加波山に登ろう【1】(2021/04/11)
カミさんから「今度の週末かばさんに行こう」と誘われた。
カバというから動物園でも行くのかと思ったら、加波山という山があるらしい。
カミさんの学生時代からの友達であるMちゃん、かつて2008年に富士山を一緒に登ったWさんちの奥さんだが、久々に連絡があり、たまにはみんなでどこか山でも登りに行こうよ、というお誘いがあったそうだ。
で、Mちゃんは茨城在住なので近場の山がいいということだったが、筑波山はついこないだ登ってきたばかりだと話したら、加波山の名が出たらしい。初めて聞く山に興味を惹かれて登ってみたくなった、と言うことだった。
加波山というのは、筑波連山を構成する山の一つであり、筑波山の北側に位置する。標高は709m。
麓の加波山神社から頂上の加波山神社本宮までの登山道が整備されていて、登り降りは比較的容易とのこと。
紫峰の名で全国的に知られている筑波山のすぐ北に位置しながら、あまり知られていないせいか登山者が少なく、気持ちのよい登山が楽しめるオススメの山だそうだ。
そのくらいの標高ならチビにとって程よく登りごたえのある山となるだろう。まして、Wさんちの子供たちも一緒なので、きっと楽しい登山になりそうだ。
ということで、二つ返事で参加させてもらうことにした。
2021/04/11
集合場所は桜川市にある、登山口にほど近いコメリを指定された。9時過ぎに到着、程なくWさん一家も到着し、加波山神社の駐車場へ移動。
Wさん一家、と言っても旦那は今日は仕事で不参加とのこと。Mちゃんと子供2人の3人でやってきた。
久しぶりのWさんとの再会を期待していただけに残念。。。
Mちゃんの子供たちも久しぶりだ。みんなだいぶ大きくなっていた。前回会ったのが長男がまだ赤ちゃんの時だから、おじさんの顔は覚えていないだろうなぁ。。。
Mちゃんの子供は一太郎二姫で、姫の方は集合してすぐチビと打ち解けていた。太郎の方はママ大好きっ子で、姫二人チームとは距離を置いている感じだ。
各々準備を整えてまずは神社にお参り。登山の無事を祈る。
歩き始めたらすぐ隣にもう一つ鳥居があった。ここも加波山神社と書かれている。あれ、さっきの神社は?と思って戻ってみたら、そっちは加波山普明神社となっていた。恐らく摂社なのだろう。
さて出発。神社の前の道は、暫くこんな感じの開けた所を通る。
前にいるおばさんたちは、朝方に登って降りてきたところだそうだ。元気なかしまし娘たちだ。
登山前にトイレを済ませようと思ったのだが、神社の境内にトイレがなく、どうしようかと思っていた時に行き違ったので、声をかけてみたら、5分ほど行ったところのグラウンドの公衆トイレを教えてもらい、途中まで先導してもらっているところである。
グラウンドに寄り道をして用事を済ます。
さて、今度こそ登山開始。
とはいっても、暫くはこんな感じの舗装された道を進む。
カミさんはMちゃんとの久しぶりの再会に会話が弾む。長男坊はママっ子なのでママに寄り添って進む。ママ二人は体力があるので、ずんずん進んでいくが、姫二人が付いていけていない。
にもかかわらず、自分が姫二人に付き添っているからか、後ろすら振り向いてくれない。
まぁ、トロい以外は二人でキャッキャ言いながら手間もかからず歩いてくれているので、今のところはそれで問題なし。
まだあまり進んでいないが、振り返ると麓がもうあんなに低くなっている。
それからもう一頻り進むと唐突に怪しげな施設が見えてくる。
何らかの宗教施設かテーマパークの廃墟のような感じの施設である。いかがわしさ満点なので、外から眺めるだけに留めておいた。
帰宅後調べてみたところ、天狗之庭という宗教団体の施設で違法建築らしい。役所から再三立ち退きを求められているのにガン無視という、かなり迷惑な団体だったようだ。
そういう団体だが、ある年に突如解散してしまい、以来音信不通になっているらしい。施設は当然放置され、ごらんの通りの廃墟になってしまっている。
フェンスが厳重に張り巡らされて中に入ることはできないが、入ろうとも思わないレベルの怪しさである。
そんな施設のある場所で道が二手に分かれている。
右の道は鳥居が見えるが、天狗之庭関連の物だろうか。路地の看板が加波山登山道は左と指示しているので、そちらに進む。
そこから先は滑り止めの施されたコンクリート舗装の道が続く。つづら折りもせず延々と真っすぐ登っている。
周辺にこれと言った見どころもないので、だんだん飽きてくる。。。
途中に三合目の石碑があった。まだ三合目かー。
加波山は山頂に神社があることからもわかる通り、山岳信仰の山である。この石碑にも東京加波山講という文字が刻まれている。
道がまっすぐ伸びているので坂はやや急だが、その分順調に標高を稼いでいるようで、空がだいぶ開けてきた。
が、流石につまらなくなってきたので、おやつ休憩をはさむ。子供たちの顔が緩む。
おやつ休憩の後、もう少し歩くと採石場への入口があった。
麓の真壁は真壁石という石材で栄えたそうだ。その真壁石はこの加波山から切り出された石である。このような採石場が沿道に何カ所か点在していた。
なるほど、それで滑り止めのコンクリート舗装なのか。石を満載したダンプがあんな細い道に現れたら、逃げ道が無くて往生しそうだ。。。
道から採石現場を見ることは出来ないが、鋸山のようなトリッキーな切り出し方ではなく、露天掘りのようである。
もうひとしきり進んだら、いよいよ山の傾斜が急になってきて、その少し手前で最後の採石場を通り過ぎた。その採石場が最後、と分かったのは、そこから先の道が未舗装の登山道に切り替わったからだ。
ようやく登山らしい登山が楽しめそうな場所にやってきた。やっぱり、登山はこうじゃないと。
ちなみにここは五合目にあたるそうだ。ようやく半分か。