三河湾の島&熊野・高野山 - 11(2011/08/14)
— 変な予想したから? —
いくつかの山をトンネルで抜けると、程なく熊野本宮大社に到着。
大社前の駐車場はあいにくの満車で、河原に停めろということなので、道案内にしたがって河原に到着してびっくり。
山奥とは思えない広大な河川敷で、車は何台でも停められそうです。
これだけの広大な河川敷をもつということは、それだけ増水時に暴れ川になるということです。
そんなことを思い巡らせつつ東京に戻り、この記事を書いているさなか、9月に台風12号が襲来し、この地域に記録的な大雨をもたらしました。
残念なことに予想は的中してしまい、一帯は氾濫して市街地はだいぶ冠水してしまったそうです。。。
実は明治中期まで熊野本宮大社は、熊野川の中洲に建てられていたのですが、これも豪雨により流されてしまい、現在の場所に移築されているのだそうです。
ちなみに、この豪雨の際、上流の奈良県十津川村でも甚大な被害があり、これがきっかけで、一部の住民が北海道へ移住し、これが現在の新十津川町になったということです。
話は戻り、朝からちゃんとした食事を取っておらず、腹が減ってどうしようもないので、ちょっと罰当たりながら先に腹ごしらえを済ませてしまうことにしました。
普段健康志向のカミさんが、昨日から「カレーが食べたい」とか「とんかつが食べたい」 とか珍しいことを言い出しており、軽食屋かトンカツ屋を探していたところ、喫茶「きっちん」 という、漫画「タッチ」に出てきそうな雰囲気の喫茶店があって入り口のメニューにカツカレーと書かれているのを発見。
それでカミさんが大いに興味を示してたので、ここで食べることにしました。
喫茶店の割りにメニューは充実していて、原付は焼肉定食を、カミさんはもちろんカツカレーを注文。
焼肉定食は、若干味が濃くて、というかしょっぱくて、最後は少し飽きてしまいました。
カミさんはカツカレーを完食。食べたいものがいっぺんに食べれてご満悦の様子。
さて、腹も膨れたところで、いよいよ熊野本宮大社へお参りを果たしたいと思います。
熊野三山(本宮大社、 那智大社、 速玉大社)の神使として八咫烏(やたがらす)という足が三本ある鳥を祀っているのですが、この八咫烏は日本サッカー協会のシンボルマークにも採用されていて、少し前に世界一となった女子サッカーでも有名になったので、サッカー好きの人たちも日参しているのかと思いきや、目立ってサッカーファンであることをアピールしている風の人は居ませんでした。
まぁ、それはさておき。
途中に門がありそこから先は撮影禁止との看板が出ていました。
カメラの電源を切り、門をくぐると、いきなり構図を決めるべくカメラを構えながら後ずさりしてくるおじいさん。
「撮影したらアカンて書いてあるやろ。」
・・・とは言いませんでしたが、上手くやり過ごして改めて見渡すと、3つ並んだ姿が特徴的な大きな社殿が目の前に広がりました。
ここ熊野本宮大社は、全国に3000社以上あるという熊野神社の総本宮で、十二の神々を祀っているのだそうです。
上述したとおり、元々は麓を流れる新宮川の中州にあり、十二神をそれぞれ祀った神殿が建てられていたそうですが、明治の水害で流出・損壊してしまったため、そのうちの四神(上四社というそうです)を当地に再建し、残りの八神(中四社、下四社というそうです)は元の場所「大斎原(おおゆのはら)」に二基の石祠となって祀られているとのことです。
境内の社務所の前に「八咫ポスト」なる八咫烏がとまっているポストを見つけました。
古いタイプのポストで色も黒塗りなので、ポストっぽく見えませんが、ちゃんと使われているものだそうです。
無事お参りを済ませて、今度は上で触れた大斎原へ行ってみることに。
途中の土産物屋で、飲み物を買おうと思って見つけたのが、
他にも「熊野サイダー」と銘打たれたうめみかん味?のサイダーや、「熊野ジンジャー」という名前のジンジャーエールの濃縮液などが並んでいましたが、その色に惹かれてしそサイダーをチョイス。
大斎原へ向かう道すがら早速歩き飲みしてみました。
シソの風味と炭酸が強めでなかなかパンチの利いた味。
ただし、シソの風味はノド越しと共にすっと消えてしまうので、ついゴクゴクと飲みたくなる味ですが、カミさんと二人で一本なので、チビチビとあけましたが何か。
案内どおりに進んで、土手に沿って曲がると、田んぼの向こうに馬鹿でかい鳥居が見えてきます。
この鳥居は日本一の大きさの物なのだとか。
それほど遠くないと思っていた鳥居までの距離は、鳥居が巨大すぎることでの錯覚で、実際には結構な距離がありました。
そこをくぐると、整備された参道が続きます。
参道の先に広い空間があり、両側は芝生で覆われています。
ここにかつて十二神が祀られていたということですが、現在は2基の石祠が有るだけなので、見た目はちょっとした広場のような感じです。
子供連れの家族などが子供を走り回らせたりしていて、厳かな印象はさほどなく、どちらかというと市民の憩いの場的な空間という感じでした。
大斎原を後にして、来た道を戻る方向へ歩いていると、途中でみつけたのが「産田(うぶた)社」。
なんでも、子授けにご利益があるのだとか。
場所は本宮プールと、土手との間に挟まれた場所で、本宮大社や大斎原と比べるとややぞんざいに扱われている風でもある何ともシンプルなお社でしたが、敷地は綺麗に整備されていて、カミさんがご利益を求めお参りしていくことにしました。
じっくり見ていけばもっと見所も有ったはずですが、ガイドブック片手に事前学習もせずに来てしまった為、これにて熊野本宮大社への参拝は終了。