岡山出張【17】(2023/09/18)

備中国總社宮:


時計を見ると間もなく16時に差し掛かろうかというところだった。車の返却リミットは19時なので余裕を見て18時半には返却を済ませたいが、ここから岡山市街までは1時間ちょっとなのであと1時間ばかり時間がある。だが保存鉄道車両の類いは全て見切ったし、今から訪ねておきたい観光スポットもこれと言ったものない。

どうしようかとしばし地図を眺めた末に岡山への経路上にある総社に行ってみることにした。総社と言えばJR吉備線の終点であり、神社のある自治体の名前も総社市となっている。自治体の名前になるほどの神社なのだからかなり立派なものなのではないかと思ったのだ。

井原から国道486号をひたすら東進すると総社に至る。そう言えばこの辺りの地名は、大昔に一世を風靡した「天地無用!魎皇鬼」というアニメ作品の登場人物の名前の由来になっているものが沢山ある。
小学生の頃からの友達にK野という男がいるのだが、そいつが高校に入ったころからアニメにハマり、その仲間とつるんでいるうちに紹介されたのがこの作品だった。凄く面白いからと薦められて自分もビデオを借りてざっと見たが、まぁ当時のアニメオタクたちが萌えまくる作品だった。

当時、何かのきっかけで地図を眺めていた時にこのアニメの登場人物と同じ名前の街があることに気が付いて、作者がこの辺りの出身の人なのかなと思ったのだが、岡山なんて気軽に行けない場所なのでそれっきり忘れていた。だが今回総社への道を走行中に道案内の看板を見た時に、ふとこのことを思い出した。まさか無意識に聖地巡礼をしていたとはw

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それはさておき総社に到着。駐車場が意外なまでに小ぢんまりとしている。時間的な理由もあるのかもしれないが停まっている車も少なく、閑散としていた。

この神社は備中国總社宮と言うのが正式名称だ。祭神は大名持命、須世理姫命などとのことだ。正確な創建年は不明だが平安時代末期には既にあったとされている。

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駐車場は本殿の裏手にあり、そこから入るといきなり本殿の前に出るのだが、それで参拝を済ませてしまうのでは流石に風情がないので、一旦参道の入口の方まで行って参道を歩いてみることにした。

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境内への入口にあたる部分に随神門という門があり、そこから本殿まで長い回廊で結ばれている。この回廊はいつ作られた物かは分かっていないそうだ。

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右手側には総社宮神池があり、神橋で繋がる先に神島と言う島が浮かんでいる。

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また右手側は広い境内の敷地が広がっていて、数多くの摂末社であろうお社が並んでいた。

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そして回廊を通り抜けて本殿へ。本殿前まで回廊が延びているので本殿の建物の全体像は見えなかった。
しかしそれにしても参拝者が全くいない。一体どうしたことか。備中(岡山県)の総社を名乗る神社がこれで良いのだろうかと少し心配になった。むしろ訪れた場所が間違っているのではないかとすら疑ったが地図を見てもやはり間違っていなさそう。

まぁ他の参拝者がいようがいまいがお参りはしておかないとなので神妙に手を合わせてきたが、なんだか不思議な神社だった。

 

東京駅でのトラブル:


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今回の旅の締めくくりとして、最後に総社駅へ立ち寄り入場券を入手することに。

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ついでにホームに停まっていた井原鉄道の車両と、

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吉備線のキハ40をゲット。吉備線は桃太郎線という愛称が付けられていることにちなんでか、桃太郎伝説にまつわるラッピングが為されていた。

以上で今回の旅は全て終了、なかなか濃い週末だった。とりあえず家に帰るまでまだ何時間もあるが。

岡山のレンタカー屋に着いたのは予定どおり18:30頃だった。この日走った距離は約200km、結構頑張って走ったな。駅に着いて改札内の売店で藤戸まんじゅうを探したら無事見つけることが出来た。こちらも3個入りの物を購入して頼まれたお土産もコンプリートできた。

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それからホームに上がり定刻に来たのぞみに乗車。後は寝て帰ろう。
この列車の東京駅着は23:12。東京から地元の駅までは京葉線・武蔵野線に乗車するのだが、武蔵野線へ直通する終列車の乗り継ぎにあまり余裕がない、と言っても20分ちょっとの乗り継ぎ時間があるのだが、京葉線の東京駅ホームはもはや東京駅ではないと言っても語弊がないほど離れている。なので東京駅に着いたら出来るだけ急いで京葉線ホームまで向かわなければならない。

