瀬戸内・四国ドライブ【11】(2023/05/05)
大久野島:
2023/05/05
今日は午前中に大久野島へ行くことにしている。9時過ぎのフェリーに乗船するので逆算して起床は6時だった。
天気は今日から下り坂となる予報が出ていて、その予報を裏付けるかのように空に薄雲が漂っている。ただ、予報サイトによって雨マークがついていたり曇りだったり統一されていなかったので、予測が難しい気象条件なのかもしれない。
一応まだ雲の間から太陽が見えているのですぐに降りすことはなさそうだが、降るなら出来るだけ寝ている間とかにして貰えると有難い。チビのペンダントにはここ一番、ということで頑張っていただきたい。
朝食を済ませてまだ少し時間があったので、道の駅に併設されている公園を散策してみた。陽射しが弱々しいのでコントラストも低めの暗い写真になってしまった。
ここには幸せの鐘という鐘があって、昨晩来訪者が鐘を鳴らす音が時折聞こえていた。
当然チビも鳴らしたがる。早朝からお騒がせしました。
そして少し余裕を見て8時に出発。
大久野島へ渡るフェリーは島の北部にある盛港から出港する。そこまで10分ほどの道のりなのであまり急ぐ必要はないのだが、少し早めに港に着くようにして、あとは港周辺を散策して時間をつぶそうと思っている。
出発時刻が近づくにつれ、それまで薄曇りだった空がいつの間にか厚い雲に覆われていた。
そして出発してほどなく雨が降り出してしまった。まさかこんなに早く降り出すとは。。。
大久野島の散策は傘の出番か。一応折り畳み傘は鞄に忍ばせてあるが華奢な物なので風が吹いたら心もとない。できれば雨が止んでくれるとよいのだが。。。
そんな思いが通じたか、盛港に到着した時には雨はほぼ止んでいた。このまま回復の方向でよろしく。
駐車場に沢山の車が停まっていた。大久野島には国民宿舎があるので、そこの宿泊客か今日の最初の便で島に向かった人たちの車だろう。
待合所の周りにも多くの乗船客が待機している。となると島はだいぶ混雑しているかもしれない。
念のため傘とは別にチビ用のレインコートも鞄に忍ばせて出発。
今日は島内を散策するのでチビには流石にスニーカーを履いてもらった。草履を履きたがっていたが、雨で濡れたら草履が傷んで履けなくなるよ、というと渋々納得していた。
港の周辺を散策しているうちに続々と人が集まってきた。いつの間にかフェリーの浮き桟橋に行列ができている。慌ててその列に並んだがだいぶ後ろの方になってしまった。
まぁ、フェリーの乗船時間はせいぜい15分くらいだから、列の前の方にいる必要もないのだが。
ほどなくフェリーが入港し列が進み始める。
自分は例によってデッキに陣取ったが、2人は船内の席に着席した。
▲このページで移動したルート
その後続々と乗船客が集まり次から次へと船に吸い込まれていったので、出港時刻になるころには船内はなかなかの混雑ぶりになっていた。この人たちが全員戦争遺構に興味を持っているとは思えないので、もっぱらウサギ目当てだと思うが、それにしてもこんなに沢山。。。
盛港からは大三島の島影に阻まれて大久野島の姿は見えない。だが、出港して暫くすると山頂にそそり立つ高い鉄塔が目印の大久野島の島影が見えてくる。船はそこへ向けて一直線に進んでいく。
そして、15分後には大久野島の桟橋に接岸。
10年ぶりの大久野島だ。乗船中に雨も上がったので、この勢いで散策を進めたい。
ウサギにエサやり:
島に上陸してさっそくウサギの姿を探す。前回来たときは港に降り立ったらもうその辺にウサギが群れを成していたのだが、今回は全く姿が見当たらない。
さっきの雨で巣穴に戻ってしまったのだろうか。
広場の奥の方に行って斜面を探すと巣穴に隠れてているのがようやく1羽見つかった。
