南東北の旅 - 15(2012/08/14)

— 気仙沼 —

再び出発し、今度は港の方へ出てみることに。

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焼け爛れた店舗がそのままになっている所もあり、、、

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タンカーが街中で往生していたりと被害の爪あとはいまだ癒えず、という状態です。

ここでもタンカーの周りに人だかりが出来ていました。
地元のボランティアでこの被災地をあえて観光スポットとして紹介する試みが始まっているそうなので、興味本位であっても、それが被災者の方たちへの協力になればいいな、と思います。

さて、なぜ今回気仙沼を訪れたいと思ったのかというと、前回まで3回に渡って陸前高田をあちこち見て周り、津波の水流の怖さというものをまざまざと見せ付けられたわけですが、気仙沼は隣町でありながら、陸前高田とは被害の状況が大きく異なり、津波後の火災による被害が甚大だった場所で、前回までは陸前高田へ向かう際に東浜街道から一瞬見え隠れする様子しか見れなかったので、一度ちゃんと見てみたいと考えたためです。

海が見える所まで降りてくると、間もなくフェリーターミナルが見えててきました。
フェリーターミナルは、桟橋が思い思いの方向を向いてしまっていて、未だ機能していないことが分かります。

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少し降りて歩いてみたくなったので、ターミナルの駐車場に車を置こうと思ったのですが、駐車場が満車状態だったので、原付一人で急ぎ足で見てくることにしました。

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浮き桟橋は傾いて半分が海中に没したままです。

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振り返ると、古い建物が傾いた状態で残っています。
車にみんなを待たせたままになっているので、写真撮影もそこそこに車に戻りました。

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市街を南下して埋立地の方へ向かう途中、従弟が指差したのは、気仙沼の観光資源の一つ、サメを扱った 「シャークミュージアム」 の建物。
ここも現在は営業していないそうです。

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そのすぐ先で再び指を差した先には見覚えのある階段が。
Youtubeにもアップロードされている有名な動画が撮影された場所です。

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そして河北新報社。

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埋立地方向へ進んで行くに従い、建物の残骸が残ったままになっている場所や、

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満潮になると海水が入り込んでいると思われる、水の引かない場所が残っていました。

この後、陸前小泉に行く事にしていたので、そちらの方向に向けて進んでいたつもりだったのですが、道が無くなっていたり通行止めだったりで、いつの間にか見当違いの方へ進んでしまい、戻るにしてもどの道が通れるのか皆目見当が付かなかったので、結局埋立地を一周してしまいました。

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途中からは道も砂利道に変わってしまい、時折大きく深い水溜りに注意したりしながら進み、ようやく元の場所に戻ってこれたので、今度は進路を東に変えてどうにか国道に戻ることが出来ました。

そこから陸前小泉方面へ南下していく途中、海沿いに赤いバスが停まっているのが見えました。
一瞬のことで写真に撮ることが出来なかったのですが、それは後のニュースで出ていたBRTのバスでした。

このBRTは津波の被害で運休中の気仙沼線の線路を流用してバスを運行させるというもので、公共交通機関としての早期復旧と、時間の正確性に難があるバスを専用の軌道を走らせることで時間の正確性を高めるのが狙いとのこと。

しかし、JRは津波被害のあった路線は全て復旧すると発表していることから、あくまで仮復旧という位置付けである事を強調しているのですが、一旦BRTとして整備してしまうと、いずれ鉄道路線が廃止されてしまうかも知れないという懸念から、地元では反対論も根強くおこっているそうです。

輸送能力の問題も有るとは思いますが、鉄道の頃よりも増便して利便性を確保するとのことで、鉄道としての復旧を諦めているのではないかと勘ぐられてしまう要因かもしれません。。

一方で、車を持たない人にとっては貴重な公共交通機関なので、形態はさておき、とにかく早期に復旧させるという事も重要であり、難しいところです。

Posted by gen_charly