九州初日の出 - 3(2012/12/31)

— Go To Hell —

待合室に戻って少ししたらカミさんも出てきて合流。

別府温泉には地獄めぐり と呼ばれる有名な観光スポットがあって、折角だから見ていこうという話になりました。
温泉街の地図を貰ってみてみると、周辺には8ヶ所の地獄があって、天然記念物にも指定されている「海地獄」「血の池地獄」は原付も聞いたことがあります。
血の池地獄は少し離れた所にあるので、まずは歩きで海地獄を見て、車で血の池地獄へ行ってみることに。

温泉街の目抜き通りを海地獄を目指して進んでいくと、カミさんがふと立ち止まりました。
そこには地獄蒸し工房 と銘打たれた建物があり、どうやら温泉の湯気で食べ物をゆでる体験が出来る場所のようです。

面白そうだったので立ち寄ってみました。

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建物の脇には「飲泉場」があったので、一口飲んでみることに。

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こういった飲泉の類は鉄分の味が強烈だったり、めちゃくちゃしょっぱかったりでとても飲み辛いものが多いのですが、ここの飲泉は程よい塩加減のかなり飲みやすいものでした。

それから建物の中に入り、チケットの自動販売機の前で料金を調べていたら、傍らにいた中年の夫婦が係員の説明を聞いて複雑な顔をしていることに気が付きました。

その人たちがその場を離れると、係員が今度は原付たちの所に来て、今日はもう終了しました、といいます。
問わず語りで、予約のあった先客の持ち込みが多く茹で上がるのに時間がかかるのでいつもよりも早仕舞いになったとのこと。

時間を見ると終了時間からまだ5分ほどしか過ぎておらず、ちょっと融通が利かないような感じもしましたが、終了してしまったものは仕方がありません。

次回来る事があったらその時はぜひ体験してみたい所です。

それから更に通りを歩いていくと、道の両側に白池地獄とか山地獄とかいくつかの地獄が軒を連ねています。
外から覗いてみると、それぞれ入場料が400円かかるそうで、2000円の共通券も勧めていました。
5箇所以上回れればお得なのですが、とても全部回る時間はありません。
というか遊歩道に沿って7ヶ所の地獄を順に巡っていくようなイメージでいたのですが、一つの地獄ごとに金取るのかよ。。。

めざす海地獄は道の突き当たりにありました。
折角ここまで来たのだからと400円を払って入場。

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中に入るとまず土産物屋の入った建物に入り、それを抜けるとその先に水色の熱湯を滾らせた池が見えてきます。

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これが海地獄・・・と言っても煙で水面は殆ど見えません。
流石にこれだけ外気温が低いと湯気もマシマシになってしまうので仕方ない所ですね。。。

ただ、雪に煙る湯釜というのもなかなか風情があってよろしいものです。
時折見える水面はとても綺麗な水色をしていて思わず見入ってしまいそうです。

さらにぐるっと池の周りを回って行くと、鳥居が見えました。
ここは「白龍稲荷大神」といわれるそうですが、気になったのは、鳥居の背後に見える木々の枝。

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枝先だけがペンキで着色したように赤々としています。
赤くなっているのはそこだけで他の木は普通の色をしています。。。

一周して再び土産物屋を抜けると、「人が乗れる大鬼蓮(オオオニバス)」なるものの展示があるという看板が出ていたので、見に行ってみる事に。

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そこは「地獄噴気利用音質」という名前の地熱を利用したハウスがあって、中に入るとコンクリート製の水槽にお盆のような不思議な形をしたオニバスが浮いていました。

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今は時期が違うのか、さほど大きくは見えないのですが、子供くらいならこの上に立つことができるらしいです。

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それから、園内を散策していたら、血の池と見紛うかのような真っ赤な色をした池を見つけましたが、これは展示物ではなさそうです。
それを横目に歩くとすぐ、足湯の看板を見つけるとカミさんが入りたい、と言い出したので、ちょっとだけ暖まっていく事に。

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最初は少し熱いな、と思った湯温も程なく慣れてだんだん気持ちよくなってきます。
ふとカミさんが、

