中山競馬場 (2019/03/17)

千葉県には中山競馬場という競馬場がある。近所のママ友から、場内に子供を遊ばせるための遊具が充実していて一日遊んで過ごせるらしい、という話を聞いた。
いくら子供が遊べるといっても、競馬場の中でしょ?所詮、競馬をやりに来た子連れが、観戦中に子供を遊ばせておくための場所なんじゃないの?そんなところに競馬をやらない人間が子供を連れてノコノコ遊びに行ったら、自分が狙った馬が勝つか負けるか一喜一憂している、スレたおっさんから白い目で見られるんじゃないの?というのが話を聞いた時の第一印象だった。

自分は競馬をやらないのでそんなステレオタイプなイメージしか沸かないのだが、ここ最近はTVでも洒落た若者がカジュアルに競馬を楽しむイメージのCMが流れていたりするので、今はそんなことはないのかもしれない。

ということで、遊びに行ってみることにしたら、なかなか本格的だった。
たまには趣向を変えて。


2019/03/17

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中山競馬場はJR武蔵野線の船橋法典駅に隣接している。駅から競馬場まで地下道でつながっている。
この地下道を歩いている人は基本的に競馬場に用事のある人ばかりだと思うが、思ったよりは通路もきれいで、道行く人も案外ちゃんとした身なりをしている。

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地下道を抜けると、入場ゲートがある。ここで入場券を購入。値段は200円、高いとみるか安いとみるかは人それぞれだが、自分的には安いなと思った。

ゲートをくぐってさらに地下通路を通り抜けると地上に出られる。ここはすでにコースの内側に位置している。

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地上に出た我々の目の前に、ふわふわドーム、というビニール製の足元が柔らかい遊具が見えてくる。ドームの上で子供たちが鈴なりで遊んでいる。
周囲にいる親御さんを観察すると、競馬観戦のついでという感じの雰囲気の人はいない。少なくとも、競馬新聞やAMラジオを片手に、という人は見かけない。ほぼ全員、子供を遊ばせる目的で来ているように見える。
考えてみたら、ママ友の間で共有されるレベルの遊び場である。既に多くのファミリーに広く知れ渡っているのだろう。

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チビも靴を脱いでさっそくドームにとりつく。そして跳ねる。

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遊具と遊んでいる子供を見ていると、競馬場にいることを忘れそうになるが、時折出走の合図や音楽が流れてきて、競馬場にいる事を思い出す。子供を遊びに連れてきているのに、周りはがっつり大人のエリア、というなんだか不思議な感覚だ。

歌舞伎町の中の公園に子供に人気の遊具があって、そこで家族連れがこぞって子供を遊ばせているような感じ、だろうか。本当にここで遊ばせてていいんだっけ?みたいなことをふとした瞬間に思い出すような感じである。

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小さい子供向けの遊具も充実。ただ、さりげなく馬のモチーフやロゴマークなどが組み込まれていて、そこが競馬場であることを忘れさせてくれない。子供は関係ないからいいか。

ひとしきり遊んだら昼時になった。周辺の売店で軽食を食べることもできるが、我が家は持参している。そういうものである。
建物の屋上にベンチがあったので、そこでおにぎりをほおばりながら競馬観戦をする。

こうした場所の運営が、ただのサービスであるわけがない。競馬を知らない人に、競馬場って意外とクリーンな場所なんですよ、というアピールをする場であり、そこに来た子供たちが将来カジュアルに馬券を買ってくれるように啓蒙する場、という側面だってあるはず。

そう考えると、これからもギャンブルをやるつもりは微塵もなく、ただ遊びに来ただけの自分らは、競馬場の側からすれば、望まざる客、である。そういう自分たちは苦々しい目で見られているんじゃないか、と考えるとなんだか居心地が悪い。
コンビニでトイレだけ借りて何も買わずに帰るのと同じようなタイプの居心地の悪さ。。。

そんなしこりのようなものを終始心の中に抱えていたが、家族の前で話しても詮無いことなので、あまり考えないのが吉だろう。

おにぎりをほおばっていると、時折レースが行われて、向かい側の観客席からものすごい歓声が聞こえてくる。
馬は生き物の走る速度とは思えないような速さでコースを周回し、あっという間にゴールに飛び込んでいく。その走るためだけに作られた、一切の無駄がないたくましい姿は、見ていてほれぼれとする。

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食事を済ませてブラブラしていると、今度はポニーと触れ合うイベントが始まった。
ポニーは大人しく撫でさせているが、チビは恐る恐るである。どっちも満足感が得られないやつだ。

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さて、折角なので、観覧席の方もちょっと見てみようということで、移動してきた。
そうそう、これである。競馬場に来る人たちのイメージ。

想像していたよりは普通の身なりの人も多い気がするが、あまりお近づきになりたくないなぁ、と思うような人も普通にいる。そちら側にいる人からは、お上りさん状態の自分はどんなふうに映るのだろうか、と思うとやっぱり場違いな感じがする。

ちなみに、こちら側には女性専用の休憩ルームなるものがあるそうだ。二人が見学に行くというので、その間、自分はブラブラして待ってることに。
すぐ戻ってくるかと思ったら、なかなか戻ってこない。20分経ってだいぶ待ちくたびれたころに戻ってきた。
話を聞くと、囲われた室内にテーブルなどが置かれていて、コーヒーなどの飲み物が無料で提供され、それを飲みながら競馬観戦が出来るようになっているそうだ。だが、その空間はどう見ても馬券を買ってる風ではない、子連れママたちが占拠していたそうで、やっぱそうだよね、と思うと同時に、使われ方合っているのかな?という気がした。

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観覧席の雰囲気も味わえたので、今度はポニーの乗馬体験に行ってみることにした。

その途中、戦隊ヒーロー(名前は忘れた)のステージの脇を通り抜けた。この日はステージが催されていたのだが、チビは怖いから見ない、と言って近寄ろうともしなかった。

あらかた観客もいなくなったステージの脇をうろつくその戦隊ヒーローを見付けて、カミさんが目の色を変えた。
一緒に写真を撮りたい、と言いながら一目散に近づく。仕事終わったあとなのにいいんだろうか、という思いもないではなかったが、ヒーローは快く応じてくれた。

チビは相変わらず怖がって表情が硬かったが、写真は撮れた。お礼を言って乗馬体験コーナーに向かう。

乗馬体験コーナーは20人くらいの順番待ちだったが、並んでいる間じゅう、チビが件のヒーローの真似をしていた。あれほど怖いとか言っていたくせに。スロースターターすぎやしませんかね?w

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15分くらい待って順番が回ってきた。
大人は乗れないので、係員の誘導でチビ一人で乗りに行く。乗っているというよりは載せられている感じだが、楽しかったそうだ。

そんなチビを見ながら、自分が子供のころ、群馬サファリパークで象とラクダに乗りたいという両親に頑なに反対したことを思い出した。なんだか怖くて乗れなかったのだ。
チビはその点、あまり物怖じしないので、いい傾向である。

無事馬から降りた後は、もうひとしきり園内の遊具で遊んで帰宅。

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帰りのバスで熟睡してしまい気づかなかったが、チビも爆睡だ。この首はやばいw

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ということで、一家3人揃って人生で初の競馬場だったが、ママ友情報のとおり子供が一日楽しめる施設だった。
今はこんな風になっているんだなぁ、と運営者の努力を垣間見た思いだ。

まぁ、たまには連れて行ってもいいかな、とは思ったが、いかんせんコロナである。
今は施設は閉鎖されているということで、いつかまた再開して、行く機会があればよいと思うのだが、果たして。

Posted by gen_charly