中央防波堤と東京ゲートブリッジ【5】(2014/10/25)
東京ゲートブリッジは、他では見られない特徴的な形状をしているのだが、これは橋の下は大型の貨物船が通れるようにして、なおかつ、橋の上空は羽田から離着陸する飛行機が通過できるように、という相反する制限を解決するための設計なのだそうだ。
歩行者へも無料で開放しており、中防側の終点まで約1.6キロの道のりだ。
前述のとおり、中防側で降りることが出来ないので、必然的に往復すると3.2キロ歩かされることになる。
開放されている時間が決まっていて、夕方17時には閉鎖されてしまう。さらに毎週火曜日は終日閉鎖となる。
時間外に来ても渡ることができないので注意が必要だ。
エレベータの前にいた係員に、17時過ぎたら降りられなくなるか聞いたら、まぁ、そんなことはありませんが、時間になると係員が巡回するので指示に従ってください、とのこと。
時計を見ると15時30分を指していた。まぁ、1時間半あれば充分往復できるでしょう。
エレベーターは歩道と接している部分が8階となっていて、もうワンフロア上の9階に展望スペースがある。
折角だからと展望スペースにも行ってみたが、自分的には見て楽しいと思える景色ではなかった。
8階から外に出ると、橋の上には思ったよりも人出があった。
流石に3キロ以上歩いて橋を往復しようなどという物好きは多くないようで、大概の人はエレベーターの近くで景色を見たりするだけで戻ってしまうようだ。
でもうちらは歩きますよ!
暫くは若洲の海釣り公園の堤防に沿うように高度を稼ぐ。
車道には湾岸を行き来する大型トラックや自家用車が思ったよりひっきりなしに通過している。
重たいトラックにはこの登り坂は厳しいようで、エンジンを唸らせて喘ぎながら追い越していく。
トラックのような重量物が通過すると橋が揺れて、足元を突然救われるような感覚がずっと続くのが気持ち悪い。
歩いて行くうちにあの特徴的なトラス部分に近づいてくる。
羽田を離着陸する飛行機が、かなりひっきりなしに橋の上空を通過する。
こうやって見ると飛行機はだいぶ高いところを飛んでいて、普通に斜張橋とかで作っても問題なさそうな気がするが、万全を期するという意味ではこのくらいが限界なんだろうか。
逆に何らかの事情でこのすれすれ上空を通過されたらかなりの恐怖を感じると思う。
トラスのあるあたりは歩道の脇が背の高い柵で覆われていて見晴らしが悪い。
ところどころに休憩スペースがあって、そこだけ柵が途切れて透明なアクリル板が設置されているのだが、トラスの手前と見える景色はさして違わないので、絶景を堪能したければ、わざわざここで見る必要はないと思う。
二つあるトラスの中間で橋は最高地点になり、あとは下りに転じる。
緩い下りを降りると思ったより早く中防側のエレベーターに到着。
ご覧の通りトラロープで立ち入りを制限されている。
降りられないのに立派なエレベーターが設置されている事に違和感を感じるが、近い将来この先の公園が開園した暁には、ここも通れるようになるのだろう。
柵から見下ろした先に午前中にバスで見学して回った場所が広がっている。
さっきあそこにいたんだなぁ、と思うと感動もひとしおだ。
少し休憩してから折り返しのコースをたどる。 太陽はだいぶ傾いて、もう間もなく日没を迎えそうだ。
橋を歩いているときにふと視界の片隅に光るものが見えた。
ビルの屋上の何かが太陽の光を反射しているようだ。
浅草のうんこビルだろうか?
秋だねー
戻り道は一度歩いた道なので、行きよりも早く戻ってくることが出来た。 3.2キロもの道を歩いた実感がない。
最後は階段で下まで降りて踏破完了。入口の自動ドアはすでに閉じていて、係員から別の扉に誘導された。
カミさんが係員に橋のライトアップの時間を聞いていた。
正確な時間は分からないが、日没になると程なく点灯されるので、多分6時ごろには点くんじゃないかとのこと。
太陽ももう間もなく日没を迎えそうだからということで、近場のベンチを陣取って少し休憩することに。
ところが、携帯をチェックしているうちにいつの間にか太陽がどこかに行ってしまった。
どうやら富士山の背後に沈んだらしく、思ったよりも早い日没となったようだ。
もしかしたらダイヤモンド富士のようなものが見えたのかな?
日が沈んでからももう一頻り待ってみたが、ライトアップが始まる気配がなく、海風が少し寒くなってきたのでライトアップは諦めて退散することに。
さて、ここからは帰路だ。
自転車は江東区の実証実験ということだが、貸し出し拠点はお台場と豊洲地区のみだ。新木場にあれば、そのまま京葉線で帰れるので便利なのに。。。
ここから一番近い場所はりんかい線の東雲駅なのだが、東雲駅で返却して新木場までりんかい線を一駅乗るのは勿体ない。他に何かいいアイディアないかとマップを見ていたら、豊洲の一番月島寄りにあるIHIビル前にもステーションがあるらしい。
結局、そこで返却して八丁堀か茅場町辺りまで歩いて、日比谷線に乗って帰ることにした。
ということで、若洲からまずは北上。
カミさんとたまに自転車で出かけると、大抵腰が痛いとか何とか言い出すのだが、今回は椅子の座り心地がすこぶる良かったらしく、自分がタジタジっとするほど快調に飛ばしている。
新木場から湾岸道路に入り、東雲駅の近くで再び北進。
湾岸Midnight(よく知らずに言っています)
40分ほどでIHIビル前に到着。
ということで一日ご苦労様。
さて、ここから歩いて進んでいくわけだが、進路の途中にはもんじゃで知られた月島地区がある。
以前もんじゃを食べに月島に来たことがあるのだが、店が沢山ありすぎてどこが良いのかわからず、美味しそうな店はどこもすごい行列だったので、面倒になって結局別の店に行ってしまった、ということがあった。
折角来たので、今度こそどこかの店で食べようと言って月島方面へ歩いてみることに。
橋を渡ると10分ほどでもんじゃの店が立ち並ぶ商店街に到着する。
もんじゃって、基本そう不味く作れるものでもなく、どこで食べてもそれなりなんだろう、とは思うのだが、それゆえ専門店で食べるもんじゃはちょっと割高な気がする。
割と普通に1000円とかの値段がついていて、その割に全然腹が膨れないので、じゃあ、どこかで定食でも食べた方がいいんじゃないか、という気になってしまう。
おまけに二人とも酒を飲まないのに、こういう店ではワンドリンクくらいは頼まないといけないような気になってしまい、ソフトドリンクを注文するのだがぶっちゃけもったいない。
まぁ、そんな思いが頭をよぎると、店に入ろうという矛先が鈍ってしまうのだが、案の定今回も店が決められず商店街を何度も往復して、結局面倒くさくなって呼び込みのあった某店に入ったのだが。。。
味は流石に良い味付けだなぁ、とは思ったものの、会計時にお好み焼きともんじゃ各一枚とソフトドリンク2杯で2500円と言われると、やっぱり割高だな、という思いが、味の美味しさの印象をスポイルしてしまった。
うちらみたいな庶民は自宅のホットプレートで焼いてた方がシアワセなのかもしれない。
それから、食後の散歩をかねて、月島の一画に小ぢんまりと存在する佃島に立ち寄りつつ、霊岸島を抜けて茅場町から帰宅。
佃島は大きな神社が有ったり御神木を祀る地蔵尊が有ったりと日のある時に改めて散策してみたい場所だった。
今回の全ルートのGPSログ
(おわり)