東京駅まで概ねウトウトしていたのだが、途中駅でなかなか発車しないなと思って目を覚ましたら品川駅だった。車内アナウンスで10分ほど遅延しているとアナウンスされた。まじかー。

そのまま10分遅れで東京駅に到着した。とりあえず小走りで行けばまだ間に合う。なのにそう言う時に限って改札に切符を入れたら詰まってしまった。すぐに係員が来て機械の中から切符を取り出し手渡してくれたのでそれを受け取って京葉線のホームへ急ぐ。

何故そう考えたのか忘れたが、京葉線ホームへ向かう途中で切符を再確認した。その切符には京都-東京都区内と書かれていた。誰の切符だこれ。この切符では最寄り駅の改札から出られないではないか。慌てて新幹線改札まで戻りそこにいた駅員に切符が違うと訴えた。

駅員は少し困った顔をしながらその改札がトラブル続きで、頻繁に詰まるので詰まった切符を乗客に渡していたのだが、終電間際であることもあってちゃんと確認せずに手渡してしまったことから、自分と同じように切符の行き先が違うという問い合わせでてんやわんやしていると言った。しかも間違った切符を手渡した乗客の中にはそのことに気づかずに立ち去ってしまった人もいるらしく、ここに全ての切符が揃ってないという。

いやいやいや。そんな事情知ったこっちゃない。こちらは最寄り駅までの切符がないと降りられないのだ。まさかちゃんと料金を支払った乗客に対して再度終着駅で精算しろなんて言わないよな。それを訴えたら手元に残っている切符を探し始めて少し待たされた末、自分が購入した切符は無事に見つかった。だが、このやりとりをしているうちに京葉線の終電は発車して行ってしまった。。。

 

もはや最寄り駅までの乗車は適わないが、まだ終電になっていない常磐線経由でも近い駅まで行くことができる。近い駅から自宅までのタクシー代は涙をのむか。。。は良いのだが、常磐線だと経路が異なるのでやはりこの切符では下車できない。おたくらのトラブルに巻き込まれて終電逃したんだけどどうにかならないの?と訴えたら、そういう対応は出来ないんですぅ、申し訳ございませーん、と木で鼻を括った様な対応をされた。

その人を食ったような態度にちょっと腹が立ったが、ここでやりあって常磐線にも乗り遅れたら目も当てられないので、そうですかと一言言ってそのまま山手線ホームに急いだ。結果、常磐線には間に合った。近年駅の係員に暴力を振るうクレーマーが問題になっているが、ぶっちゃけあんな態度で対応されたらそりゃつかみかかりたくもなるわ、と思った。特に今の60代以降の人は国鉄時代のやる気のない駅員の態度に何度も立腹してきた過去があるので余計だろう。若い駅員に悪気はないのだろうが、そういう過去があった事は頭の片隅に入れて対応した方が無用なトラブルを多少は防げるのではないかと思う。

 

どうにか最寄り駅の近くの駅まで辿り着いた。上述のとおりこの駅は経路外なので精算しなければならない。で精算機に切符を挿入したらまた係員を呼べと出た。もう何なんだよ。窓口で係員に事情を話したら、そう言うことならそのまま出場くださいと言われ精算を免れることが出来た。最後の最後で良い駅員に当たってよかった。結局タクシー代は自腹を切る羽目になったが。

 

あとがき:


今回の出張は連休に繋がっていたこともありがっつりと観光させてもらった。当初どこへ行こうか、なんて考えていた割に時間目一杯あちこち見て回った。天気が微妙な予報が出ていたがそこは流石晴れの国岡山の面目躍如、滞在中ずっと天気に恵まれた。暑かったが。。。

岡山県に属する架橋された島は今回訪問した3島のみだが、船で渡る離島は他にいくつもある。なかなか気軽に来られるところではないがそれらの島々へもいずれ訪ねてみたい所である。

さて、お土産で買って来た大手まんじゅう、藤戸まんじゅう、白十字の高原ブッセだが、カミさんから3種類コンプリートしてきたことについては特にお咎めなしだった。ただ、岡山と言ったらフルーツも有名なんだからそっちも見てきてくれたらよかったのにと言われた。相変わらずハードルが高い。。。

買って来たお土産は後日家族で食べ比べをした。結果、藤戸まんじゅうが一番おいしいという結果になった。このまんじゅうは賞味期限が3日しかないので知り合いや職場へのお土産としては買いづらいものだが、こうして家族ですぐに消費する分には3日の賞味期限で問題ない。これからはそういうお土産を買ってきてよというのが、次回以降の自分の出張時に課せられた任務となった。

(おわり)

Posted by gen_charly