三河湾の島&熊野・高野山 - 16(2011/08/15)

— 案外リベラル? —

奥の院の入り口の一つ、一の橋を出ると、高野山の入り口となる大門まで寺町と門前町が混ざったような町並みが続きます。

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玉川通りを歩き始めて割とすぐの所に、カミさんが以前食べて気に入ったという麩饅頭を売る 麩善 という店が有りました。
ここでは「あん麩(あんぷ)」という名称になっています。

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つまみ食いをしようと思ったら、バラでの販売はしておらず、一番小さいので5個入りになるということ。
店員のおばさんが「直ぐに食べれちゃうから大丈夫よ。」というので、それを購入。

店の前に出て、早速ひとつ開けてみました。

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これがあん麩です。
見た目は饅頭のようですが、周りの皮が麩になっています。

ひとつ口に入れてみると、麩とは思えないもっちりとした食感で、麩を食べるつもりでいると意外な感じがします。
しかし、笹の香りと共にかすかに麩の風味が広がって、これが麩だということに気が付きます。

中にはこし餡が入っていておばさんが言うとおり、確かに一口で食べれてしまいます。

一つ口にほおばったら、中からおばさんが「中のほうが涼しいから、中で食べて行っていいですよ。」と声を掛けてくれました。
外は暑いなぁと思っていたところだったので、これ幸いとお礼を言って店に戻り、隅にしつらえられたベンチに腰掛け、落ち着いて食べることが出来ました。

あっという間に二人で一袋を開けてしまいました。

店の前の通りを歩き始めると直ぐに「苅萱(かるかや)堂」が見えてきました。

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道に沿って建物があり、お堂の中に入ると、ぐるりと一周回れるように順路が設定されています。
その壁際に、苅萱道心とその子供の石堂丸の悲話を絵にしたものと、場面ごとの物語が書かれていて、思わず見入ってしまいました。

この絵は、一般から募集しているものだそうで、今でも募集は続いているようです。

悲話に付いては、ここに書くと長くなるので、ネットで検索するか実際に見に行って見てください。

更に歩くと周辺の風景と比べてひときわ異彩を放つ東南アジアのパゴタの様な建造物が見えてきました。

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これは「摩尼寳塔(まにほうとう)」と呼ばれるもので、成福院という寺の敷地の一画にあります。

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建物の脇には「延命なで地蔵」と呼ばれる坐像が安置されて、細かい説明が無いのですが、どうも撫でるとご利益があるような雰囲気で、沢山の人に撫でられてツルツルになっていました。

高野山っていうのは案外に宗派というかそういうのに寛容なのですかね?
作られた方は至って真面目に作られているに違いありませんが、なんとなく漂うB級スポット感が何とも言えず、吸い寄せられるように中に入ってみることにしました。

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中は建物の様式が南方の寺院のような雰囲気があるのですが、装飾物等は日本的な雰囲気で両者を折衷している感じです。
男性がご本尊の前の石造りの床に正座をして祈りを捧げていました。

どこからとも無く尺八の音色が流れてきて、無国籍感に拍車をかけます。

その脇を抜けるように順路に沿って中に入る際、ちらりとその男性を見ると、てっきり祈りを捧げていると思っていたら、さっきから聞こえてくる尺八を奏でていることに気が付きました。

男性は脇目も振らず、ひたすら一心不乱に尺八を奏で続け、曲が終わると間髪いれずに次の曲を吹き始めました。

この寺も建物内を一周できるようになっていて、その順路にはビルマ(現:ミャンマー)の仏像などの展示物と、かつての戦争に関する展示物が並べられていました。

建物の丁度裏側に回りこんだところで、地下へ下りる階段が真っ黒い口を開けていました。
「戒壇めぐり」と銘打たれ、その脇には「一分間の修行」とも。

指示に従って、階段を下りると、中は真っ暗な通路になっていて、歩きながら瞑想をしているような雰囲気です。
少し歩くと、かすかに気持ちが動くサプライズが有りますが、それは行ってのお楽しみにしておきます。

そのまま抜けて一周して元の場所に戻ってきます。
寺の中を巡っている間、ずっと男性が尺八を奏で続けていたので、適度なBGMのようで、不思議な空間でした。

— 昭和テイスト —

再び外に出たあたりで、昼も近くなり空腹を感じるようになってきました。
本格的に行くとしたら、宿坊で精進料理を食べることになるのでしょうが、あいにく行き当たりばったりの旅なので、どの宿坊に連絡したらよいのかも分からず、通り沿いの食堂を探すことにしました。

ところが、橋本駅の駐車場のおじさんが言っていた通り、思ったより高野山名物の料理というのがなく、一般的な定食屋を何軒か見かけるくらいで、どの店に入るべきか若干悩みます。

そのなかで見つけた「南海食堂」という店。
ケーブルカーの高野山の駅からの道が玉川通りにぶつかる交差点から程近いところに有って、チラッとガラス越しに中を覗いたら繁盛しているようだったので入ってみたのですが。

ずらりとテーブルが並んだ昭和のテイストが色濃く漂う店内は、ほぼ9割がた埋まっている感じでしたが、幸い待たずに通されました。

カミさんはなめこおろしそばを、原付は他人丼をそれぞれ注文。
こういった場所では結構観光地価格が設定されていたりするものだし、外から見た店の雰囲気もそんな感じだったので結構覚悟していたのですが、お品書きに書かれた値段は思いのほかリーズナブルでちょっと意外でした。

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程なく料理が運ばれてきました。
そばは程よい歯ごたえとのど越しで、他人丼のだしもこれまた丁度良い加減です。
原付の普段の感覚からするとやや量が少なく感じましたが、それなりに満足しました。

ふと隣のテーブルをみると、中年夫婦の旦那がカツカレーとざるそばを頼んで食べていました。
更に見回してみると、もう一つとなりのテーブルに座っている人も同じ組み合わせのメニューを頼んでいました。
あれ、もしかしてそれがお勧めメニュー?

まぁ、そんな感じで昼食も済ませて、店を出ると、店の前の玉川通りが渋滞し始めていました。
歩道も観光客で混雑し始めています。

Posted by gen_charly