005154 – SUZUKI HASTLER J-StyleⅢ
2021/08/14
札幌出張で借りたレンタカーの3台目である。
ハスラーは以前に車検時の代車で借りて乗ったことがあるが、この車はJ-StyleⅢという限定仕様車だった。
以前スペーシアを買う際にいろいろ比較する中でハスラーも俎上に上がったのだが、その時の比較対象がJ-StyleⅡだった。
ノーマルのハスラーと比較すると装備が充実していてすごく興味をひかれたのだが、試乗車がなく試乗することができなかった。
一度乗ってみたいと思っていた車だけに、店先に出されてきたのを見た時にはとても興奮した。
J-StyleⅡとⅢでは仕様に大きな差はなく内装色が異なる程度である。
ただし、この車は寒冷地仕様で4WDなので、その分装備品に差がある。流石にターボエンジンは望むべくもなかったが、ノンターボ仕様でもS-エネチャージは装備されていた。
ノンターボ車のS-エネチャージの挙動はどんなものだろうか。興味がある。
しかしこの車、新車販売価格が170万以上する車である。レンタカー屋に納品されるような車は、原価償却などを考慮してベースグレードの安い車となることが殆どだが、その中にあってこういう特別仕様車を揃えるのは大変珍しいことだ。
車を借りたレンタカー屋は多分車両の仕入れについて各店舗に任せているのだろう。購買担当者の采配に喝采を送りたい。
まずはフロントシート
座面の両サイドが本革調のビニールレザー張りになっていて、軽自動車らしくない豪華さを感じる。
あまり肌が直に当たる部分ではないので、着座時の肌触りや通気性については、ファブリックシートと大差ない。
リアシートもフロントシートと同様の処理が施されている。キャスト同様ひじ掛けの位置が適切で落ち着いて座っていられそうだ。
インパネはこんな感じ。既に何度も見ているので物珍しさはないが、前面パネルのカラーが濃いブルーになっていてシックだ。
ノンターボモデルなのでクルーズコントロールの設定がなく、ハンドルの右側にはボタンがない。
4WD仕様なので、センタコンソール下部にグリップコントロール、ヒルディセントコントロール、運転席側シートヒーターの各スイッチがついている。助手席にもシートヒーターが付いているが、スイッチはなぜか一段下のパネル上に独立して目立たない感じで付けられている。
迂闊なことに、これらの機能を試してみることを忘れてしまった。惜しいことをした。
ちなみに、操作系のパーツはスペーシアと殆ど共通なので、運転中に手から伝わる感触はほぼ一緒で違和感がない。
走り出してみると、大きなタイヤのせいか段差を超えるときに、ぼんよぼんよ、とした揺れを感じる。
北海道の道は痛んでいたり、深い轍が付いているような場所も多く、走行中ずっとぼんよぼんよ、という揺れを感じながらのドライブだった。とはいっても揺れは上下方向だけで、左右に振られたり、フラフラするような揺れではないので、不快さはなかった。
ノンターボのS-エネチャージの効き具合は、体感で明確にわかるほどのものではなかった。
メーター下部のマルチインフォメーションディスプレイをセレクトすると、エネチャージの動作状況を表示させることができる。それを見て、あ、動いているんだな、と認識できる程度だ。
普段、スペーシアのマルチインフォメーションディスプレイは平均燃費を表示させている。
平均燃費の他、エネチャージの動作状況や、エンジン回転数などをこまめにチェックしながら運転しているのだが、それぞれの表示部が独立しているので常時確認できる。一方、ハスラーはこれらが全てマルチインフォメーションディスプレイ上に統合されているので、排他的な選択しかできない。
いちいち切り替えるのも面倒なので、どれかの画面を表示させたまま走っていたせいか、インフォメーションが少ないな、と感じた。
そういう性格付けの車ではない、と言われたら返す言葉がないが。。。
それはさておき、今回この車で札幌・稚内間の往復を敢行した。都合770キロという、軽自動車で日帰りで回るドライブにしてはちょっとどうかと思うくらいのロングツーリングであったが、特段の過不足を感じることなく走り切ってくれたので、そういう意味では結構なポテンシャルである。
ハスラーだからということではなく、たぶん今回借りたN-BOXやキャストでも十分対応できたと思う。前に乗っていたアトレーとかトゥデイだったら、確実に途中で挫折していただろう。
最近では軽自動車をファーストカーとして購入する人も増えてきているらしいので、各メーカーも軽自動車をリッターカーと遜色ない装備に仕立てることに苦心しているんだろうな。と思う。