岩手帰省・小岩井農場【1】(2019/08/09~08/12)
2019年のお盆は昨年に引き続き岩手に行ってきた。一日フリーな時間が出来たので、小岩井農場に行って見ることにした。
2019/08/09
この日は移動。また常磐道経由で岩手に向かった。昨年一度走ったので、もう常磐道で福島を抜けることに対する不安感はあまりなかった。
昨年とは違い、大した渋滞もなく一関に到着できた。
到着したら既に一族郎党集合済だったので、定宿のおばさんの家の中は賑やかだった。
2019/08/10
この日は弟一家とどこか出かけようという話をしていた。東北岩手といえどお盆中はかなり暑いので、できれば涼しい所へ行きたいな、と思っていたら、誰か(誰か忘れた)が猊鼻渓の川下りを提案、全員意見が一致したので2家族で出かけてきた。
猊鼻渓に来るのは10年ぶりくらいか。確かおばあちゃんの葬式の空き時間で来て以来だったと思う。当時は我が家にも弟の家にも子供がいなかったので、大人の観光としての乗船だったが、今回は子供が両家合わせて3人いる。前とは違った楽しみ方ができそうだ。
乗船券売り場の脇で魚のエサを売っている。前回はカミさんの許可が下りず買えなかったのだが、チビからせがまれたら事情が変わる。今回は無事にエサも入手して乗船。
船頭がこぎ始めてほどなく船の周りに魚が見え始める。しょっちゅう餌が投下されているので、船が近づくだけで寄ってくるのだろう。
エサを袋から一粒取り出し、水面に向けて投げると、あっという間に魚に食われる。何の魚か未だにわからない。ウグイあたりだろうか。
食べる瞬間に身をひるがえして水を撥ね散らかすやつがいるので、チビも返り水を浴びる。
最初はそれに驚いていたが、やがてそれも楽しくなったようでキャッキャ言いながら連投している。
そんなにしきりに投げたら帰りの分がなくなるよ、と忠告しても聞く耳持たない。まぁ、そういう時期だからしょうがない。
船頭の朗らかな歌声に耳を傾けることもなく、粛々とエサを投げ続けている。
やがて、船頭が船をこぐ手を緩め、大きな洞穴の前で岸に船を寄せる。この穴は毘沙門窟という。辺りは石灰岩の地質なので、かつてはここに地下水路があったのかもしれない。毘沙門天と賽銭箱が置かれ、お参りすることが出来るようになっているが、この距離で賽銭箱に賽銭を入れるのは至難の業である。
しかし、猊鼻渓は何度来ても不思議な場所である。
「渓」とついていることから分かる通り、ここは渓谷である。しかも両側の崖が数十メートルの高さで切り立ったとても険しい渓谷だ。
にも関わらず、水の流れはとても緩やかで、まるで鏡のようである。そのうえその水量も少なく浅い。どう考えても渓谷にある川の姿ではない。
その渓谷を船頭が手漕ぎする船で進んでいく。が、進んでいく方向は上流方向なのである。つまり、川下りではなく川上りをしているのだ。川上りをする船下りは非常に珍しいそうだ(言葉が矛盾しているが、それだけ珍しいということ)。
手漕ぎと言っても、櫂で水中を掻くというよりは、水底を櫂で蹴って進むような感じである。
水深が浅く流れが緩やかなので、こうしたことが出来るのだが、なぜこんなに緩やかな流れなのだろう。これしきの水量で、ここまで岩肌を削るのにどのくらいの時間がかかるのだろうか。
何より不思議なのは、この場所の成り立ちそのものだ。
この猊鼻渓は砂鉄川という川が作った渓谷だが、その渓谷は南北に連なる丘陵をぶった切る形で東西に貫通している。
当たり前だが、水は上に向かって流れない。周辺には、この場所を岩を削りながら進むより、もっと簡単に流れ下れそうな緩やかな場所もある。にもかかわらず、山をぶった切ってまでここを流れようとした理由はどういったものなのだろうか。
それから船は川岸の広くなっているところに接岸し、一度下船する。20分ほどの自由時間だ。
川沿いの遊歩道を歩いて散策。やがて正面に大猊鼻岩と呼ばれる絶壁が見えてくる。
岩の手前にうん玉という陶器で作られた玉が売られている。これを大猊鼻岩の下部にヘソのように空いている小穴に向かって投げて、入れば満願成就、という運試しができる。
その穴は川向にあり、流石にチビたちの腕力で届く距離ではないので、親がそれぞれ一投ずつ運試しチャレンジ。
ここはかつて誰も入った試しがないのだが、今回はなんと弟がホールインワンを決めおった。
一躍ヒーローになる弟。切ない瞬間だw
一同和やかなムードに包まれ、大猊鼻岩を後にする。再び船に乗り込み今度は川下り。
行きの時に頑張って残しておいたエサをここぞとばかりに連投しまくるチビ。だんだん目的と手段が入れ替わって魚が寄ろうが寄るまいが投げることに専念しているw
やはり、子供がいるとまた違った楽しみ方ができてなかなか面白かった。
2019/08/11
この日は、親戚のおじさんが釣り船を仕立てて、おじさんと倅3人の4人で釣りに行くことになっている。狙いはカレイということだ。
朝5時に大船渡の漁港から出港。船は大船丸という京王線6000系カラーの船である(嘘)
船にはヒラメ狙いの3人組が同乗している。
船は波の穏やかな内湾を進み、ポイントになりそうなところで仕掛けを落とす。
暫くはアタりが来なかったが、やがて、一人、また一人と釣れ始めた。
1時間ほどあちこちのポイントを回り、1人数枚程度釣りあげて、まずは坊主逃れ完了。
と、ここまでは良かった。
乗り合わせていたヒラメ狙いの釣り人が内湾では全然釣れないらしく、沖合に船を出すことになった。ら、うねりが強くなり始めた。
ヒラメなんだから内湾に留まるだろうと思って酔い止めを飲まずに来てしまった。
上下に大きく揺れる船上で仕掛けのエサのつけ外しなんかした日には。。。遠くの景色を見て揺れに呼吸を合わせるだけで精いっぱい。
視界の片隅では弟が早々にダウンしている。
これは釣りどころではない。酔ったと自覚したらどんどん悪くなるので、考えないようにする。仕掛けは緩く垂らしたまま、餌も付け替えない。ここでダウンしたら、もし内湾に戻った時にチャレンジできなくなるので、出来るだけダウンしたくない。
そうして耐え忍んでいたが、無駄なあがきだった。やがて限界を迎え、船べりで横なってダウン。
仰向けに転がっていると気持ち悪さも和らぎ、そのまま30分くらいは仮眠したようだ。だが、もう再起不能。。。
おじさんと従弟はまるで平気らしい。従弟は順調に釣果を伸ばし、おじさんは釣れた魚の下ごしらえを粛々と続けている。
見事に釣り好き度合いに比例するね。
結局、内湾に戻ることなく、そのまま終了。港に戻ってきた。なんだか、何しに行ったのかな。。。
おじさんと従弟の頑張りで、バケツ一杯くらいの釣果があった。これが晩御飯の食卓に乗るらしい。それだけが楽しみ。
2019/08/12
この日は午前中はダラダラと過ごし、昼前位から親戚のうちへのあいさつ回りとお墓参り。
15時過ぎぐらいに帰ってきて、その足で一関運動公園へ。
一関運動公園は昨年訪ねてみて子供たちを遊ばせるのに丁度よさそうだと思って提案したのだが、その読み通り、子供たちは大はしゃぎでアスレチック遊具と戯れていた。