奄美皆既日食観測ツアー - 15(2009/07/23)
また一時間弱ウトウトして目を覚ますと、本島は相変わらず左舷側一杯に壁のように聳え立っています。
地図で見るとそれほど大きく感じない島ですが、今まで通過してきたほかの島と比べるとかなり大きい島だと気づかされます。
日差しが強いのであまりあちこちウロウロする気になれず、潮風を浴びながらまどろんでいると、デッキの向こうのほうから、エンジンのディーゼル音に混じるように、
「ビュオーーーミョエーーーー。。。」
という音が聞こえてきました。
最初風が当たってどこかが共鳴でもしているのかと思いましたが、その音が一向に止む気配がないので、ちょこっと体をずらして覗いてみると、出港時にデッキでビールを飲んで談笑していた人たちのうち一人の人がディジュリドゥを奏でているのが見えました。
ディジュリドゥはオーストラリアの原住民族であるアボリジニが使っていた楽器で、近年日本でもよく見かけるようになってきた楽器です。
循環呼吸という呼吸法を使って演奏するので、いわゆるブレスがなく、延々「ビュオーーー」という音を出し続けることが出来ます。
南国の楽器ではないのですが、熱い船の上で奏でられる民族楽器の音色を聞いているとリゾート気分に浸ることが出来て心地よいです。
右舷方向には伊是名(いぜな)島、伊平屋(いへや)島が見えています。
・・・それにしても、本島はでかい。
本部港は本島の中央部にあるのですが、船が動いていないんじゃないかと思うほど、景色に変化がありません。
太陽は容赦なくデッキを照らしつけて、だいぶ日焼けした肌がだんだんヒリヒリするようになって来ました。
一旦船室に戻ると、冷房が効いていて外とはまた違った心地よさ。自分の席のある部屋も途中で結構下船したのか、幾らか空いてきていました(原付の両隣は相変わらず乗客が居ましたが。。。)。
戻りがてら自販機で冷たい飲み物を買って一息ついてから再度デッキに上がってみると本部半島がだいぶ近づいてきていて、今度は左舷方向に伊江(いえ)島が見えてきました。
伊江島は、タッチューと呼ばれる島中央部の小高い山が特徴的な島です。
急角度でそそり立つような形をしているのですが、ディズニーランドのアトラクションに出てきそうな形です。
さっきから隣で伊江島の方角があっちだとかこっちだとか、写真を撮り逃したら大変だとか言って奥さん(らしき人)を指図しながら双眼鏡を覗いているおじさんがうるさい。。。
決してやかましいわけじゃないのですが、その指図がいちいち細かくて、聞いているこっちがうっとおしいw
今乗っているのは船なんだからそんな一瞬で撮り逃すような被写体でもなかろうに。。。
多分、美ら海水族館の辺りを写したもの。
その先には、瀬底(せそこ)島が見えてきました。
更に近づくと、沖縄でもかなり有名な、瀬底ビーチが見えます。
本部港は瀬底島のさらに後ろ側になるのですが、本島と瀬底島を結ぶ橋のせいでフェリーが通れないのか、船は瀬底島もぐるっと回って本部港に到着です。
流石に本部港で下船する人はあまりなく、程なくして船は本部港を離れました。
次はいよいよ終点の那覇新港です。
太陽もだいぶ傾いてきて、肌のヒリヒリ感もだいぶ収まってきました。
流石にだいぶ眠気も取れて来ましたが、やる事といえば景色を眺めることくらいしかないので、退屈といえば退屈ですが、徐々に変化していく景色をぼんやり眺めているのも嫌ではありません。
遠くからプロペラの音が聞こえてきたので、上空を見上げると、どこかの飛行機が上空をゆっくりと横切っていきました。
ということは那覇にもだいぶ近くなってきているはずです。
右舷側を見ると、これから沈まんとする太陽に照らされるように前島のシルエットが見えています。
左舷側の景色も那覇近郊の割と都会的な景色に変わってゆきます。
そして上空にはまもなく着陸するであろう飛行機が数回船の上空を通過していきました。
飛行機はだいぶ高度を下げているので、こんなに大きく写るようになりました。
そうすると船はぼちぼち那覇に到着する時間に差し掛かり、船は港への入り口へゆっくりと進入して行きます。
