はやぶさ乗り納めツアー - 9(2008/11/23)

車を降りて、端っこのタクシー乗り場に行ってみると、なにやら人だかりが。
看板が出ていたので見てみると、どうやら山頂行きの乗合タクシーの順番待ちのようです。

時刻表を見ると10分間隔での運行になっていたので、車がやって来るのを待っていると、暫くしてタクシーが到着しました。

見るとせいぜい10人位しか乗れなさそうな小型バスで、順番待ちの人数を数えると30分程度は待たなければならなさそうなので、それなら歩いて登っちゃおうと少し階段を登って見ると、途中に公園の案内図がありました。

見てみると、公園は思ったより広く、頂上までの道のりは結構長く、しんどそうだったので、大人しくタクシーの列に並ぶ事にしました。
赤ん坊を背負った夫婦が「このくらい歩いちゃおうよ」と言いながら登っていきましたが、ありゃ大変だぞ。。。

20081123_191810

ということで、寒空の中、延々タクシーを待ちつづけ、予想通り30分ほどしてやっと順番が回ってきました。
運賃200円を籠に入れ、客を全員乗せたところで出発です。

流石に車だけに山頂まではわずか5分ほどで到着です。

山頂で車を降りると展望台の建物があり、中に入ると、、、

あ、さっきの子連れ夫婦だ。
歩いた方が早かったんだ。。。orz

20081123_192918

建物の屋上が展望台になっていて、エレベーターで上まで上がると、長崎の夜景が一望できます。

例によって三脚を持ってきてないので、夜景モードで撮るにしても、カメラを固定するのに一苦労。
不親切wな事に、周囲にカメラを固定できそうな平らな面が無く、冷たい風が吹く中で脇をぎゅっと締めて写真を写すのは結構大変です。

20081123_194445

奥のほうには、女神大橋を望む事ができます。

が、こちらは市街地以上に遠い場所にあるので、ブレに対してさらにシビアで、かじかむ手をさすりながら、何とかそれなりに映ったのがこの写真。

寒さが限界に達したので、そろそろ戻る事にしました。
さっきの子連れ夫婦が登ってきた速さを考えると、戻りは歩いてもいいかなぁ、と思ったのですが、タクシー乗り場に来て見たら、待ち時間なしで乗れそうだったので、原付の心は一瞬で折れてしまい、帰りもタクシーで戻る事にしました。

再び車に戻ってきて、後は今日の最終目的地、と言うか宿泊予定地の海の中道へ向けてひた走るコースです。

体が冷えたので、温泉でも浸かりたい所ですが、長崎付近には不思議?と温泉が有りません。

ガイドマップで道すがらに温泉がないか調べた所、武雄温泉と言うのが有りました。
幸いな事に日帰り温泉が割と遅い時間まで開いている様だったので、ここに行ってみる事にします。

ナビの案内に従って、長崎から高速に乗り、武雄北方インターで下車。
一般道を10分ほど走ると、武雄温泉に到着します。

20081123_224307

武雄温泉は、楼門の内側に6つの風呂がそれぞれ別棟で建っていて、それぞれ営業時間が異なります。
6つの温泉は、元湯、蓬莱湯、鷺乃湯、殿様湯、家老湯、柄崎亭で、後の3つは貸切風呂となっています。

この楼門と新館は辰野金吾の設計によるものだそうです。
辰野金吾と言えば、東京駅や日銀本館を設計した人として有名です。

20081123_212807

時間が既に23時を回っていたので、開いているところは、元湯と蓬莱湯のみでした。
当初建物が新しそうだった蓬莱湯に入ろうと思って料金表を見ると、入館料が一人400円です。
財布を車に置いて、適当に小銭をもってきていたのですが、ポケットを探ると600円しかない。。。

20081123_213748
(蓬莱湯)

車に取りに戻ろうとしたら、カミさんが面倒だから元湯にしようというので、元湯に入ることにしました。
こちらは一人300円なので、ぎりぎりセーフ。

20081123_213819
(元湯)

受付で料金を払って、中に入り、カミさんと別れて原付は男湯に。

ところが。。。
着替えのバッグの中に石鹸だのシャンプーだのを入れたポーチが入っていません。

こりゃ、車に置きっぱなしかな、と思って番台さんに許可を貰ってから一旦車に戻ってバッグを探してみたものの、いくら探しても見つかりません。
荷物の整理をカミさんに任せていたので、どこか分からない所に入っちゃっているのかも知れないのですが、時間も無いので諦めて風呂に戻って取りあえず体を温めるだけにとどめておく事にしました。

結局車に戻るハメになっちゃったよ。。。

風呂は昔ながらの銭湯のような雰囲気で、体を流して風呂に浸かろうと足を入れたらむちゃくちゃ熱い。。。

熱湯コマーシャルか!?
(古い?)

浴槽が二つに分かれていたので、もう片方の方に入ると、こちらも熱いながら、どうにか浸かれそうな温度だったので、恐る恐る体を沈めました。

体が熱さに慣れてくるとまぁまぁ快適です。
何度か出たり入ったりしながら温まっていたのですが、なんだか地元の怖そうなお兄さんたちが入れ替わり立ち代り入っては出て行くので、あまり落ち着いていられませんでした。

怖そうなお兄さんに限って、なぜか熱い方の風呂に浸かって行くんですよねぇ。。。
根性見せ?

