九州初日の出 - 9(2013/01/02)
— 本土最南端のホテルで食う旨い刺身 —
無事に駐車場まで戻り、貴重な体験をさせてもらえたことのお礼を伝えて、ついでにこの辺りのランチのオススメの店を聞いてみたら、「ホテル佐多岬の刺身は美味しいですよ」との情報を得たので行って見ることにしました。
というか、この辺りではそこ以外に食事できる店がないそうです。
更に、少し下ったところにヤシの木と灯台を綺麗に写せる場所があるので行ってみるといいですよと教えてもらったので、そこも見ていく事に。
おじさんと別れて、再び車で走り出すとすぐに小さな駐車スペースを見つけました。
車を停めてから、来るときにも見ていたことを思い出しました。
ここがそのオススメの絶景スポット。
写真で見ると灯台が小さく見えますが、実際にはヤシの木が絶妙なフレームのようになって確かになかなかの絶景です。
暫く道なりに戻ると、途中にホテルの看板が出ている分岐があり、そこを右に入るとやがて浜辺に降りて、すぐに6階建てのホテル佐多岬が見えてきます。
人気もなく静まり返ったロビーの奥に受付に女性が一人佇んでいました。
食事したいのですが、と話しかけると、すぐ脇のレストランを指し示し「そちらへどうぞ」といいます。
レストランにも先客は誰もおらず、更には店員もいません。。。
とりあえず手近なテーブルを陣取って腰掛けてみたものの、誰も姿を見せません。
このままぼんやり座っていて良いのかと若干不安に駆られましたが、少しの後にようやく店員が奥から顔を出し、少し戸惑ったような表情で、「本日は団体客で立て込んでいるので、出せる料理が一種類しかないのと、料理を出すのに30分くらいかかるのですが、それでもよろしいでしょうか?」と聞いてきました。
まぁ、前述の通り近場には他に店が無いらしく、選択肢がないので、それでいいです、と伝え作って貰うことにしました。
店員が下がり再び誰もいなくなった店内で窓の外の景色などを眺めていたら、カミさんがロビーを散策してくると言って外へ出て行ってしまったので原付は久々にいつも見ているWEBサイトを巡回して時間つぶし。
いくつかのサイトを巡回し終えた所でカミさんが戻ってきて、
「この辺で釣りできるみたいよ。」
というので、なんで?と聞き返すと、
「ロビーで釣りの道具売ってたから。」
とのこと。
港でも立ち入り禁止の場所があったりするので、知らない場所での釣りには神経を使うのですが、釣り道具が売られているくらいならその辺は問題なさそうです。
カミさんと留守番交代し、じゃあ原付もちょっと様子を見てくる、と伝えてまずは受付へ。
受付にいたさっきの女性に、この辺りは何が釣れますか?と聞いてみると、
「釣りをしないので良く分かりませんが。。。イカとか?」
疑問返しされてしまいました。。。
釣具を売っているぐらいなので宿でプッシュしているのかと思いきや、それほど熱を入れているわけではなさそうです。
それ以上は分からないような感じだったので、建物のまん前の海にいかにもここで釣りをして下さい的な突堤が突き出ているのが見えていたので、様子を見に行って見ると先客が一人竿を出しているのが見えました。
が、余り釣れている感じじゃなさそうです。。。
一瞥して戻ってくるとレストラン内にはいつの間に複数のお客さんが入っていました。
さっき店員が言っていた団体客かと思ったら、それらの客にも原付たちと同じ説明をしていたので、一般客のようです。
最初客が誰もいなかったので、これはダマされたかな、と思ったのですが、ちゃんと客入りがあったので安心しました。
丁度タイミングを前後して料理が運ばれてきました。
この日の唯一のメニュー、岬御膳。
刺身、酢の物、しょうが焼き、天ぷらの4つの小鉢がメインの欲張り御膳です。
カンパチの刺身は、岬のおじさんがオススメしていたとおり、脂が乗って歯ごたえが良くとてもウマい。
酢の和え物も加減が絶妙だし、天ぷらはつゆと塩の二種類が楽しめて、二人してウマいウマい言いながらあっという間に平らげてしまいました。
食事が済んだらお楽しみタイム。
この後は、根占港から山川港までフェリーで移動する予定で、出港時間までにどうにか小一時間くらいは時間がとれそうです。
という事で、早速車に戻って仕掛けを準備し、突堤に繰り出してみました。
— 女神、微笑む —
突堤は周りがテトラで固められていて、手すりを越えてテトラに腰掛けながら楽しんでみようと、まずカミさんの仕掛けを作って渡し、それから原付の仕掛けに取り掛かろうとした矢先、カミさんがちょい投げした仕掛けが速攻でテトラ下の海草に引っかかり、1分と経たずに仕掛けが全て脱落。。。
それで何だかやりづらいね、という話になり、湾の向こうに見える漁港へ行ってみることにしました。
目の前の道を海沿いに行けば着くだろうと簡単に考えて車を走らせたら、いつの間にか来る時に通った料金所の脇に出てきました。
それでようやく周辺の位置関係が分かったのですが、まっすぐ行って突き当たりを左に曲がると堤防の入口になり、へりに沿って進んでいくと突堤からも見えたひときわ高い堤防に阻まれます。
ここで車を停めて様子を見に行くと、突堤の上まで登れるようになっていたのでここで2度目のチャレンジ。
カミさんは、さっきの根掛かりでへそを曲げたのか、見学しているとのこと。
堤防の外側はテトラになっていたので、堤防の内側に投げてみることに。
が、15分前くらいから吹き始めた風がだんだん強くなり始めて、水面まで5.6メートルくらいある高さも手伝って、仕掛けを投入するとあっという間に糸がふけてしまいます。。。
そんなコンディションなうえ、タイムアップまであと15分ほどしかなく、腰をすえて臨むことが出来ず、もはや新春運試しといった体になってきました。。。
こんな真剣みのない釣り方をすると大概釣れないんだよなぁ、と思いながら2、3投。
先に来ていたおじさんが後ろを通ったので、どうですか?と聞くと、今日は駄目だね、とのこと。
この様子じゃまぁそんなもんだろうな、と半分諦めたところで、ぼちぼち時間切れとなったので、ラストチャレンジ、と投入するとすぐ竿の先に振動を感じました。
慌てて少し巻くとすぐに何かに引っかかってしまいました。。。
ありゃ、岩に逃げ込まれちゃったか。
釣りの女神様はなかなか微笑んでくれないものだな、とがっかりしながら根掛りした仕掛けを外したらまだ重みを感じます。
あれ!?と思いながら引き抜くと、
そこそこの大きさのお魚ちゃんのおでまし。
やりました!!女神サイコー!!w
九州では「あらかぶ」と呼ばれるカサゴをゲット。
これはこれは、新春早々幸先がいい。
記念撮影をしていたらさっきのおじさんが後ろを通りかかり、釣り上げたカサゴを見て、良いの釣ったね!とほめてくれました。
時間が有ればここから調子を上げて行きたい所ですが、もはや時間切れ。
今晩はカミさんの親戚の家に行く予定になっていて、一匹だけ持っていっても仕方ないので、そのおじさんに気前よくプレゼント。
味噌汁にしたら美味しいんですよ!ととても喜んでいただけて何より。
ということで、そそくさと道具を仕舞って撤収。