八丈島上陸【17】(2014/09/21)

宿に到着し、車から荷物を下ろしていると、向かいの建物からオーナーのおばさんがやってきて部屋に案内してくれた。

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オーナーはチャキチャキした気さくな感じの人だ。宿泊する部屋に一同を招き入れ、注意点などの説明を受けた。

冷蔵庫の調味料や食器棚の皿などは自由に使ってよいのこと。
杉板の壁が湿気に弱いので、濡れたものを居室の中で干してはならないそうだ。。。って、これだけ多雨の島では湿気に弱いも何もない気もするのだが。

冒頭でも軽く触れたが、この宿は棟貸し(と言っても別の部屋とは棟続きとなっているのだが)の素泊まり宿だ。一般的な素泊まり宿とは異なり、台所もあるし、生活に必要なものも一式揃っていて、まるでウィークリーマンションみたいだ。

大島でも新式神でも釣り道具を鞄に忍ばせていたのだが、釣れたところでその場で調理することも東京に持ち帰ることも出来ないので、本腰を入れて釣りをする気にならず結局荷物が増えただけだった。
その点、今回は調理に関しては環境も人的リソースも完璧、ということで割と本格的に釣り道具を持参している。ぜひとも大物を釣り上げて尾頭付きで振る舞いたいところだ。

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今回泊まった部屋はこんな感じだ。
玄関を上がると縁側があり、その奥が8畳の居室。

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更に奥にキッチン、トイレ、風呂などのスペースがある。
キッチンの奥は土間になっていて、洗濯機なども置かれていた。

荷物を降ろしたら早速晩御飯の調理開始。

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今回の食材はこんな感じ。

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カミさんとカミさんのお義母さんが横並びになって調理しているさまを見ていると、カミさんの実家に来てるような気分になる。

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荷解きをしている間に料理が出来上がったようだ。

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八丈島のくさやは他の島よりも臭いがマイルドで食べやすいということで、今回も懲りずに青ムロのくさやを入手してみた。前回は控えめにほぐし身にしておいたが今回は丸々一尾だ。
確かに臭いは以前食べたものよりは幾分マシな気がするが、それでもくさやはくさや、といった感じである。
身はふっくらとしていて、日本酒や焼酎のアテにしたらきっとおいしいんだろうな、と思うがいかんせん飲めないのが悔しい。。。

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続いてはこれも島の珍味のひとつ、港の朝市で買ってきたブドと呼ばれる食べ物。
ブドはカギイバラノリという海藻を煮溶かしてそこに貝や魚のほぐし身を混ぜて固めた食べ物で、八丈では祝い事の席で振る舞われるものらしい。島流しにあった罪人がご赦免(釈放)される時に振る舞われたご赦免料理にも出されていたという。

見た目は外郎かゼリーのような感じだが、食べると口の中に強い磯の香りが広がる。
ちょっとだけ食べたら豊かな磯の香りが楽しめて美味だが、いっぺんに食べるとちょっと磯臭さがきつく感じた。醤油マヨネーズで食べると美味いというのでやってみたら確かに磯臭さが和らいで食べやすくなった。

独特な味わいだが、この海藻は量産が難しく、年によって漁獲量も大きく変わるので、なかなか貴重な食べ物だということだ。

それから、えこ・あぐりまーとで入手したネリ。八丈ストアーでは30本くらい入ったものが1600円近い値段で売られていて驚いたが、アグリマートでは10本で200円くらいだった。見た目はほぼオクラだが、オクラはヘタ(莢)の部分が六角形になっているのに対し、ネリは丸くなっているのが特徴らしい。

味はオクラそのもの。ありがたがって食べるべきものなのかよくわからない。。。
ただ、莢の部分の粘り気がかなり強かったのが印象的だった。

あと、パック入りの練り物は味噌汁に入れてつみれ汁のようにした。
それからすべてが不味かった場合の保険に餃子にご登場願った。まぁ、杞憂だったが。

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食後のデザート?はおんたけ山のおじさんの家で頂いたトウモロコシ。
小ぶりだが、甘みが詰まって3人で歓喜の声を上げた。

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食後に八丈島ジャージー牛乳で作ったカフェオレで一服。
大島牛乳のような独特の甘みはなく、割とさっぱりとした飲みごたえだった。

いやー、島グルメ、堪能しました。

食事がすんで少しテレビを見ていたら、お義母さんが寝落ちしてしまった。
まぁ、今日も一日ハードな行軍だったのでだいぶ疲れただろう。楽しんでいただけてるだろうか。。。
ふとカミさんが星を見たいと言い出した。八丈島ほど空気のきれいな所だったらさぞかし綺麗に見えそうだ。
近所の明かりのなさそうなところまで車を走らせ、適当なところで車を降りる。
空を仰ぐと曇りがちだが、丁度天頂の辺りだけ雲が切れていてその隙間に数多の星がきらめているのが見えてなかなか見事だった。
戻ってきたら22時近くなっていたので、明日の準備を済ませて就寝。

Posted by gen_charly