奄美大島上陸【6】(2007/09/20)

金作原MTBツアー:


鶏飯に舌鼓を打って満腹になったところで午後のアクティビティだ。
午後は金作原(きんさくばる)と呼ばれる原生林の中をMTBで走るツアー。腹ごなしに丁度よさそうである。

自分は昔から自転車に乗るのは好きだったので(と言ってもサイクリング部に所属するようなレベルではないが)、島で自転車に乗れるうえ、自分ではまず入り込まないような山道を走るというのだから興奮しない訳がない。どういう景色が見られるのか今からワクワクである。

その金作原は名瀬の市街と住用のマングローブ林の中間あたりに位置しているので、MTBを積み込んだワンボックスに乗って再び移動となる。

車は市街地から外れると山に入る林道のようなところを走っていく。やがて、到着しましたと言われて車を降りると、周りはうっそうと生い茂る原生林。足元はダートで割と本格的な林道だ。

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車からMTBが降ろされ、それにまたがりながらコースの説明を受ける。ここは峠に位置するらしく指示された進路はほぼ下りの一本道となる。
当時はGPSを使ったロギングなど知る由もなかったので、今どこにいるのかとか、これからどこへ向かうのかと言ったことは何もわからない。

ガイドは我々がダウンヒルを楽しんでいる間に車を先回りさせて集合場所で待機しているとのこと。

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出発地点の道路脇に巨大なクワズイモが葉を広げていた。
写真だとサイズ感が伝わりにくいが、人がこの下に入れば充分雨宿りできそうなほどの大きさだ。

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それからガイドの先導でほんの少しだけ進み、あるところで立ち止まった。ガイドが指さす方向を見ると大きなヒカゲヘゴが見えた。
奄美の山の中にはこうしたヘゴ類などのシダ植物が多くみられるそうだ。シダ植物を見ると熱帯のジャングルにでもいるかのような錯覚を覚える。奄美も充分暑い地域ではあるがそれでも亜熱帯の中では北の方にあるのでこれだけ繁茂しているのは貴重らしい。

ちなみにこのヒカゲヘゴ、優に10~15mほどの高さに成長しているが、ここまで育つのに数百年はかかるそうだ。

 

ガイドから行ってらっしゃいと声掛けされてここからMTBでのダウンヒルをスタートする。個人的にはタイムトライアルのようにガンガン進んでいきたい衝動に駆られるが、知らない道だしダートだしカミさんが付いてこれないしなのでそこは自粛。

というかそれでは待ち合わせ場所まで数分で着いてしまううえ景色を愛でる余裕もない。折角の奄美の大自然を全く堪能できないのではお金を払ってまでツアーに申し込んだ意味もなくなってしまうのでここはのんびりと走るべきだろう。
ほとんど漕がずにブレーキ捌きだけで周りの景色を眺めながらのんびりと下った。

暫く進むと前を走るカミさんが自転車を停めて、綺麗なトンボがいる!と手招きされた。

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そこには美しい瑠璃色の羽をもつ繊細な印象のトンボが止まっていた。綺麗だなぁ。
帰宅後ネットで調べたらリュウキュウハグロトンボという種類だそうだ。

 

さらに下っていくと先行していたガイドが車を道端に停めて我々を待ち構えていた。2人の姿に気が付くと手招きした。
何やら手に持っていてそれをカミさんに手渡そうとする。

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カミさんがオズオズするのを期待していたのかもしれないが、あいにくカミさんは割とそういうのは平気。素直に手を差し出して渡されたのは緑色のボディが可愛いキノボリトカゲだった

このトカゲは西表島でもガイドが捕まえて見せてくれたっけ。尻尾が切れないトカゲなので尻尾を捕まえてしまうともはや逃げられない。そのせいか分からないが、なんだか憂いの表情をしているような気がする。
あまり捕まえたままでいると可哀そうなので写真を撮ったらリリース。

 

そしてガイドは再び先に進んでまた我々だけになった。
我々ものんびりとペダルをこぐ。こんなのんびり走るだけならママチャリでも大丈夫だわw

まぁ、これも雰囲気づくりのアイテムってことで。

 

やがて勾配が緩んでくるともうゴールは間近。道すがらに採石場が見えてくるとその先にガイドの車が見えてきた。
そこに到達したらゴールでツアーもこれでおしまい。んー物足りない。。。

MTBにまたがるからにはもう少しワイルドなコースを走るのかと思っていたが、道は終始ダートでスリリングなところもなかった。
20分程度でふもとまで降りてしまったので距離的には3,4キロくらいだろうか。そのくらいの長さなら歩いてトレッキングした方がじっくり楽しめたかもしれない。そんな気がしなくもないが、まぁ奄美の山奥で自転車に乗って走りました、と言うのが何よりの思い出なのだから、これはこれで全然OKである。

 

再びワゴンに乗り込んで宿まで送ってもらいそこで解散となった。丸1日奄美の大自然をじっくり堪能することができた。やっぱりアクティビティはこうじゃなければ。
昨日の不完全燃焼感は今日のツアーによってしっかり解消させてもらった。

 

もう夕方なのでぼちぼち夕食だが、昼に旨いものを食べたし折角だから宿のキッチンも使いたい、ということで今日も近所のスーパーで食材を買い込んで宿で自炊することになった。

宿のキッチンにはフライパンなどの調理器具は揃っているので材料と必要に応じて紙皿などを買って来れば後は自由に調理できる。

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と言っても作ったのは焼きそばだが。まぁ手軽にボリュームのある食事がとれるので必要にして十分。
ただ、折角島に来て焼きそばだけで済ますのは流石に侘しいので鳥刺しの盛り合わせも買った。

鳥刺しと言えば鹿児島の名物。昨年結婚のお披露目会でカミさんの田舎である鹿児島に訪問した折に初めて口にしたのだが、それ以来あの味が忘れられずもう一度食べたいと思っていたところだったので、スーパーで売られているのを見つけて迷わずカートに入れた。

鳥は新鮮な地鶏を使わないと生食できないと聞いたが、こうしてスーパーの店頭に並ぶということはこのスーパーは新鮮な物を調達できているということかもしれない。
甘みのあるタタキのたれやショウガ、ニンニクなどが添えられていて、それらを絡めて食べると飛びあがるようなうまさだ。
夕食はあっという間に2人の胃袋に納まってしまった。

それから風呂を済ませて部屋を片付けて、蒸し暑い部屋で扇風機をガンガンに回しながら就寝。エアコンつけたいなぁ。。。

Posted by gen_charly