今回もまたキャベツやレタスの葉っぱを持ち込んでいる。それをチビに持たせてそのウサギの鼻先に近づけるとすぐに食み始めた。
ウサギは見かけによらず貪欲で、葉っぱを差し出すと寄越せ!と言わんばかりにかじって引っ張る。前歯で噛みちぎるのではなく、前足を踏ん張って引きちぎるのだ。なので葉っぱをやんわり持っているとその手から奪い取られてしまう。そうして首尾よく自分の物にしてから足元に置いてゆっくり食べるので、エサやりの楽しさを味わうことが出来ない。
チビにはそのことを説明しておいたのだが、例によって人の話を聞かないので、初めのうちはウサギに強奪されっぱなしだった。食べているところを見れるので、まぁそれでもいいのかもしれないが、葉っぱはそれほど沢山持ち込んでいないので、この調子でやっていたらあっという間になくなってしまう。
この辺りはウサギの姿が少ないので、ほかの場所へ行って探してみることに。休暇村の辺りには沢山いそうな気がするので、先に休暇村へ向かい、そのまま時計回りで島を一周することにした。
チビは景色もそっちのけで茂みを凝視してウサギの姿を探している。が、なかなか見当たらない。前回はそこいらじゅうで闊歩していて、葉っぱをチラつかせるだけで数羽がわらわらと集まってくるような感じだったのに。GWで沢山の人から餌を貰えて腹が満たされているのかもしれない。
だが、ビジターセンター前の広場まできたら、そこいらじゅうの植え込みの下にウサギの姿を発見。チビのテンションが上がる。
このあたりの子たちはまだ食べたりないらしく、葉っぱをちらちらと見せるとすぐわらわらと集まってくる。
少し高い位置で葉っぱをぶら下げると、後ろ足で立って食らいついてくる。
チビは律儀に1羽に1枚ずつ葉っぱを渡そうとする。島にいるウサギの数は一説によると1000羽ともいわれている。当然、全部に行き渡るほどの量は持ってきていないので、このペースであげていたら、すぐになくなってしまう。
それをチビに説明するが例によって聞いていない。次のウサギを見つけてはすぐに葉っぱをかざす。
流石にキリがないので、ほどほどのタイミングで先に進むことを促した。
沿道にはこうした防空壕の跡なども残っているのだが、2人は全く興味を示さない。
あるとき、カミさんが袋の中に入っていたキャベツの芯をチビに手渡した。
ウサギたちはそれにも興味を示してかじり始めるが、葉っぱに比べるとイマイチらしく2、3口かじると諦めてしまう。
ウサギが諦めるとチビも諦めて次のウサギにかじらせる。だが次の子も同じように2,3口だけしかかじらない。なのでなかなか減っていかない。
このメソッドだとチビの1羽1羽にあげたい要求を満たすことができて、かつ手持ちの葉っぱの減りも抑えられる。この島における少ないエサでも満足感が得られるエサやりのベストプラクティスはこれだったようだ。
そのまま進んでいくとグラウンドの脇に山へ登る登山道の入口がある。今回の旅ではまだ殆ど体を動かしていないので、この山を登って向こう側へ行こうと思っている。
さぁ登り始めるぞ、と進もうとしたら、ここにもウサギの群れ。当然チビの足は停まる。
そこのウサギたちにも献身的にキャベツの芯を食わせている。仕方ないのでそれが終わるのを待った。
一通りかじらせたら満足したようなので、登山道へと進んだ。
我が家では加波山以来の山登りだ。もう2年も山登りをしていないのか。100mほどの小山なので大した登山ではないが、久しぶりなので体力が心配。
逆にチビは小学校でしっかり体力をつけてきているようで、ひょいひょい登って行ってしまう。大人共はこのところの運動不足が覿面にたたって息が上がりっぱなし。チビの後ろを必死に追いかける。
いつの間にこんなに力をつけていたのか。。。