八丈島上陸【20】(2014/09/22)

民俗資料館の付近には他にも何箇所かの見どころが点在しており、大里昔の道として遊歩道になっている。折角なので、車をここに置いて徒歩で散策してみようと思う。

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未だ雨がパラついているが、こういう散策路は雨模様でも風情があっていいものだ。
20分ほどでふるさと村に到着。

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ここは島の伝統的な家屋を再現した施設で無料開放されている。
駐車場側から入ると最初に見える建物がマヤ(厩)と閑所(かんじょ)だ。
マヤは家畜(牛)を飼っていた小屋で、閑所はいわゆるトイレだそうだ。

この配置にも理由があって、糞尿と牛の餌のカスを混ぜ合わせて堆肥を作るのに都合が良いようなっている。
また閑所が入口近くにあるのは、客人が帰るときについでに用を足してもらうためとのこと。

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トイレと言っても敷板の中央に隙間があり、そこに用を足すだけのシンプルなもの。子どもだったら夜の利用は憚るかもしれない。

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それから母屋の前に高倉がある。
奄美大島で見た群倉(ぼれぐら)と同様東南アジアなどでよく見かける形式の倉で、湿気の多い気候やネズミなどが徘徊する風土に適合させた作りになっている。
恐らく、南洋の島々から渡ってきた人たちの風習などにも影響を受けているのだろう。

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母屋の中にいた人から中も見学できますよ、と声がかかったので上がらせてもらうことに。
年老いたご婦人が二人、今日は中の掃除をしに来ているのだという。

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部屋に上がると客間の真ん中に太鼓が組まれていた。
自由に叩いていいですよ、というので、一昨日おじさんに教えて貰ったトッピキを叩いてみた。

「あら、上手いじゃない。」

隅に置かれた椅子に腰かけていたおばあさんが、そういってやおら立ち上がった。

「私も合わせてみようかね。」

というなり、バチを手に取り上拍子を叩き始める。
おばあさんはさっきまで立つのも辛そうにしていた人とは思えない身のこなしで力強いビートを奏でている。
八丈太鼓は伝統的な太鼓としては珍しく女性も叩き手として参加しているのだそうだ。

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一昨日の反省を込めて務めてリズムキープに集中するのだが、やはり相変わらず上拍子につられて段々リズムがおかしくなって来る。
そうするとおばあさんも拍頭だけを叩いてこちらのリズムが元に戻るように促してくれるので、とても叩きやすかった。

そうして2分ほどのセッションが終わった。

「お兄ちゃん、なかなか上手に叩くね。久しぶりに叩いたけど楽しかったよ。」

なんかそう言って貰えるとうれしい。涙が出そうになる。。。
自分のセッションが終わった後は、カミさんとお義母さんがチャレンジ。
それを映像に収めていたらもう一人のおばさんが明日葉飴を分けてくれた。

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こういうホスピタリティはうれしいものですな。
カミさんたちも叩きたいと言っていた八丈太鼓に触れられて満足したようだったので、先に進むことに。

「こんな天気で残念だけどね。。。」


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そんな言葉で見送られふるさと村を後に。
帰りは表門から外に出たが、こちらも玉石垣が見事で生い茂るシダ類と相まって南国情緒を感じさせられる。

ふるさと村から少し歩くと都道に突き当たる。都道を少し戻るように進むと、左手にあるのが優婆夷宝明神社だ。
これで「うばい-ほうめい-じんじゃ」と読む。女性的な柔らかさを感じる名前だ。

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鳥居をくぐり境内に足を踏み入れると、正面に南国風のお堂がある。

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入口に設けられた解説板によると、この神社には事代主命(ことしろぬしのみこと)の妃である優婆夷姫とその子供の古宝丸(こほうまる)が祀られているそうだ。
この二人は八丈の先祖とされていて千年からの歴史があるとのこと。

ん?丹那婆の伝説は?まあいいか。

神社を後にして再び都道に戻り、更に戻るように進むと今度は右手側に玉石垣に囲まれた路地が見える。これまた観光ガイドに必ず写真付きで出ているスポットだ。

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大きさの揃った丸い石を丹念に積み上げたもので、普通の石垣と較べて柔らかな印象になる。
しかしよくこれだけの数、サイズの揃った石が集められたものだ。

で、玉石垣から更に都道を進むと出発地の民俗資料館に戻って来る。のんびり散策して一時間ちょっとの道のりだった。
時計を見ると間もなく昼時になるようだ。島で一度くらいはお店の料理を食べたいという意見があったので、昼食は宿のおばちゃんがお薦めしていた藍ヶ江水産という店に行ってみることにした。

Posted by gen_charly