体が洗えないので、温泉めぐりをしている人のような素振りで軽く体を流して上がって、休憩室で放心していると、程なくしてカミさんがすまなさそうな顔して出てきました。

聞くと、カミさんの風呂道具にシャンプーリンスのセットを2セット入れちゃっていたそうです。。。
そりゃ、いくら車を探しても見つからない訳だ。。。

まぁまぁ、風呂を堪能して体も温まったので、本日の寝床に向かいたいと思います。

— キケンデス、キケンデス、ダンガー、ダンガー —

本日の寝床に海の中道を選んだのは、翌日の出だしに西鉄の貝塚線の写真を撮ろうと思っているのですが、近辺に道の駅がなく、ある程度安心して夜を過ごせそうな場所がここしか無かったのと、時間が有れば、海ノ中道に陸繋されている、金印で有名な志賀島にも訪ねてみたいと思ったからです。

延々と車を走らせ、やっとこさ、海の中道の先端にある運動公園までやってきたのですが。。。
残念な事に営業時間が決められていて、原付が到着した時は、駐車場は既に閉鎖されていました。

仕方が無いので、適当に休めそうな広さの駐車場が無いか、志賀島を半周ほどして探したのですが、見つからず、戻る道の途中、志賀島と海の中道を繋ぐ所にある砂浜が丁度良い感じの広場になっていたのでそこに一旦車を停めてみました。

が、先客が何人かいて、その中の1グループがやんちゃな若者っぽい感じで、なんだかぎゃーぎゃー騒いでいます。。。

ちなみに時間は夜中の2時を回ってます。。。
そのうちいなくなるだろうと思って一服しながら様子を見ていたら、15分くらいしたら、帰ろうと思ったのか車のエンジンを掛けました。

よし、いいぞ、と心の中で思って、さらに様子を見ていたら、あろうことか、車をバックさせずに、砂浜の方に走らせてUターンしようとして、見事にスタックw

運転手以外が車から降り、車を後ろに押し戻そうとし始めたのを見て、瞬間、原付の危険回避フラグが立ち、一目散に退散!

—–

「不親切なやつだ」と思われるかも知れませんが、実は原付には嫌な思い出があって、夜中に出歩いている人との交流には慎重になってしまうのです。

その思い出とは、2006年の正月の話なのですが、南紀方面に出かけて、初日の出を見つつ、名古屋まで戻ってきて、その日の寝床を探して市内をウロウロしていたのですが、市街地では適当な場所が見つからず、結局、ナビで探した街外れの埋立地にある公園の駐車場に車を突っ込んで車中泊を決行することにしました。

旅に出るちょっと前に読んだドキュメンタリー「殺戮者は2度笑う」と言う本に、名古屋でドライブをしていたカップルに地元の不良連中が絡んで、拉致、暴行の末殺害してしまう、と言う事件についての様子が生々しく書かれていて、名古屋はそんな場所なんだと言う先入観があったので、ちょっと不安もあったのですが、眠気も限界に達していたので、意を決してそこで車中泊を決め込んだのです。

ところが、ウトウトし始めて10分もしないうちに原付の車の窓を誰かが叩き始めました。

「うそ、マジで!?」

車中泊のときは、車の窓にカーテンを掛けているので外の様子を伺うことができません。
少しだけ様子を見ようとそのまま息を潜めていたら、何度も窓を叩いてきます。

意を決して(何とかカミさん(当時は彼女)だけでも守らないと、そして最悪、原付に死亡フラグが立つことも覚悟して)、カーテンを少しだけ開けると。。。

「すみませーん、ちょっといいですか?」

そこに立っていたのは、警察官。
やんちゃな連中ではなく、一瞬ホッとしたものの、次の瞬間、何か悪い事でもしてしまったかと、さっきとは全く違う方向で冷や汗をかきながら、つとめて冷静に、、、

「はい。」

ちょっと声が上ずっていたかもしれませんが、なんとか一言そう答えて、窓を少しだけ開けると、

「○○警察ですけど、旅行者の方ですか?」

「はい」

「ここで寝泊りしてるの?ここら辺、結構危ない場所なんで、犯罪に巻き込まれたりする事もあるからここでは寝泊りしないようにしてください。」

そこまで聞いて原付の不安はひとまず解きほぐされました。

「わ、わかりました。わざわざありがとうございます!」

そう答えて、急いで車を出す準備をして、そそくさとその場を後にしました。

いやーもう、この時ばかりは、このお巡りさんが神様に見えましたよ。
その公園は危ない場所だって言っているし、一歩間違えれば、、、窓を叩いたのがDQNだったら、、、
今でもあの日の事を思い出すと背筋がぞっとしてしまいます。

それ以来、都市近郊の人気の無い広場、と言うのはちょっと苦手になってしまいました。

—–

なので、海の中道の公園に着いても、変な連中がいそうだったら、結局退散するつもりでいたので、あっさりと諦めて次の候補地、かつ、車中泊の王道、高速のサービスエリアに向かうことにしました。

最寄のサービスエリアを検索すると、九州自動車道の古賀サービスエリアが近そうだったのでナビを設定。

何気に結構距離があったのですが、何とか到着。

やっぱり、サービスエリアだとなんとなく安心感がありますね。
最初からサービスエリアにしておけばよかった。。。
時間も夜中の2時を回っていたので、速攻で寝床を展開して就寝です。

Posted by gen_charly