丁度、船内のアナウンスがかかったので、原付も荷物を回収しに船室へ戻ることに。
すでに下船する人たちが通路に行列を作っていて、自分の船室までかなり苦労してたどり着き、荷物を準備していると、人の波が動き始めました。
どうやら下船が始まったようです。
まだあたりにはごちゃごちゃと人が居るので、人の波が一段落するのを待ってから原付もおもむろに下船。
出発前、船は一時間くらい遅れるかも知れないと聞いていたので、乗り継ぎの飛行機をなるべく遅い便にしていたのですが、15分程度の遅れで着いてくれたので、ほぼ予定通りの到着です。
その分飛行機の時間までは思ったよりも余ってしまいました。
空港へ行くにも街へ繰り出すにも中途半端な時間だったので、とりあえず空港で時間を潰す事に。
もう少しで19時になろうかというのに暮れなずむ那覇の町並みは南国らしく蒸し蒸しとうだる様な暑さです。。。
荷物を抱えて那覇新港から歩いて数分の距離にあるゆいレールの旭橋駅へ。
旭橋から空港まではおよそ10分。
空港へ到着すると、思いのほかガラガラでちょっと拍子抜け。
那覇を飛び立つ便が残り少ないからかもしれません。
とりあえずチェックインを済ませ、まだ小一時間余っていたのでとりあえず晩御飯を食べる事に。
空港のレストランは高いのかな~、と思いながらウロウロしているとA&Wを見つけました。
A&Wは沖縄で展開しているファーストフード店で、ルートビアという飲み物を出す店です。
ルートビアは新婚旅行のときに懲りているので今回はやめときました。
ここも店内はガラガラで原付のほかには親子連れが一組のみ。
窓際の席を陣取ってお食事タイム。
行き来する飛行機でも見ようと思ったのですが、時間が遅かったからか殆ど飛び立つ飛行機もなく至って静かな店内。。。
まぁ、落ち着けてよかったのですが。
メールの返信などをしつつ時間をつぶして、丁度よい時間になったので搭乗口へ。
程なく登場開始となり、自分の席を見つけて着席。
通路側しか空いていなかったので、景色を見る事も出来ず、疲れで本を読む気にもなれず、目をつぶって離陸を待つ事に。
。。。で、衝撃で目が覚めたらもう羽田に着陸していました。
ありえないくらいの爆睡w
すでに時間は11時を回り終電まで時間がないので、急いで帰宅の途につきました。
しかし、今回の旅行は思いのほか人が少なくて拍子抜けでした。
チケット取得後の新聞報道しかり、行きの船のキャンセル客の件しかり、らんどま~くの客入りしかり、街中の渋滞しかり、帰りの船や飛行機もしかり。。。
なんだか「大山鳴動して鼠一匹」みたいな話ですよ(--;
よくよく考えてみれば、奄美大島にしても移動手段は一日数便の飛行機かフェリーしかないわけで、それらが満席だったとしても運ばれてくる人数はタカが知れてるわけで、最初の予想では富士スピードウェイのF1の時のような大混乱が起こるような話も出ていましたが、中には転売目的でチケットを取った輩だって居た筈で、フタを開けてみればこんなものなのかもしれませんね。。。
原付もその騒動に踊らされた一人、と言う事で。。。Orz
「皆既日食を見に」と言うタイトルの割には日食観測はおまけみたいになってしまいましたが、今回もそれなりに充実した旅行でした。
そうそう、沢尻エリカ夫妻について島にいる時は全く話題にも上らなかったので、もしかしたら来ていないのかも、と思っていたのですが、東京に戻ってきて、テレビを見たらしっかり奄美に滞在しているところをマスコミに追いかけられていたので、どうやらちゃんと行っていたみたいです。
相変わらずマスコミに冷淡な態度を取っていましたが。。。
そして、その後の報道でも大騒ぎされたとおり、のりPこと酒井法子被告も奄美大島に訪れていました。
原付がらんどま~くでウトウトしている時か、はたまたブログの記事を書いている時か、はたまたデミオで爆睡こいていた時か、そう遠くない空の下でのりPが覚せい剤をキメていたのかと思うと、色々と趣深いものがあります。。。w
いずれにしても原付はもともと芸能にはあまり興味がないタイプなので、どーでもいいっちゃどーでもいいんですけどねwww
(おわり)