瀬戸内・四国ドライブ【13】(2023/05/05)
越智大島・能島見物:
次の目的地へ向けて運転を始めてほどなくちょっと眠気が襲ってきたので、2度目の多々羅しまなみ公園で30分ほど仮眠させて貰った。その間2人は海辺に降りて、恒例の貝殻集めに勤しんでいたようで、戻ってきたら数枚の貝殻を手にしていた。
仮眠で体力も回復、改めて出発である。進み始めて少しした頃大山祇神社に行ってないことに気づく。何やってんだか。。。
今から戻るのも何だったので、大山祇神社参拝は見送り。そのまま先に進むことに。
次に向かうは大島である。大島と名の付く島は全国各地に多数存在しており、伊豆大島などのように地域名などを頭につけて他の島と混同しないよう区別していることが多い。これから向かう大島は越智大島と称されているらしいのだが、殆どその呼称を見かけない。付近に区別しなければならない大島が他にないからだろうか。
大三島から大島へ向かう経路の間に伯方島があるのだが、この島は自分的に興味を惹かれる見所がないので今回も素通りとなった。
折角の橋が有料道路なので、降りることに対する気分的なハードルが上がり気味である。伯方島といえば「はっかったっのしおっ!」というフレーズでおなじみの伯方の塩生誕の地なので、それにまつわるものなどはちょっと見てみたい気もするのだが、わざわざ高速を降りてまで見ようと言う気にならない。一般道の橋なら気軽に立ち寄ってみよう、と言う気になるのだが。。。
ただ、このまま島の様子を知らないままなのもなんだかすっきりしないので、いつかちゃんと見学して回りたいところである。
さて大島の観光だが、当初は島内にある吉海バラ公園へも行くつもりだった。だが2人からバラは大三島で見たからいい、と言われてしまい見送りとなった。
ここまでの道中、チビにしまなみ海道について勉強してもらうため、録画しておいたブラタモリのしまなみ海道の回を車内で放映していたのだが、番組中タモリが大島の近海に浮かぶ能島に上陸して色々散策するシーンを見たチビから海賊の島に行ってみたい、というリクエストがあがったので、バラ公園の代わりに、という訳でもないのだがちょっと見に行ってみることにした。
とはいえ橋などが架かっている訳ではなく、定期船が運行されている訳でもないので、上陸しようと思ったら島めぐりツアーなどに参加する必要がある。当初の予定になかったので予約などを入れておらず、今から申し込んでも間に合わない気がしたので、遠目に眺めるだけなのだが。。。
大島北ICで降りてナビの案内で島の東側の海岸に向かう。道は海岸ギリギリにへばりつくように通っていて、能島の姿もほどなく見えてきた。
見晴らしのよい所に車を停めて降りて眺めてみる。
能島は村上水軍が拠点としていたという城跡の小島である。城と言っても天守閣のようなものがあった訳ではなく、山城のようなものだったそうだ。島の周囲は狭い瀬戸になっていて早瀬となっているさまが良く分かる。その瀬戸が天然の堀としての役割を果たすことで、要塞としての防御力はかなり高iい物であったとのことだ。
村上水軍は一般に海賊と呼ばれているが、通行人から金品を強奪していたわけではなく、もっぱら水先案内人のような仕事をしていたそうだ。
まぁ、ヤクザだってみかじめ料を貰って用心棒をやったりするのだから、村上水軍もそういうカテゴライズで言えば賊には違いないのかもしれないが、水先案内人と賊という言葉のアンマッチさが凄い。
それはさておき能島である。ここからも島がひな段状に整備されている様子が見て取れる。チビもテレビで見たのと同じものがあるということで、興奮しながら眺めていた。あそこへ行ってみたい、と当然のリクエストがあがる。次回来ることがあったら上陸するツアーをちゃんと手配したいと思う。自分の島カウントも増えるので一石二鳥だ。
そうして興奮気味に島を眺めていたチビだが、ほどなく視線を下に向けた瞬間、大きな魚がいる!と素っ頓狂な声を上げた。カミさんもそれに気づいて驚愕の声を上げる。言われるがまま自分も視線を下に降ろすと、30cmくらいの魚が群れを成していた。多分ボラのような気がするが、池の鯉のようにわらわらと集まって水面でパクパクやっている。なんかゾッとした。
魚の群れに目を奪われたらもう島なんか見もしない。。。
さて、今いる海岸からは能島の横っ面しか見えない。どうせならもっと高い所から眺めてみたくなり、地図をチェックしたら山手にもう一本道があるのを見つけた。そこなら見下ろす感じで眺められるのではないかと考えて車を移動させることにした。
その道は道幅の細い農道のようなもので、すれ違いが大変そうだな、と身構えたが、集落も人家もないので通行する車は皆無だった。恐らく近隣の山林に用がある人のための道なのだろう。
標高は30mほど上がったと思うのだが、この道も海側の斜面に藪がはびこっていて海の様子すら見通せない。この道からは見られないかな、と思いながら進んでいくと一か所だけ藪が途切れているところを発見。
そこで車を路肩に寄せて降りてみると、能島が真正面に見えた。見学者がたまに来ることを想定して刈り払ってくれているのかもしれない。
見下ろす感じで島の様子が眺められて満足である。
帰宅後に調べていたら、実はこの更に上方にちゃんとした展望台があったらしい。予め知っていたら島を周回するルートを変更しただろうに、惜しいことをした。
道の駅よしうみいきいき館:
さて、能島の見学を無事終えたので2日間に渡る島めぐりツアーはこれにて終了。この後は今治から四国に上陸し、明日のこんぴら参りに備えて高松近郊まで移動する予定だ。
まぁ移動だけなら夜にやればよい。日暮れまでにもう一頻り時間がありそうなので島内にある道の駅よしうみいきいき館に行ってみることにした。
この道の駅は2006年に一度訪れたことがある。ただ、疲れていたのかあまり当時の記憶がない。
カミさんは道の駅を覗いてみるというので、とりあえずチビと目の前の岸壁に降りてみた。
道の駅から来島海峡大橋の雄姿を間近に眺めることが出来る。来島海峡大橋は四連斜張橋という形式の橋で、要は斜張橋なのだがその主塔がいくつも連なっている姿はいつ見ても圧巻である。
向こうに見える陸地はもう四国である。その山の中腹に光るものが見えた。目を凝らしてみると電光掲示板のようなものに周期的に文字が表示されている。船舶通航信号所があるようだ。
船舶通航信号所は、付近を航行する船舶に海峡を潮の流れる向きなどを案内するため施設である。かつて与島でも見たことがある。
で、そこに何が表示されているのか目を凝らして読み取ろうとしたら、読めるような、読めないような。。。
チビは読めるよ!と豪語したので、読んでもらった後デジカメのズームで答え合わせをしたら全然違う文字だった。
ほどなく道の駅を見に行っていたカミさんが戻って来た。道の駅はこれと言ったものがなかったらしい。
チビがすかさずカミさんにもあの字を読ませようとしたのだが、カミさんもハズれだった。さながら視力検査状態だが、3人して視力が衰えていることが浮き彫りとなっただけだった。。。