はやぶさ乗り納めツアー - 14(2008/11/25)
— ♪とびこめ!(Byスイマーズ) —
※分かりづらいサブタイトルですみません。。。
(スイマーズの曲と言うと、豊島園のCMでかつて使われていた「飛び込め!」の方が印象が強くて。。。w)
撮影も落ち着いた所で、乗車前に購入しておいた食料で晩御飯を済ませて、後は東京に到着するのを淡々と待つばかりです。
カミさんは仕込んでおいたお酒を飲んでほろ酔い加減になって眠くなってきたと言うので、上段寝台をベッドメイキングしてあげると、上に上がって程なくして寝てしまったようです。
原付も、下段のカーテンを締める事にしたのですが、スーツケースを外に出したままでは心配なので、寝台の上に持ち上げて置く事にしました。
流石にスーツケースを置くと寝台がかなり狭くなってしまいますが、寝れないほどではないです。
原付は、寝台列車に乗ると、揺れで目が覚めてしまう方なので、いつもと同じように車窓でも眺めていようと思います。
通り過ぎる街の景色を見ながら、それぞれの街でそれぞれの住民の暮らしに想像を巡らせていると案外退屈しないものです。
で、窓側だけカーテンを少し開けておいて車窓を眺めていたのですが、珍しい事に車窓を眺め始めて20分もしないうちに睡魔(スイマ)が。。。
流石にここ数日のハードスケジュールで疲れが最高潮に達していたようです。
暫くは意地になって外の景色を見つづけていましたが、気が付くと列車は広島に。。。
どうやら小一時間ぐらい寝てしまったようです。
広島の駅に到着した事は分かったのですが、次の瞬間列車は岡山駅にワープしていましたw
その後も睡魔に勝てず、結局諦めて寝てしまうことにしました。
あと下段に初めて乗ってみて気付いたのですが、下段の方が揺れないというのは大きな発見でした。
— 饒舌おばさん —
気が付いたら、列車は富士の辺りまで来ていました。
上段に寝ていたカミさんから声を掛けられて目が覚めたのですが、向いの上段にいたおばさんが下段の男性の席に座って男性と談笑しています。
カーテンを掛けたまま着替えを済ませて、シーツなどをまとめた後、カミさんも下段に降りてきて朝食タイム。
昨晩はそれぞれ殆ど会話も無かったのですが、今日はおばさんがマシンガントークで下段の男性に延々と話しこんでいて、下段の男性は大人しい方らしく、「はい、はい、」と相槌を入れていました。
この状況では、必然的にこちら側にも話が飛び火してくる訳で、結局4人で車座になって談義に花を咲かせる事になりました。
おばさんは、どんな事にでも興味を持つように心がけているそうで、男性の荷物に紛れていた三脚を見て「カメラをやってるの?」などと質問攻めを繰り広げます。
原付も男性が三脚やカメラバッグを持っていたのに気付いていたので、もしかしたら寝台列車を撮影しに来た人なのかと思っていたのですが、二眼カメラでモノクロの写真を撮っている方だそうで、阿蘇山に登って風景の撮影をしていたと言う事です。
どうりで機関車付け替えの時も外に出なかった訳だ。
しかし、原付もモノクロカメラで、時間をかけて一枚の写真を撮ったりとかやってみたいなぁ~。
で、話がカメラの話に及んで、おばさんの矛先は原付に。
「結婚しているんだったら、あまり趣味にお金をかけたらダメよ」と。
いや、余計なお世話ですから。。。(--;)
そんな話をしているうちに列車は横浜に停車。
終点の東京駅はもう目と鼻の先です。
花が咲いた?お話もぼちぼちお開き。各自下車する為に荷物をまとめ始めました。
原付の所は荷物は殆どまとめ終わっているので、散らかした小物をバッグにしまっておしまいです。
で、列車は無事に東京駅に到着しました。
いつも寝台列車に乗ると思うのですが、10数時間も列車に乗ると、だいぶ有意義な時間が過ごせるのかなぁ、と乗る前には思うのですが、乗ってしまうと、案外あっという間に到着してしまい、このままあと2日くらい乗っててもいいなぁ、と思ってしまいます。
まぁ、そんな訳で、再び東京駅のホームに戻ってきました。
到着すると機関車はすぐに切り離され、待避線の方に発車していきます。
ここまで引っ張ってきたEF66は「ザ・機関車」と定冠詞を付けて呼びたくなるほど、機関車らしい機関車です。
ブルートレインの運用がなくなったら、この機関車はどうなってしまうのでしょう?
末期的症状を象徴的に現す一枚。。。
もともとの塗装がはがれて、地が錆びてしまい、削り取った後、無理やり上塗りしています。
こう言った所を直さないで居る所が、この列車が置かれた状況を見るようでちょっと悲しいですね。
今の時代に寝台列車を使う意義が殆ど存在しないのは良く分かります。
時間優先なら飛行機、価格優先なら高速バス。。。
新幹線で前日入りして、ビジネスホテルで一泊したとしても寝台列車に乗るよりも安く済んでしまう場合も多々あると思います。
時間が掛かって、値段も高く、それでいて設備はそんなに良くないと来れば、寝台列車に乗る意味を考える方が大変です。
バブル期に豪華な装備を奢った客車を増やして、寝台列車の地位向上を図ったことも有りましたが、それでも同じ値段のホテルに比べたらはるかに貧弱な設備で、今思えば、何でこれが良かったのか良く分からないのですが、案の定それらの列車は現在では北斗星、カシオペアくらいでしか見る事ができなくなってしまっています。
逆に考えれば、今のような時代だからこそ、A寝台は無しで、開放式B寝台をカプセルホテルと同程度の設備を持つ個室にして(つまり、ソロよりも広さを必要としない)、料金を高速バスより若干高いくらいの価格に押さえた車両と、サンライズ号のような寝台券不要の雑魚寝部屋で、料金を高速バスと同程度にした車両で構成した安価な列車を走らせる事ができれば、まだまだ競争力は有りそうな気がします。
横になれない高速バスではしんどい、という人は確実にいると思いますし、飛行機は怖くて乗れない、って言う人も何気に結構いると思います。
そういうニッチな所を狙っていけば、まだまだ寝台列車も悪くは無いとは思うんですけどねぇ。。。
それはともかく、今日はカミさんは休みですが、原付は出勤。
荷物をカミさんに任せて、会社へ赴くのでした。
(おわり)