奄美大島上陸【5】(2007/09/21)
— 加計呂麻島へ —
という事で、足を浸すくらいで船越海岸を後にして、思ったより時間が余ったので、隣の加計呂麻島(かけろまじま) へ行って見ることにしました。
願わくば砂浜が綺麗と評判の実久(さねく)集落にも立寄りたいなーという事で、フェリーに車を持ち込んで乗船です。
加計呂麻島行きのフェリーは古仁屋(こにや)という奄美大島第二の集落から出発します。船の時間に間に合うかぎりぎりでしたが、なんとか間に合いました。。。
で、飛び乗ったフェリーは加計呂麻島の瀬相(せそう)港行きでした。
お昼を食べていなくて、だいぶ腹が減っていたのですが、加計呂麻島に行ってから食べればいいや、とタカをくくって食わずに乗船したのですが、瀬相港に到着してみると見える建物は待合所と民家のみ・・・orz
そこで、順番を変えて、先に島で一番栄えている(と思われる)諸鈍(しょどん)の集落に行って、腹ごしらえをした後、デイゴ並木とリリーの家から行って見ることにしました。
瀬相港は島の中央部、諸鈍は島の東部にあって、諸鈍に行くなら生間(いけんま)港から行った方が全然近かったのですけどね。。。
二つの港を結ぶ県道は結構狭く、あちこちで道路工事をやっていてダンプも結構やってきます。工事が終われば快適な道に生まれ変わるのかも知れません。
まずは、人が集まりそうな生間港に到着したのですが、こちらも店らしきものが一軒もありません。。。
フェリーの待合所の人に聞いて見ると、諸鈍の集落内に商店が一軒有るというので、早速行って見る事に。
しかし、集落の入り口から先は細い路地になっていてその先のどこに店が有るか皆目見当がつきません。丁度郵便局があったので、そこで教えて貰ってなんとか店を見つけられました。
店に入ってみるとコレも予想通りというか品揃えは余りよくなく、すぐに食べれそうなものは菓子パン位だけした。しかもその菓子パンのうち一つは袋の中に大量のアリが入っていて、カミさんがドン引きしてました(笑)。
まぁ、何とか食べれそうなパンを二つ選んで、デイゴ並木のある所まで行き、浜に降りて侘しい昼食となったのでした。
(いや、この侘しさは大好きですよ・・・^^;)
昼食を食べた後はリリーの家を探しに。
リリーの家と言っても何の事だかさっぱりの人も多いと思いますが、「男はつらいよ」の最終話はこの加計呂麻島が舞台になっていて、浅丘ルリ子演じるリリーがこの集落に住んでいる、という設定になっていました。
出発前にカミさんがビデオを借りてきたので勉強済です(笑)。
そのロケ地となった民家を訪ねに行った訳ですが。。。
なんとなく映画で見た光景と似ている風景は有るものの、家が見つかりません。。。それっぽいのはあるのですが、石垣の高さがなんとなくしっくり来ないのです。
結局見つけられなくて、その辺で日向ぼっこをしていたオジイに尋ねて場所を教えてもらい、見つけたは見つけたのですが、それでもイマイチピンと来ませんでした(^^;)
(吉岡秀隆演じる諏訪満男(ってパーマンかい!? )がリリーの家に着いた時に石垣から身を乗り出して居候の寅さんに話し掛けるシーンがあって、結構高いように見えたんですよねぇ。。。)
現在入居者はないものの、一応管理されているらしく、本当は敷地に入る事は出来ないのだとか。。。
ここまでアツく語ってはみたものの、寅さんの他のシリーズは殆どは見ていないので、実は語ってる原付自身があまりピンと来ていません・・・w
ということで、並木と反対側の公園にある碑をさらっと眺めてから、程近い場所にある安脚場(あんきゃば)戦跡に行って見る事に。
弾薬庫
中も開放されているのですが、奥まで入ってみようという気にはなりませんでした。
港で貰った地図とカーナビを参考にちょっとした峠越えのコースをたどると、安脚場の集落に出ます。集落の入口には安脚場戦跡の看板が出ていて、その通りに進むと海岸に突き当ります。ところがここに看板がなく、右折するのか左折するのか分かりません。
左折すると集落の端へ、右折すると行き止まりっぽい感じです。
原付の車の前に同じく車で観光してるっぽい人が居たのですが、この人も迷っているらしく、交差点でどちらに曲がろうか考えているようでした。
後ろから原付の車が来てしまったからか、とりあえず左へ曲がっていきました。
