東松山散策(2010/04/11)
— 地元の隠れた名所 —
という事で、今日は東松山を散歩して回ります。
原付は坂戸市が出身地で、この辺は子供の頃遊びまわった地域です。
埼玉は全国レベルで有名な観光地が少ない県なのですが、その一方でなにげない見所は結構あちこちに点在しています。
そんなわけで、地元の地味な名所を巡ってみたいと思います。
まずは、高坂ニュータウンの中にある松風公園へ行ってみることに。
2号緑地という公園の駐車場に車を置いて、ぶらぶら歩いていくと、緑地を跨ぐつり橋の周辺に植えられた桜が丁度満開になっていました。
空がやや花曇りなのが少々残念ですが。。。
そこから住宅地の中を少し歩くと松風公園に到ります。
松風公園は、原付が幼い頃に親に何度か連れて来てもらった事のある公園で、園内は池を中心に水辺で遊べるようなつくりになっていて、また周囲は武蔵野の雑木林の面影を残す林になっているので、当時は一日遊んでも遊び足りなかったことを覚えています。
流石に三十路を過ぎたオッサンにとっては、懐かしさは感じても、あの頃感じた空間の広さを感じることできませんでしたが、自然を色濃く残す雑木林を歩いていると、日々感じていた色々なストレスが自然と発散できてとても気持ちの良いものでした。
ただ、敷地自体は大人目線でも結構広い公園で、子供の頃は行ったことがなかった奥の方へ歩いていってみると、いつの間にか公園の敷地を抜け周囲の雑木林の中へと入り込んでしまいました。
いくら行ってもキリが無さそうだったので、途中の適当なところで折り返すことに。
すると、丁度ニュータウンと付近の山林の境目らしき場所に出たようで、住宅の裏手の裏道といってよいのか何とも微妙な場所に出ました。
それぞれの敷地との間にフェンスが建てられているので、多分通れるだろうと思って、更に進んでいくと、また2号緑地の上を跨ぐ橋の近くに出てきて、橋を渡って更に進み、もう一度路地の中を抜けていくと、今度は給水塔というかタンクがあって、見晴らしの良いところに出ました。
わざと適当な道を選んで進んできたので、若干迷ったりやがてリカバリーしたりしたのですが、カミさんも一時間以上歩き通しで若干疲れただろうと思って、そろそろ車に戻ることにしました。
— 中学の思い出 —
車に戻って、少し走ると鳩山方面へ向かう県道にぶつかり、そこを左折。
それからすぐに右斜めに分かれる分岐を右折してまっすぐ進んでいくと、「岩殿(いわどの)観音」の入り口があります。
そこを曲がるとささやかな表参道が続いていて、突き当たりにあるのが岩殿山こと正法寺です。
ここの観音様は、中学生の頃入っていた科学部で遠征と称して、顧問一同自転車に乗って鳩山のJAXAの地球観測センター(当時はJAXAではなくNASDAと名乗っていましたね)を訪ねた時に見つけたものです。
鳩山まで来るのに自転車だと一時間半くらいかかるのですが、ご存知の人はご存知の通り、坂戸から鳩山へ向かう時は越辺(おっぺ)川を渡るとニュータウンの中心部まで強烈な上り坂が続き、ひいこら言いながら登っていくわけです。
登りきるとニュータウンの中心街は道が平らになって一息つけるのですが、その先の鳩山カントリークラブの脇の道がまた延々と急坂で。。。
およそ文化部最弱といわれる科学部の人間がやることとは思えない体育会系の行軍でしたが、顧問がなぜが柔道部の顧問も兼任している体育会系の先生で、根っからの科学少年の後輩や、運動部がかったるいからと帰宅部の代わり(原付の中学校は部活は強制加入でした)に入っていたヤル気なしの連中まで強制連行されて相当参った様子でした。
そういえば、この行軍の後何人か部員が抜けたような気が。。。w
原付は小学生の頃から周囲10km程度の範囲は自転車で行き来するチャリダーだったので、大してへこたれることもなかったのですが、何よりも当時は家の近所に最新宇宙科学を体験できる場所があったのが一科学少年的に相当うれしかったことを覚えています。