「さっきの赤い池で血の池地獄を見た気にならない?」

となんとも吝嗇な事を言い出しました。。。
何をかいわんや、といったところですが、確かに行程が数時間遅れのままになっているし、さっきから雪が幾分強くなってきて、万が一にも積もる可能性もあったので、血の池は今回は諦める事にしました。

10分くらい足湯で足を暖めたら、体までポカポカするようです。
足を拭いて靴下を履いている最中に、背後の方から「こーんにーちわー!」のかけ声が聞こえてきました。

何事だろうかと声のするほうへ行ってみると、入口の門の前の広場でTシャツ姿のお兄さん(一部おじさん)達が音楽にあわせてダンスを踊り始めました。

どうやら、明日以降にやる正月イベントのリハーサルのようです。
ちょっとだけ眺めて、大変だなーと思いつつ外へ出ました。

それから土産物屋をひやかしたりしつつ車に戻ると時間は既に夕方。
余裕が有ればおサルで有名な高崎山でも行ってみようと思っていたのですが、ちょっと厳しそうです。。。

というか、このままでは最終日周辺で回ろうと思っていた長崎方面の観光が駆け足になってしまう気がしたので、いっそのこと宮崎、鹿児島の観光は取りやめてそのまま長崎に行ってしまおうかと一頻り逡巡したのですが、長崎よりも宮崎の方が行きづらいだろうという事で、結局最初の計画通り南下する事にしました。

ということで一路宮崎に向けて出発!
ナビの経路を調べてみると、海沿いに進んでゆくのかと思っていたら、山を一直線に延岡へ抜ける国道326号を通る事になっているようです。

ここまでの道すがら、ずっと雪がちらついていたので、山間部に進んで大丈夫なんだろうかと少し不安を感じたのですが、道路情報の掲示板でも特に何も出ていなかったので、そのまま進んでみたら、結局何の制限も無いまま延岡までやってこれました。
もっとも海岸沿いの国道368号は延々と海岸にへばりつくように通っていて恐ろしく遠回りになりそうだし、間を通る国道10号も結局県境付近で山越えをする事になったので、結局この道がベストチョイスだったようです。

延岡市街を抜けると一部区間が開業している東九州自動車道へと進み、そのまま終点の日向で下車。
この日向市は原付の音楽仲間の出身地でもあるため、新年の挨拶に彼の地元の最寄駅の写真を撮って後で送る事に。

— 今年もお世話になりました。 —

今日の寝床は、明日の初日の出に備えて海沿いの道の駅が無いかと探していたら、丁度この日向の町におあつらえ向きの道の駅日向 があったので、そこで夜を明かすことに。

空いてる場所を見つけて車を停め、まずは晩御飯の仕度。
今日は大晦日なので、当然その締めくくりは年越しそばになります。

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昼間にルミエールで入手したそばを茹でながら、紅白を見ようとテレビをつけたら電波入らず。。。
仕方ナシにラジオでお茶を濁す事に。
もっとも、時間は23時近くで、殆どの歌手の出番は終わってしまい、そばを食べ終わる事には、行く年来る年になっていました。

今年は比較的近場の旅行が多かったので、来年辺りにはまた久しぶりに沖縄とか行けたらいいなぁとも思うのですが、行こうと思いつつ伸ばし伸ばしになっている伊豆諸島方面も開拓してみたい気がするし、再来年には北海道新幹線が開業することを踏まえて、来年中に在来線としての青函トンネルを乗り収めしておきたい気もします。

来年もカレンダーの並びは悪くなさそうなので、あちこち行って色々な旅行記を書くことが出来ればいいなと思いつつ本年の締めとしたいと思います。

新年を迎える15分くらい前から、知り合い関係に送る挨拶メールを準備して、年越しと同時に送信。
件の日向出身の彼にも駅の写真をつけて送ったら、目論見どおり大層驚いてくれて、これで新春も健やかに迎えられそうです。

カミさんにも一声かけて、目覚ましをセットしてそのまま就寝と相成りました。

Posted by gen_charly