岩手の地震の爪跡を訪ねて - 13(2011/05/04)

— そういえば小沢一郎 —

5月4日。

原付はいつもどおり?9時ごろに起床。
赤ちゃんが夜泣きしていたようですが、原付は全く気づかないまま爆睡していました。。。

従弟はあの後4時過ぎまで起きていたらしく、ウトウトしかかった時に赤ちゃんが夜泣きし始めてしまい、殆ど眠れなかったそうです。

朝食を済ませて一関に向かって出発。
胆沢ダム(別名、小沢ダム)を経由して一関に向かう事になりました。

道すがら、

「ここ、小沢一郎の生家。」

といって従弟が指差しました。

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ポスターが一面に張り巡らされて、いかにもといった風情です。
お金に物を言わせていやらしい建物が建っているのかと思っていたのですが、奥の母屋の方は昔ながらのしっとりとした東北の建物といった感じで、思ったより好感が持てました。
走りながらだったのでタイミングが合わず、そっちの方は写せなかったのですが。。。

そういえば、岩手は小沢一郎の地盤でしたね。
先日の不信任決議案の採決がやや残念な結果に終わってしまったのが痛い感じでしたが。
地元はこれだけ悲惨な状況になっているのですから、地震直後に地元に向かってなにか発言をしていれば、今頃政界の様子も違っていたのかもしれませんね。。。

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その後、少し先にある円筒分水工のある公園で小休止。

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円筒分水工水はそれぞれの川の水を利権者に決められた配分で分けるための構造物です。

東京の近郊にもあるらしいのですが、実物を見るのは初めて。
思っていたものよりも規模が大きく、意外と迫力があります。
と、思ったら、日本一の円筒分水工らしいです。

水は円筒分水工から盛大にあふれ、背後を流れる胆沢川からも轟々と水が流れる音が聞こえていました。一昨日見た磐井川や迫川も水量が多かったので、

「やっぱ雪解けの時期だから水量が多いね。」

と話すと、

「それもあるんだけど、河口の方の瓦礫で堰き止められて水が溜まっているのもあるんだって。ここ1、2週間で急に水量が増えたんだよ。」

と教えてくれました。

そのまま国道397号を登っていくと、胆沢ダムの巨大な堤体が目に入りました。

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徐々に近づいていくと堤体の脇に資料館の駐車場があったので、そこに車を停めて、降りてみる事にしました。

胆沢ダムはその上流にある石淵ダムの機能を強化するために新たに作られたものだそうです。
色々と特徴的なダムですが、それぞれ興味がある方は次のリンクを参照してください。石淵ダム 胆沢ダム

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はるか下方に見える水流が轟々と音を立てながら流れています。

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駐車場の脇にはダムの建設工事に使用した巨大なダンプカーのタイヤが展示されていました。
その直径は2メートル以上あり、人間が横に並ぶと、横にあるものが何なのかよく分からなくなります。。。

タイヤのサイズは27.00R49。
その横に比較用に普通車のタイヤも置かれているのですが、そのタイヤが195/55R16と出ていました。
規格が違うのか、巨大な方のタイヤの規格をどう読んでよいのかよく分かりません。。。

後で調べたところによると、27.00はタイヤ幅のサイズ(インチ)で、Rはラジアルタイヤを意味し、49はリム径(インチ)を表すそうです。

従弟と二人で「でかいねー」、「凄いねー」などとはしゃいでいると、背後でグシャッ!という衝撃音が聞こえました。
何だろうと思って振り返ると、バックして下がろうとした車がその後ろに止まっていた車に衝突していました。

幸い両方とも背後にスペアタイヤを積むRV車だったので、タイヤがクッションになったせいか、さほど壊れた場所もなかったようです。

後ろの車の持ち主は中年の女性で、友達と一緒に来ている様子だったのですが、ぶつかったRV車の運転手の所に駆け寄って 「あんた何してんの~!?」と詰め寄りました。

ぶつかった方の車の人は「すみません。。。」と平謝り。

なのに一緒に来ていたおばさん連中に「ちょっと!うちの車ぶつけられちゃったよ!」 と大声を出して手招き。
結局、双方大きな傷も付かなかったようで、そのまま収束したようです。

後ろをちゃんと注意しなかった方が悪いのですが、みんなのさらし者にされてちょっとかわいそう。。。

いやいや、なかなかの椿事でした。

再び出発して、今度は馬留湿地というところで車を停めました。
ここはミズバショウの群生地らしいです。

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そういえば一昨日おばさんが、「ミズバショウも少し時期が過ぎちゃったけど咲いているんじゃないかな?」 と話していたっけ。

おばさんの言っていた通り、葉が大きくなってミズバショウの儚げなイメージとは若干異なる感じですが、木道を散策して戻ってきました。

「こういうところが近くにあってうらやましいよ。」

と呟くと、

「そうだよ。岩手はいい所だよ。」

と従弟が相づちを打ちます。

従弟は見た目どこにでもいる感じの普通の青年ですが、見た目によらず両親と山菜取りの話しをしたりして、岩手を愛してやまない親思いの好青年だったりします。

老後はこうして四季を感じられる田舎に移住したいなぁ、と少し思いました。
覚悟を決めたときには手引きをしてもらおうとひそかに思っていたりします。

それはさておき、ここから一関まで一気に向かうことになるのですが、途中、従弟の奥さんの実家の近くを通りました。

この辺も岩手宮城内陸地震の折に強烈な揺れに見舞われたところです。
非公式ながら、胆沢ダムの地震計が震度7相当の揺れを計測しているということです。

この辺りもだいぶ被害を受けたそうで、全壊してしまった家が多数あったそうです。
奥さんの実家は幸い全壊は免れたそうですが、あちこち補強を入れる修理をするハメになったそうです。

その後、おばさんの家に寄って、おばさんを乗せておばあちゃんの家に。

Posted by gen_charly