伊豆大島上陸【3】(2014/03/08)

2014/03/08

周りの人たちもほどなく就寝したようで、夜中に起こされることもなく快眠。5時半の船内アナウンスが目覚ましとなり起床。
ここまで揺れが気になることは全くなかったが、伊豆大島の先の各島へは相変わらず条件付のままらしい。

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デッキに出てみると、まだ明け切らない空の向こうに大島の影が影絵のように見えていた。
見た感じ、波高はそれほどでもないような感じだが、こんな波でも条件付きになってしまうのだろうか。

暫く海風に吹かれ徐々に近づく大島を眺めてから、客室に戻り荷物をまとめてエントランスへ。

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船は島の北部にある岡田港に無事接岸。
前述の条件付き出港で大島だけ条件付きにならなかったのは、この岡田港のおかげと言ってもよい。
伊豆諸島のある海域は冬になると西からの季節風が強く吹き付けるため、西風や北風を遮れる港を持たない島では船が接岸できなくなる。

不思議なことに、伊豆諸島の島々には中心集落が島の西か北に位置する島が多く、港の位置もそれに準じていて、なぜ季節風の影響を受ける方にわざわざ集落が発展したのかは気になる所だが、今日の船が大島以外条件付きとなったのはそういった事情のせいだ。その点、岡田港は港の西側に延びる半島が風除けの役割を果たしてくれるおかげで、年間を通じて安定して接岸が出来るのである。

それはさておき。。。
ついに伊豆大島に降り立ったぞー!記念すべき島旅80島目である。

伊豆諸島制覇に向けた足がかりは伊豆大島からとなった。
ある意味定石だろうか。
さて、全ての島を制覇するのはいつ頃になるのだろうか?

まずはレンタカーの受け取りを済ませることに。
今回予約したのは海洋レンタカーというレンタカー屋だ。港の付け根のほうへ歩いていくと、海洋レンタカーのプラカードを持ったおじさんが待っていてその場で手続き完了。
車は満タン返しで、明日の出港場所が元町なら元町の事務所へ、岡田ならここに乗り捨てで良いそうだ。

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レンタルした車はスバルサンバー

珍しく軽バンを借りてみた。伊豆大島は釣り客も多いので結構こういう軽バンが人気なんだとか。車を予約するときに「釣りで使いますか?」と聞かれたのも、釣りの場合は車内にコマセなどがこぼれてもいいようにゴムマットを事前に準備するためのようだ。
事前に伝えずに車を汚すと現状回復を命じられるらしいので注意が必要。

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船から下船してきた乗客たちがバスやレンタカー、迎えの車などで散り散りにいなくなり、我々が車を受け取った頃には港は閑散となっていた。

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パンフレットなどを探しに待合所に行ってみたら、「伊豆大島椿まつりスタンプラリー」なるものの台紙が置かれていたので2人分貰ってみた。
このスタンプラリーは島内の所定の施設に設けられたスタンプを3箇所以上集めることでステキな景品が当たる抽選会に参加できるらしい。全部で7箇所押すところがあるのだが、3箇所なら楽勝だろう。

島は大島一周道路によってぐるりと回ることができるが、午前中は島の西側が日陰になってしまうので、今回は東周りで一周してみようと考えている・・・のだが、空は時々日差しがあるものの、全体的にどんよりとした天気で、これでは順光も逆光もへったくれもないかもしれない。。。
しかも主な見どころは島の西側に集中しているので、光の向きなんか考えずに西回りした方が確実な気もして迷ったが、一応天気予報は曇りのち晴れということなので、予定通り東回りのコースを取ることにした。

時計を見ると6時30分、最寄りの大島公園は開園が8時30分からなのでまだちょっと早すぎる。ところが、時間をつぶそうにも岡田の集落は港の規模の割にかなり小ぢんまりとした集落で、港の前に立ち並ぶ店もまだ開いておらずやることがないので、とりあえず先に宿の場所を確認しに行ってみることにした。
というのも、今回予約した民宿三喜という宿は場所が分かりづらいらしく、暗くなる前に一度見ておいた方が吉と判断したからだ。

今回のレンタカーは幸いナビ付きだったので、住所をセットして案内に従って進んでいったのだが、ナビが目的地周辺だ、という場所には宿らしきものが見当たらない。

場所が分かりづらい、という噂は本当のようだ。
とりあえず周辺を探ってみようと、走ってきた道を目的地だという場所に沿ってぐるりと一周してみたら、丁度反対側に宿へつながる路地を見つけることができ、無事発見。

ナビがあったからおおまかなアタリを付けることができたが、ナビがなければ往生してしまいそうだ。
というか、要所要所に看板でも出しておけば良いのに。。。

ということで、とりあえず宿の場所も分かったところで、島一周のツアーの始まり。
岡田の集落へ戻るように進み、片側一車線の広い道路を走ってゆくと、路肩にハザードを出して停まっている車に遭遇。

近くに何か見所でもあるのかな、と思いつつ近づいてみると、停まっていると思ったその車は非常にゆっくりとした速度で進んでいて、その脇を追い越すと車の前を10人ほどの集団が島の南へ向けて歩いていた。
この先、こんな感じで歩いている人たちを何箇所かで見かけることになるのだが、島民参加の歩け歩け大会かなんかをやっていたのだろうか。

暫く走ると泉津(せんづ)という集落に入る。
ここに有名な「椿トンネル」がある、とガイドマップには出ているのだが。。。最初はどれがそれか分からずに素通りしてしまった。

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集落を抜けてしまい、明らかに通り過ぎたようだったのでUターンして少し戻ると、ぽつぽつと赤い花が見えるそれっぽい並木道を見つけることができた。

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時期がずれたのか想像していたものより大分ささやかな感じで、ちょっと拍子抜けしてしまったが、背丈は優に4、5メートルはあり、確かにこれだけ立派に育った椿を見るのは初めてかもしれない。

時間は7時30分。
大島公園の開園にはまだちょっと早いので、先に他の場所を見てから戻ることに。

Posted by gen_charly