信州ドライブ【2】(2010/09/18)

三本滝レストハウス:


そんな話をしている間にタクシー乗り場に停まっていたタクシーが客を乗せて出発してしまった。あらら。まぁでも係員との会話で20分くらい潰せたし、レストハウスも覗いておきたいので予定どおりバスで行こう。というわけで係員に情報提供のお礼をしてレストハウスに移動。その途中で立ち話をしていた女性の脇を通り過ぎようとした時に、ここに登ってくる途中でクマを見たと話しているのが聞こえた。クマですと!?

そういえばクマ対策を考慮していなかった・・・。万一登山中に鉢合わせしたら一大事だ。レストハウスの売店にクマ避けの鈴が売られていたので購入しておくことに。一般的な名称がクマ避けの鈴なのでそう書いたが、鈴というよりはベル風のものだった。気休めかもしれないが、自分らの存在がアピールできれば、多少は効果があるだろう。

 

このレストハウスには食堂もある。と、ここへきてカミさんが、お腹空いたと言い出した。言われてみれば朝、お菓子をつまんだだけだからな・・・。もうバスの時間まであまり余裕がないが、軽食くらいなら食べる時間はありそう。すると脇でメニューを見ていたカミさんから、モツ煮が食べたいとリクエストがあった。モツ煮か、時間かからないかな。厨房にいたマスター(勝手なイメージ)にできあがりまでの時間を聞いてみたら5分くらいとのこと。時計を見ると残り時間はあと10分・・・ギリだな。それでもし乗り遅れたらさらに1時間待ちになる。

そう言ってカミさんに配慮を求めたが、口が既にモツ煮になってしまっているカミさんは、大丈夫でしょと譲らない。まぁ最悪タクシーがあるからいいかということで注文。マスターの宣言どおりぴったり5分後にできあがった。

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できたてアツアツで体と心に沁みる味だった。かくいう自分も少し空腹を感じていたところだったので、この沁みる味が堪らない。ただ、ゆっくり食べている時間はない。慌ててかき込まなければならなかったのが残念。

食べ終わったらダッシュでバス乗り場に移動。数人のバス待ちの列があってその列に並ぶ。間に合った・・・。

 

乗鞍エコーライン:


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程なくバスがやってきたので列に続いて乗り込む。車内にはすでに多くの乗客がいるようだ、これでもし満員で乗れないなんてことになったら目も当てられないが、無事着席することができた。

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バス料金は往復2,400円。駐車場の係員の話から想像するにタクシーだと1万円程度で運んでくれるのだろう。シェアして乗れば確かに大きな差にはならない。タクシーとバスだとバスの方が安いという先入観があるが、条件によっては必ずしも当てはまらないことが分かる。

 

ここから畳平と呼ばれる場所までバスに乗る。畳平の標高は2,700mに達する。驚くべきはそこまで自動車が走れる道路があるということだ。もちろん日本で一番最高所を走る自動車道路となっている。この道路は乗鞍エコーラインおよび乗鞍スカイラインという愛称が付けられている。岐阜県側が乗鞍エコーライン、長野県側が乗鞍スカイラインである。

なぜそんな標高の高い場所に車道があるのかというと、戦時中に戦闘機の高高度用エンジンの実験を行うことになり、資材運搬などの目的で岐阜県の平湯から畳平の間に建設されたことに遡る。戦後は上述のとおり乗鞍エコーライン愛称が与えられ観光道路となった。

その後長野県側からアクセスするルートとして開通したのが、我々が今バスで通過中の乗鞍エコーラインである。この道は自衛隊の演習によって開通したものだそうだ。自衛隊は演習と称して全国の僻地に道路を建設している。そういう場所は道路を建設するにはコストパフォーマンスが悪いが、ライフラインとしては必要となるような場所が多い。なので普通ならなかなか近づきがたいような場所でも、マイカーで快適に旅することができる。頭が下がる思いである。

で、畳平が位置する標高2,700mは富士山の新五合目よりも高所である。どんな景色が見られるのだろうか。

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ある程度の高さまで登ってくると道は森林限界を突破し、いかにも高山的な風景が広がり始める。そして肩の小屋バス停の手前あたりには写真のような雪渓も見え始める。今の季節は夏である。富士山は夏になれば頂上まで雪が綺麗に溶けてしまうが、アルプス周辺の山々にはこうした雪渓や氷河などが通年見られる場所もあるのだそうだ。

雪渓があるということは雪が残っているということ、雪があるということはスキーができるということ。というわけで夏スキーを楽しむ人もいる。ちょっと物好きすぎて理解できない世界ではあるが、その肩の小屋バス停で、スキー板を担いだグループが1組、雪渓を目指して下車していった。

 

畳平:


三本滝からバスに揺られること40分ほどで終点畳平に到着。

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前述のとおりここは標高2,700mに位置している。まだ空気の薄さを感じるほどではないが気温はだいぶ下がってきた。畳平の広場には土産物店や山小屋が軒を並べている。体を高所に慣らすために15分ほど留まってそれらの店を散策。この「一万尺」と書かれた小屋を見た時になんか既視感があった。現地では以前富士山に登った時に、五合目辺りで似たような建物を見ていたのかなと思ったのだが、帰宅後に思い出した。

ほぼ1年前となる2009年の9月21日にクマが畳平に出現したのだ。この日は連休で多くの登山客が詰めかけて混雑していたこともあり、興奮したクマが登山者に襲いかかって重傷者を出す騒ぎとなった。幸い死者はなかったがクマは土産物屋の中に入り込んだところを閉じ込めて射殺された。

そういえば三本滝の駐車場でクマ目撃の情報を耳にしている。再び襲来しないとも限らないので気を付けて登らなければ・・・。

Posted by gen_charly