開店するのだが、自分がレストランの前に来たのは5分前。にも関わらず既に開店待ちの人が10人ほど行列を作っていた。なので行きの船では撮影が出来なかった。上の写真は帰りの船で撮影したものである。

 

メニューは入口近くのガラスケースに展示されているのだが、品数が意外に多い。多分20品目くらいありそうに見える。自分が並んでいる場所はガラスケースから遠く、待っている間にメニューのチェックが出来なかった。

それから程なく列が進み始めた。列が進み始めると前の人たちは既に頼むものを決めていたのかさっさと中に入っていく。ようやくガラスケースの前に立って何にしようかと見始めたら、いつの間に背後に沢山の人が並んでいた。

自分らが足止めしてしまっている格好となってあまりじっくりと選ぶことが出来なかった。まぁ、自分は事前の情報収集でこのレストランのステーキ定食がおススメされていることを知っていたので、一瞥してすぐそれを注文することに決めたのだが、カミさんは事前情報なしで来たので選ぶのに時間がかかってしまった。

後ろがつかえているから、とほどほどの所で中断させてしまったが、その結果選んだのは生姜焼き定食だった。

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席はこんな感じになっている。意外にもちゃんとレストランしている。もっと社員食堂のような簡素なものかと思っていた。だが座席は座面の下と床面の間が鎖で固定されている。固定しておかないとすっ飛んでしまうほどの荒れた海を航海することもある証拠だ。その時に乗船していたらと思うとぞっとする。

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席について暫くしたら番号を呼ばれた。これがステーキ定食、1300円。肉は殊の外上手に焼き上げられていて程よい柔らかさだ。手前の小鉢に入っているのは小笠原の塩だそうで、これを肉に軽く振りかけて食べるとこれまた美味。

1300円という値段はレストランメニューのトップに君臨している。これでハズレだったら残りの時間をやさぐれて過ごすことになる所だったがこれなら納得である。

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一方のカミさんの生姜焼き定食はこんな感じ。肉が大きいので見た目以上に食べ応えがあった。味付けも絶妙でレストラン正解だった。

 

食事を済ませて食後の一服ということでデッキに出てみた。デッキの上では思ったより強い風が吹いている、というか船が22ノット(=40キロ強)の速度で航行しているのでその分風当たりが強いということだ。煙草に火をつけたらあっという間に灰が飛んでしまうので出来るだけ風下側に移動して人がいないことを確認しながら吸った。・・・のだが、自分より風上で灰が飛び散っていることも全くお構いなしで煙草をふかしている奴がいて、その灰が目に入ってえらい目に遭った。こういう時に気遣いができないから喫煙者が嫌がられるんだ、ということをそろそろ理解してもらえないものだろうか。

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海面を明るい月が照らしてキラキラと輝いていた。夜の航海はひたすら漆黒の海の中を進むものだと思っていたが、こんな幻想的な景色の中を進んでいたとは。

カメラでは撮影できなかったが上空にはきれいな満月が輝いていた。そうか、もうすぐ十五夜だ。

Posted by gen_charly