八丈島上陸【1】(2014/09)

前回、新島・式根島・神津島(以下、新式神)を周遊した時に10枚つづりの株主優待券を入手し、新式神で4枚使った。
それでいま手元に6枚が残っているのだが、この優待券には有効期限があって9月末までに使い切らなくてはならず、6枚をどうやって使おうかと言う話になった。というのも、例えばもう一度どこかの島に2人で出かけると4枚使うことになるので、2枚が余ってしまう。カミさんを置いて1人で行く訳にもいかずどうしようか、という話なのだが、余らせるくらいなら誰か誘って使い切ろうということになり、親孝行の一環としてカミさんのお義母さんをご招待することになった。

割引率が25%になってしまう7月、8月は避けて、9月に行こうという所までは割とすぐに決まった。9月は例年2週連続で3連休が続くのだが、2014年は片方の三連休が飛び石になっていたので、唯一の3連休となる第2週に出かけることが消去法的に決まった。

それから少ししてどうせなら有休を付けて4日間ぐらいでじっくり回りたい、という意見がカミさんとお義母さんの両方から出されたのだが、自分の職場は3連休の前後に有休を取得しづらい雰囲気があったので、逆にごまかしの利きやすい翌週の飛び石の中日を休みにして19日からの4日間で出かけることになった。

で、どこへ行くかだ。当サイトの読者の方は周知の通り、ウチらの旅行はとにかく見どころをできるだけ詰め込んでしまうスタイルなので、結果的に慌ただしくなったり強引なスケジュールになったりする事が多いのだが、流石にお義母さん同行となればあまり無茶は出来なさそうだ。
そこで最初は伊豆大島に再訪して前回見残したところを散策しつつ、お義母さんが見たい見どころを回ってみるのはどうかと提案。時間が余ったら、未訪となっている利島に訪ねて足跡を残すもよし、なかなか良いプランじゃないかと自画自賛だったのだが、カミさんがどうせ行くのだから未訪の島を訪ねたいとおっしゃる。。。

ふむ。。。

未訪の島というと、利島、三宅、御蔵、八丈、青ヶ島の5島が残っているのだが、利島は船便のダイヤの都合から大島とセットで回る予定なので、大島が対象から外れると一緒に対象外になってしまう。また、青ヶ島は秘境過ぎて旅慣れていないお義母さんを連れ歩くには何かとリスキーな感じもする。

残るは三宅島、御蔵島、八丈島の3島。4日間もの時間があるので、3島全てを回りたい衝動に駆られたが、それでは今回の旅行の趣旨を全否定することになってしまうので、三宅島・御蔵島の両島を回るか、八丈島をじっくりと堪能するかどちらかにしよう、ということになった。

結局、表題の通り八丈島へ行くことになったわけだが、その決め手は旅行中に山に登りたいという希望が出たからだった。
三宅島は2000年に雄山が噴火して以来、山頂周辺は立ち入り禁止だし、御蔵島はトレッキングこそできるものの、コアな見どころへはガイド同行が必須で3人旅では費用的に手痛い。
その点、八丈島は自由に登れる山が二つもあり、十分すぎるほど登山を堪能することが出来るということで、消去法的に八丈島になった、というわけだ。

八丈島と言えば、前述の通り伊豆諸島髄一の秘境として知られる青ヶ島への玄関口であったり、今は無人となってしまった秘境・廃墟・廃村各方面のマニア垂涎の地である八丈小島を擁する島だということもあって、自分としてはかなりの魅惑の島だという位置づけだった。なので、十分準備と覚悟が出来てから訪ねようと考えていた(別名出し惜しみともいうw)ので上陸はまだ後での楽しみにとっておくつもりだったのだが。。。
まぁ、天候やもろもろの理由で片方、あるいは両方共の上陸が達成できなかった、と言う話も良く聞くので、いきなり突撃するのではなく下見を兼ねた観光だと思えば、今回の旅はまたとないチャンスと言えるかもしれない。

