四国初日の出【4】(2008/01/01)
— 馬路村のトロッコ —
奈半利駅を後にして今度は山間部にある馬路(うまじ)村に走っていると言う森林鉄道を見に行く事にしました。
ガイドブックでは11月~4月は運休、となっていたので、止まっている列車の写真だけでも撮れればよし、と思って馬路村に向かいました。
細く曲がりくねった山道を20分少々走ると馬路村に到着です。
村の入口に地図があって、森林鉄道の駅の場所も書かれているのですが、村の中の道が入り組んでいていて、ちょっと分かりにくい感じです。
暫く探したら、駅舎が見えてきました。
よく見ると駅舎に人の気配が。声をかけてみると、なんと営業中との事!
こりゃラッキー。早速切符を購入して発車を待っていると、もう一組やってきました。
二組が同乗して出発です。
切符はこの森林鉄道の元々の目的である木材運搬をイメージさせる木の板に、焼印されて作られています。
なんでも、正月3が日は特別に運行しているのだそうです。ダメ元でも来てよかった~^^)
機関車の銭湯にはしめ縄が飾られ、正月バージョンとなっています。
軌間610mmのナローゲージの森林鉄道を観光用に整備したもので、SLをモチーフにしたディーゼル機関車が3両ほどのトロッコ客車を引っ張って、川の両岸、一周400mくらいをぐるっと2周回します。
それからもう一つ、ここには世界でもここだけという水力を動力にして動くインクラインと呼ばれる乗り物があります。
せっかくなので、そっちも乗ってみる事に。
入場券にも「泣いてもおりれんインクライン」と書かれていますが、そのコピーの通りかなりの急勾配を一直線に頂上まで上っていきます。
インクラインは、つるべ井戸をイメージしてもらうと分かりやすいかも知れません。
頂上を支点にしてレールの下と上(車両の下の青い部分)にタンクが有って、下から上に上る時は、頂上にあるタンクに水をためると同時に車両側のタンクから水を排水すると、頂上に有るタンクの重さで車両を引っ張り上げるような仕組みになっています。
なので、出発の際は車両の水の排水で3分ほど待ってから出発です。
水を排水しきった所で、運転手がブレーキを弱めるとゆっくりと上り始めていきました。
暴走しないようにブレーキは3系統搭載されていて万全を期しているそうです。
程なくして頂上に上がると、早速タンクに水を貯め始めています。
今度は下のタンクの水を排水すると客車側が重くなって下に下りていくと言う寸法です。
頂上付近は公園になっていて、アスレチックなどが設置されています。
そして頂上から眺める馬路集落の眺めです。
なかなか風光明媚な場所ですね。
5分ほど散策していたら、運転手に「そろそろ降りるよ~」と呼ばれたので、再びインクラインに乗って麓に下りてきました。
森林鉄道とインクラインのある場所の道の向いには、馬路温泉を併設したコミュニティセンター馬路があります。
風通しの良いところに暫くいて体が冷えたので、温泉にも浸かってみたかったのですが、時間が足りなさそうなので、馬路村名物の「ごっくん馬路村」というドリンクを購入。
このドリンクははちみつレモン、ならぬはちみつゆずのドリンクで、高知県内では至る所で販売されています。
家に帰ってきてから飲んでみましたが、さっぱりとしていてとても美味しかったです。
さて、馬路村を後にして今度は桂浜に行きます。
車で1時間少々走ると、桂浜に到着します。
— 桂浜と土佐闘犬 —
と言うわけで桂浜に到着です。
桂浜には水族館や闘犬センターが併設されていて、折角なので闘犬を見ていくことにしました。
闘犬のチケットを購入すると16時からと言うことで、30分ほど時間が有ったので、先に桂浜を見に行きます。
桂浜は綺麗な弓なりの砂浜が続き、月の名勝として知られているそうです。
桂浜の裏の坂道を登っていくと、これも有名な坂本竜馬の銅像が桂浜を見据えて鎮座しています。
逆光で上手く写せませんでした。。。
適当にぶらぶらして時間を潰していたら丁度16時になったので、集合場所に行くと、程なくして係員の案内で闘犬場に案内されました。
闘犬場は12角形の土俵を中心に取り囲むように観客席が配されています。力士と違い、戦うのは犬なので、逃げ出さないように柵が設けられています。
闘犬場の中は獣臭い匂いが充満していて、さながら大きな犬小屋の中に入ってしまったような感じです。
柵の高さも闘犬の大型化により、飛び越えてしまう事が有ったらしく、昔よりも高い柵に変更されているそうです。
チケットの申し込みの時、たまたま一番乗りになり、好きな場所を選んでいいと言われたので係員が一番良く見れるとオススメしていた一番前の列を指定してもらいました。
着席して、暫くすると係員が入ってきて、まずは土俵の説明がありました。
「一番前の列はよだれや血が飛ぶかも知れません」と言われてちょっと困ってしまったのですが、カミさんは「まぁ、いいんじゃない、後で風呂入るし。」と言うことなのでそのままその場所で見ることにしました。
暫くすると横綱?の「土佐健龍」号が入って来ました。
日本の犬とは思えない堂々とした風貌ですが、明治の頃、ブルドッグなどの洋犬を交配して今の姿になったのだとか。
噛まれても大丈夫なように、皮膚はたるんでいます。
しかしこの犬はここでは戦わず、観客にお披露目して、写真を撮った後、裏に下がっていきました。
飼い主はペットに似る!? w
そして、今回戦う二匹の闘犬が入って来ました。
犬の名前は忘れてしまったのですが、暫くして試合開始です。
闘犬はどちらかが鳴き声を出すか、戦意を喪失(腹を見せるとか)したら負けだそうで、それまで延々と勝負が続きます。
両者暫く睨み合った後、茶色の犬の方が先に仕掛けました。
骨と骨がぶつかり合う音が会場内に響き渡り、土俵が揺れるのが分かります。
かなりの迫力です。
そして双方なかなか鳴き声を挙げず、思っていたよりも長時間試合が続きます。
この辺は一瞬で勝負が付いた奄美のハブマンショーとは大分様子が異なります。
暫く噛み付き、噛み付かれを繰り返した後、とうとう黒い方の犬が鳴き声を上げてしまいました。
ここで勝負あり。。。とは言っても本人(犬)としては興奮しているし、試合のルールを知っているしているはずも無く、噛み付いたきり離れようとはしません。
どうするのかと見ていると、まず飼い主がわらに火をつけて犬の鼻先に近づけます。
すると、暫くして熱が伝わったのか我に帰って、パッと離れます。その瞬間、双方を離してこれで試合終了です。
なかなか見ごたえのある試合でした。
闘犬の試合が終わると、係員に誘導され、土佐闘犬の歴史の展示を見て、更に順路に従って進んでいくと土佐犬の子犬が檻に入っていて、係員が抱えて見学者に触れさせていました。
土佐犬は殆どが、写真のような茶色一色で、試合をしていた、茶と白のブチや黒毛は珍しいそうです。
闘犬場を後にして、晩御飯の為に高知駅のほうに向かうつもりなのですが、まだ日没まで時間が有るので、駅までのコース上に位置する路面電車の博物館として有名な土佐電鉄の車庫を訪ねてみたいと思います。