ここいら辺の道は離合が大変そうだったので、原付は駄目もとで一旦前の車とは逆の右へ入ってみる事に。
どんどん集落から離れ不安になりながら進むと、どん詰まりだと思っていた道は道なりに右に行けるようになってました。
更に不安になりつつも進んでみると暫く進んでやっと案内看板を発見(不親切だ。。。)、右折で正解だったようです。
そこから結構きつい坂道を登って、暫く行くとちょっとした広場のような場所があり、そこから先は車止めがあって進めないので、ここに止めて更に徒歩で上っていきます。
歩道はレンガ敷きで綺麗に整備されていました。
ちょっとしんどいな~、と思い始めた頃に頂上に到着。異様な雰囲気で佇む建物群が見えてきます。
金子手崎防備衛所
こちらからは分かりませんが2階建てになっています。
辺りは公園になっていて施設を一周できるように散策路なども整備されていて、おどろおどろしい雰囲気は余りありません(でも、夜は来たくないですが。。。^^;)
安脚場戦跡に付いて簡単に紹介すると、大正9年に砲台が設置され、その後太平洋戦争に突入する頃になると、内海となっている上、水深が深い大島海峡が海軍の戦艦の停泊地となり、この海峡を防衛する為に島の東側にあったこの砲台を昭和16年に日本海軍によって整備したものだという事です。
上の写真の2階部分。
半円形の部屋で、後ろは海になっています。
監視部屋だったのかな?
ガラスや扉は外されていて、内装品も一切なくなっていますが、かなり堅牢な作りになっているらしく、特に崩壊しているような所もなくそのままの姿で佇んでいる様は戦争遺跡、というよりも建築途中で施工中止になった施設のようです。
場所柄DQNが訪れるような事もない様で、至って綺麗な状態で保たれていて、荒らされて施設の内部が閉鎖になってしまった猿島とは全然違います。
そろそろフェリーの時間になったので、実久集落は見ることが出来ませんでしたが、瀬相港に戻る事にしました。
行きに結構時間がかかったので帰りもそのくらいの時間を見て戻ったのですが、道に慣れたせいか思いの外早く着いてしまったので、港から程近い所にある嘉入(かにゅう)の滝を見に行く事に。
カミさんは疲れたのか助手席で爆睡しているので気遣いなくガンガン責めながら峠道を登っていくと滝の看板が。
コレが加計呂麻島で唯一と言われている滝です。
ここ数日雨が降っていたせいか水量が結構有ってなかなか壮観です。
フェリーの出港時刻が近づいているので、さらっと眺めて急ぎ足で港に戻り、フェリーに乗り込みました。
無事、古仁屋に戻ってきて、港前の広場に車を停めて、晩御飯をどうするかガイドブックを眺めていたのですが、広場の一角に土俵が設置されていて、地元の小学生が相撲の稽古に励んでいるのが見えました。
晩御飯は丸屋という店で食べる事にしました。
食べ終わったあと、一日中潮風を浴びて体がベタベタするので銭湯がないかと店の人に尋ねると、すぐ裏に嶽乃湯という銭湯が有るというので、ひとっ風呂浴びに行きました。
古き良き銭湯で、湯船が二つ。片方の湯船ではさっき港の土俵で稽古していた少年がバシャバシャと泳いでいました(^^)
これが都会のスーパー銭湯とかだとイライラするのですが、既にのんびりした気分になってしまっているので、微笑ましく眺めてしまいました。
そういえば、カミさんご要望のスノーケリングがまだ出来ていません。再びガイドブックを開くと、この辺にも「ヤドリ浜」 といういい感じの浜があるというので、そこで潜ってみようかと思ってたのですが、何せもう夜です。今から行って潜る訳に行かないのは勿論ですが、かといって一旦名瀬の宿まで戻ってまた明日出てくるのも億劫だし時間がもったいない!
で、カミさんと相談した結果、車中泊を決行する事に。
どうせだったら、浜に近い所で宿を取ろうと思い、コンビニで食料を買い込み、ヤドリ浜に向かったのですが、浜辺の入口はホテルが建っていて、車を止めて置ける場所がありません。
適当にうろうろして車を止めて置けそうな路肩を見つけたので、そこで車中泊を決行。
しかし、当然の事ながら車内はエンジンを切ると蒸し暑く、しかも途中土砂降りの雨が降ってきたりして、窓も開けられず、なんとも寝苦しい夜でした・・・(^^;
every one
鹿児島地方に多いコンビニ。名瀬に2店舗、古仁屋に1店舗あります。
中はパン屋が併設されて時間が合えば焼きたてパンが買えます。