ところで、八丈島へはフェリーだと10時間の道のりである。今回は19日の夜の便で島へ渡り、23日の朝の便で丸一日かけて東京へと戻る日程なので4日間のうち1日はほぼ移動となってしまう。
実は八丈島へ行くのに、船で行っても飛行機で行っても運賃はそんなに変わらないらしい。時間の有効利用を考えたらわずか45分で着いてしまう飛行機を使いたいところだが、今回は優待券を使い切ることがそもそもの目的なので仕方なしである。
もっとも、フェリーは今年6月に就航したばかりの新造船(橘丸)に乗ることになるので、10時間の船旅もきっと快適だろう。。。ということで、8月の上旬に各種予約をし始めた。

我々の旅行にしてはあずましく計画的だw

既にこの段階で行きのフェリーの2等船室は△表示になっていて、GWの悲劇が脳裏をよぎったが、特に問題なく行き帰りともに確保できた。

続いて宿。
八丈島は伊豆大島に次ぐ大きさの島だが、リゾートについては大島以上に力を入れているようで、リゾート風のホテルも多く建っている。また民宿レベルでもインターネット活用が進んでいるようで、比較しながら予約ができるあたり、大島より容易いイメージだ。

そんな訳でネットであれこれ調べると、素泊まりの宿ひょうたん、という宿の評判がいいらしい。そこは民家を改築して3つに区切って貸し出している感じで、台所が付いているうえに、食器や調理器具まで揃っていて自炊も可能ということだ。

しかも今回はなんと、と・く・べ・つ・に、料理の腕に覚えのある同行者が二人も付いてくるんです!
うっかり島の名産品を買い込んでしまっても、港で立派な魚を釣り上げてもこの二人がいればお手の物、あっという間においしい料理に仕上げることが出来るんですよ~!!

わぁ、ステキねぇ~!!でも、お高いんでしょ?

・・・わざとらしいですかそうですか。というかそれじゃ本末転倒だ。
そもそもお義母さんを労うことが旅行の重要なファクトなのに飯炊き婆のようなことをさせる訳にはいくまい。と言うことでリゾートホテルも探してみた。

いくつかのプランを見較べてみると、八丈シーパークリゾートというホテルが良さ気だった。
(なんと驚いたことにシーパークリゾートは2015年5月末で閉館となってしまい、現在では経営者が変わって「リードパークリゾート八丈島」となっています)

ここならお義母さんにもゆっくり羽を伸ばしてもらうことが出来そうだ。。。が、食事つきの宿だと外食が制限されてしまうのが難点。折角なので、地元の飲食店で食事をしたり、スーパーで地の物を見つける楽しみも味わいたい。

そんな我々の思惑を酌んでくれたわけじゃないだろうが、ひょうたんの方は到着日の20日のみ満室となっていた。ならいいとこどりをしよう、ということで、初日はシーパークリゾートに、2,3日目はひょうたんにそれぞれ泊まることに決まった。

そして最後に移動手段。島にはバスも走っているのだが、かなり不自由なダイヤではっきり言って観光には使えない。ということでここはレンタカー一択。
やはり、レンタカーについても八丈島は他の島とは違って競争があるようで、軽自動車なら1日3000円で借りられるところが何箇所かある。
流石にナビはオプション扱いだが、1日500円なのでタカが知れている。
新島のレンタカーが1日1万円もしたことを考えると雲泥の差だ。

いくつかの候補の中から空港近くのカーセンター八丈という所で予約した。
別のレンタカー屋では電気自動車のiMIEVを貸している所があり、かなり興味を惹かれたのだが、財務省の認可が下りず断念。。。

流石に伊豆諸島めぐりも3回目ともなると、自分もカミさんもだいぶ勝手がわかるようになってきて1日のうちにすべての手配が完了できた。

それから、皆で行きたいスポットについて話し合った。
山登りは外せないし、主だった観光スポットは一通り見て回りたい。

ところが。。。
9月も3週目に入り翌週の週間予報が出るようになってくると、狙い撃ちしたかのように、土・日・月の3日間が雨。

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八丈島はもともと雨が多い島だということなので、多少は覚悟していたが流石にこれでは。
当初予定していた前の週の3連休は概ね良好な天気だったようで、それだけに恨めしい気持ちが募る。。。

天気夫婦の神通力もこれまでか。まぁ、台風直撃よりかは救われるか。。。
船が揺れなければよいのだが。。。

果たしてどうなることやら。

Posted by gen_charly