札幌出張【7】(2021/08/14)

2021/08/14

札幌入りしてから2度目の週末を迎えた。もはやすっかり地元民の気分だw
まずはレンタカーの手配。少し早めにホテルを出発してレンタカー屋まで散歩することにした。

 

先週と違って過ごしやすい気温なので、歩いていて楽しい。
散歩の道すがら、寿司屋の前にこんなものが掲げられていた。

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読めません。。。

それはさておき、レンタカー屋に10時少し前に到着、手続きを済ませて10時きっかりに出発。
借りた車はスズキハスラー。特別限定車のJ-StyleⅢというモデルだった。前から一度運転してみたかった車種に当たりテンションが上がる。
最北端の地へのお供としてこれ以上最強の組み合わせはない、と言ったら言い過ぎか。

車を借りたら行先を設定して、すぐに宗谷岬に向けて出発。最寄りのインターから高速に乗った。高速では幸い渋滞に遭遇することもなく、予定通り12時をちょっと回ったところで旭川を通過。

よし、宗谷岬にアタックだ!

過去に何度か旭川まで運転したことがあるが、いつも網走の方向へ向かってしまっていたので、ここから先は未知の領域である。
この先の道はどんな感じなのだろうか、と思うだけでワクワクする。

高速はこの先士別市の士別剣淵というところまで開通している。そこから先は一般道となるが、一部建設済の高速が無料開放されていたので、迷わず利用する。

美深から再び一般道となるが、走行する車も殆どなく、快適なドライブだ。

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音威子府(おといねっぷ)という村に入ると、道の駅があった。そこで少し休憩しようと思ったのだが、直前にJRの音威子府駅があったので、そっちに立ち寄り。

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駅にはこれといって何もなかったが、有人駅だったので入場券を入手。企画ものの切符で、妙に横長な切符だった。
ついでにトイレ休憩も済ませてしまったので、結局道の駅は寄らなかった。

音威子府で、稚内方面と宗谷岬方面に道が分かれる。宗谷岬は右折だ。
その先、しばらくは頓別川に沿った〇頓別という地名の集落が連続する、山並みを見ながらのルートとなる。

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ゆったりとした丘を縫うように鷹揚に通り抜けていく道、北海道らしい景色だ。

小頓別、上頓別、中頓別、下頓別の順に進んでいくと、

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〇頓別シリーズの最後は、浜頓別である。浜頓別町の中心地となる。浜と言う字が示す通りオホーツク海に面して広がる町だ。
町役場前には珍しいロータリー式の交差点があった(写真は道路標識しかないが。。。)。

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浜頓別はこれまでの〇頓別とは比較にならないほど発展している。久しぶりに街並みらしいものを見た気がする。

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とはいってもその規模は小さい。程なくまた畑と牧草地を繰り返す風景に逆戻りだ。ここから宗谷岬まではひたすらオホーツク海の海沿いを走ることになる。

しかしオホーツクである。オホーツクという呼び名はかなり定着しているが、ロシアの地名だ。当然日本語ではない。
東シナ海という海があるが、あれは中国(チャイナ)の日本読みである支那に由来している物なので、半分日本語のようなものだが、オホーツクはまるっきり外国語だ。日本の沿岸でそこに見える海に外国の地名を冠している場所は他にない。

そんな異国を感じさせる所も最果ての地にいる気分を盛り上げてくる。

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途中、道の駅さるふつ公園で小休止。

この辺りは猿払村といい、北海道で一番面積の大きな村(全国でも2位)だそうだ。酪農とホタテ漁が盛んで、暮らし向きは悪くないらしい。

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道の駅の背後には見渡す限りの牧草地が広がっている。

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写真の風車のような建物は風雪の塔と名付けられている。生乳の生産量が年間2万tを突破したことを記念して建てられたものらしい。
風車と言えばオランダだが、付近は道の駅以外、殺風景な海岸と牧草地が広がるだけの場所なので、何となく場違いな感じが否めない。

ちなみに、道の駅から見える海の沖合に幻の島とされているエサンベ鼻北小島がある。いや、幻の島だから、ない、と言った方が正しいか。
元々島とされる岩礁があったらしいのだが、いつの間にか海面下に没してしまったらしい。
そのことで、日本の領海がわずかに狭まる可能性があるらしく、今も調整が続いているとのことだ。

 

休憩を済ませて更に先に進む。ここまで来ると宗谷岬はもう間もなくだ。

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右側が海、左側が草原か牧場がずっと続く道である。空がひたすら高い。

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これぞ北海道!とかいうと道民に怒られるだろうか。でも、本州ではなかなか見られない景色であることは確か。

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見づらい写真で恐縮だが、宗谷岬の少し手前から見えた景色である。
一面に草原が広がるなだらかな丘陵地。WindowsXPのデフォルトの壁紙のような風景だが、周氷河と呼ばれる地形だそうだ。地面が氷結と解凍を繰り返すうちに斜面が崩れて谷に溜ることで、このようななだらかな地形が形成されたのだそうだ。

草地が広がる荒涼とした風景は北の果ての趣があるが、意外にもかつては森林だったらしい。
山火事が頻発したため木を伐採して牧草地に転用したものだという。

 

そして程なく、見覚えのあるモニュメントが見えてきた。宗谷岬だ。
時間は16時。何とか明るいうちにたどり着くことができた。

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ついに日本最北端を制覇!2006年に与那国島で日本最西端を制覇して以来の快挙。
あとは東と南だ。どちらもなかなかハードルが高い。老後の楽しみになるかも。。。

最北端の地を散策するため車を降りると、涼しい風が吹き抜け肌寒い。気温は19℃。とてもお盆中のそれとは思えない。札幌で買った長袖パーカーのチャックを閉めて散策を始めた。

最北端となる場所に、モニュメントが建てられ記念撮影を求める人の長い列ができていた。一人旅で記念撮影もへったくれもないので、モニュメントの写真は遠景に留めておいた(後でモニュメントの裏まで行って最北端を堪能したが)。

この海の向こうにはサハリンがあるはずだが、その姿を見ることはできなかった。

 

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岬から背後を振り返ると、小高い丘の上に展望台のようなものが見えた。せっかくなので行ってみることに。
丘を登るとラーメン屋とモニュメント類がいくつか。

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そのほかはひたすら原っぱが続いている。小一時間くらい余裕があれば散策に出かけてみたいところだが、まだ他に色々見たいものがあるので眺めるだけ。

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展望台だと思っていた建物は、大岬旧海軍望楼という名前が付いていた。
建物の扉は固く閉ざされ、中は見れないようだったが、脇の階段から上の方にあがれるようだったので、登ってみる。

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デッキ状になった場所から、宗谷岬と集落の様子が一望できたので、パノラマ写真を作ってみた。

もう少しゆっくり見たいという、後ろ髪惹かれる思いもあったが、日のあるうちに稚内にも行って見たいので、この辺で移動。
地図で見ると北海道の北の端はネコの耳のように二つの岬が突き出ている。東側が宗谷岬、西側がノシャップ岬である。地図で見るとそう遠い感じでもないのだが、その間の距離はおよそ30キロとのことで思った以上に離れている。

日が沈まないうちにたどり着けるだろうか、国道を稚内を目指して走る。

Posted by gen_charly