岐南ドライブ - 3(2012/05/05)
— え゛え゛え゛え゛っ!!! —
バスが出発し、窓を小さく開けて景色を眺めていると、5分ほどで徳山ダムの駐車場に到着。
もっと長い時間乗るのかと思っていたので少し拍子抜け。
バスを降りると、降り口に立っていた係員が、「徳山会館方面は別のバスに乗り換えです。」と、拡声器でアナウンスしていました。
ダムの堤体の脇が駐車場になっていて、傍らに展望台が設けられていました。
時計を見ると11時の放水までまだ20分近くあったので、とりあえず堤体の方へ行ってみることにしました。
徳山ダムは堤高が161mあり、日本で三番目の高さを誇っているそうですが、ロックフィルと呼ばれる岩を積み上げたタイプのダムで傾斜がゆるいせいか、先日大滝村で見た滝沢ダムよりも高さは感じません。
ダム湖を背景に記念写真を撮ったりしていると、放流10分前になったので、場所取りを兼ねて展望台の方へ行ってみることにしました。
展望台の上段は日差しを遮るものが無かったので、下段に構えて暫く待っていると、2分前になって放水を知らせるサイレンが鳴り響きました。
いよいよ期待が高まり、観客が固唾を呑んで吐水口に視線を集中します。
やがてゲートが少しだけ開いて、ベロのように白く泡立った水がゲートを流れ始め、下りに差し掛かかると一気に百数十メートル下の水溜りめがけて、傾斜を滑り落ちていきました。
それから1分ほどで、水流の先頭が最下部まで到達するのが見えました。
水量は出し渋っているのかなかなか増えず、なかなかもったいぶっている感じです。
カミさんは「え?この程度?」とあっけに取られていますが、「いやいや、これから増えるんだよ。」と得意気に言ってのけて、はやる気持ちを隠さずに吐水口に目をやり続けました。
が、それは5分経っても一向に増える気配はなく、むしろそのまま収束していきそうな雰囲気すら漂わせ始めました。
固唾を呑んで見守っていた他の観客も、チョロチョロと流れる水流にもはや見所はないと悟って、一人、また一人と展望台から離れていきます。
まさかこれで終わりな訳は無い筈。。。とにわかに目の前の現実が受け入れられなかったのですが、目の前の水流はそんな原付の希望をあざ笑うかのように収束の行程へ向かい始めており、元々弱かった水流の勢いが更に弱々しくなり、やがて全ての流れが遮断された事で、これが観光放流の全てであった事を受け入れざるを得なくなってしまいました。
うん、その、なんと言う見事すぎる肩透かし!
そう来るとは思わなんだ。ブラボー!!
仮にも観光放流と銘打っているんだから、せめてもう少し盛大に流せないもんですかね!?
っていうか、沢山流せないなら思い切って放流中止、と言うのも一つの選択肢だと思うのですが。。。
わざわざ200円のバス料金を出させて、見せられるものがこれではあんまりですよ。。。
などと憤慨しても何も始まらないので、とりあえずトイレを借りるついでに管理事務所に行ってダムカードを貰ってきました。
管理事務所の奥にちょっとした展示スペースがあったので、旧徳山村のかつての様子が何か分かる資料がないかなと思ったのですが、そこにあったのはダムの構造や建設史にまつわる資料ばかりで、民俗的な資料は殆ど置かれていないようでした。
が、たまたま目に付いた掲示板に件の徳山会館でかつての徳山村の展示を行っていると書かれた貼り紙がありました。
そういえば藤橋城のバス乗り場で徳山会館まで乗る場合は400円、と書かれていたことを思い出しました。
徳山会館?休憩でも取る施設なのかな?程度にしか考えなかったので、ダムとの往復のチケットしか買わなかったのですが、そういう展示がある場所なら出来れば見に行ってみたい気もします。
が、徳山会館行きのバスはここから発車しているものの、チケットを売っている場所が無く、そっち方面へ向かうバスにどうやって乗ればよいのか分かりません。
目の前の国道を見ていると、ダムの入口に一般車両が進入して来ないよう、交通整理の人が立っているのですが、時折ダムを素通りして山奥へ入って行く車があることから、ダム駐車場に入らなければ通行自体は出来るようです。
そこで、次の藤橋城行きのバスに乗って一旦戻ってから改めて車で徳山会館を目指してみることにしました。
— 見残しまくり。。。 —
自家用車に乗り換えて徳山ダム方向(右)へウィンカーを出したところ、果たして交通整理の人から特に制限されることもなく、すんなりと曲がることが出来ました。
それでそのまま上流方向に進んでいき、ダムの管理事務所は通過、そこからいくつかの橋とトンネルを抜けると、「徳山会館」 の看板が見えました。
が、あらかたの予想通り、徳山会館の入り口となる交差点にも交通整理のおじさんが居ました。
奥に見える駐車場へ目を凝らすと、何台かの自家用車らしき車も見えたので、おじさんに声をかけてみると、
「ムリ、ムリ、満車です。」
と、赤棒でバツ印を示して、つれない回答。
待ってたら入れませんか?と聞いてみると、
「殆ど動きが無いからここで待ってるより、バスで上がって来たほうが固い(=確実)かも分からんよ。」
とのこと。
少し後ろ髪引かれる思いもありましたが、粘っていても多分時間の無駄になりそうだし、下に降りてもう一度バスに乗る時間も無かったので、結局そのまま引き返すことにしました。
しかし、上述の通りダムでバスを降りたとき、徳山会館方面は乗り換え、とアナウンスする係員の誘導で、徳山会館方面に行く人が結構いたのですが、そんなにみんなかつての徳山村を偲びたいのかな、と不思議に感じていたのですが。。。
これかー!!(PDFが開きます)
言われてみれば、貰ったパンフレットにもそんなようなことがちらりと書いてあったような気がします。。。
ちゃんと調べていれば絶対行ったのに。。。
あ゛~っ、悔しい~!!。。。Orz
しかも、折角車で進入できたのだからもっと奥の方まで行って散策すればよかったかな、と気づいたのも、道の駅まで戻ってきた時でした。。。
なにこの見残し感。。。
コレはいずれ再訪せねば!