ちなみに、顧問が部活で使う教材として、ひまわりが撮影した衛星写真を入手できないかJAXAの職員と交渉したところ、一枚7万円もすると言われ、部費じゃ買えないと激しく意気消沈していたのも懐かしい思い出です。
その時の写真
で、地球観測センターを見た帰りにサメの歯の化石が沢山採れることで有名な葛袋と言うところに行くときに通りかかったのがこの岩殿山です。
大して有名な場所でもなく、当時は寂しい寺だな、位にしか思わなかったのですが、改めて訪ねてみると周辺は鄙びた農村風景が広がり、参道も寂れてはいるものの昔ながらの雰囲気を残し、その突き当たりの観音様もやや鬱蒼とした場所にあって、どれもがとても趣深い雰囲気で心地よく感じられました。
もっとも、寺のすぐ裏手には割と交通量のある県道が通っていて、正面から参道を通って訪ねてくる人はさほど多くないようです。
ちなみにその県道沿いには大東文化大学や高坂自然動物公園などがあり、更に山を登りきった先の鳩山町には山村国際短期大学や東京電機大学もある、割と若々しい印象のエリアだったりするので、この表裏のコントラストの違いがなおさら趣に彩を添えるものとなっているようにも感じます。
原付たちが訪ねた時は、松風公園同様桜が満開で、古い山寺の印象と相まって何とも言えない光景が広がっていました。。。
が、ご覧の通りの花曇りがとうとう雨に変わってしまい、慌てて撤収。
2日間、あちこちの桜を堪能して、お散歩も終盤。
最後は東松山名物の焼き鳥を食べに行ってみることに。
— そして。。。 —
岩殿山からは東松山の中心街までは車で30分ほど。
駅に到着する頃には雨も一旦止んだので、東口駅前の駐車場に車を置いて、少し散策してみることにしました。
駅前はロータリーを中心に再開発の真っ最中といった感じで、開発が完了したところは小綺麗に整備されていました。
端目で見れば、箸にも棒にもかからないようなどうしようもない古臭さが東松山の魅力だったと思うんですけどねぇw
ま、それはさておき。。。
そんな駅前を少し散策してから、焼き鳥屋に入ってみることに。
とは言いつつも事前に何も調べずに来てしまったので、何処の店がお薦めか分からず、駅前に有る「ひびき」に入ってみました。
ファーストフード店のような小綺麗な店舗で雰囲気という点ではイマイチですが、一番入りやすそうだったので。。。
東松山の焼き鳥、といえば、名前に「鳥」と付いているのに、実際に焼いているのは豚のカシラ肉という、羊頭狗肉、じゃなくて狗頭羊肉(ってそんな言葉無いけど。。。)な名前で知られています。
#鳥のほうが下等という事もないので例えが全く合っていない気もしますが。。。
とは言いつつも有名になり始めたのはここ5.6年くらいのもので、原付が坂戸に住んでいた当時はそもそもB級グルメという概念自体が無かったので、焼き鳥が名物だった事すら知りませんでした。
もともと坂戸は入間郡、東松山は比企郡と異なる郡だったことも有って、両市の間の交流が昔から余り無かった事も影響しているのかもしれません。
坂戸も大概な田舎なのですが、川越に隣接していて、ナンバーも所沢(今は川越)なこともあって、少し都会ぶってというか、上から目線で東松山出身の同級生に「川(越辺川)の向こうの原人はマジハンパねぇ!」とからかったりしたものですw
そうすると東松山の連中から「坂戸は川越のフリしている割に、中身は東松山と同レベルじゃねーか!」と返されるのですが。
今思えば目くそ鼻くその話ですけどね。
ま、それはさておき、原付も初体験の東松山焼き鳥です。
横のつぼはみそだれで、これはお好みでつけます。
みそだれは付けすぎると辛くなってしまうので注意が必要ですが、居酒屋のおつまみ系の思わず酒が進みそうな味です。
味見したあと、物足りなければハシゴするつもりででしたが、思いのほか満足したので、他の店はまた日を改めていってみることにしました。
ということで地元の小さな名所を訪ね歩く旅もぼちぼちおしまい。
まだ他にも名所は点在しているので、いずれまた散歩してみようと思います。
(おわり)