名阪撮り鉄ツアー【4】(2007/11/24)

米原駅の新幹線ホームは地上にあるので、ホームで撮影していると新幹線を撮っているような気がしない。
特にこうした業務用車を写すと在来線ホームなのかと勘違いするほどだ。

・・・って、何だこの車両?

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見ると背後に機材らしきものが乗せられた貨車的なものが連なっている。恐らく工事車両のようだが初めて見るものだ。こうした車両は大抵終電後の夜中に動くものだから、こうして昼間に見られるのはもしかしたらドクターイエロー以上にレアなのではないだろうか。
で、この機関車は車番が9101となっている。型式はよく分からないのだが、こういう番号だから9000形とか9100形というのだろうか。


それにしても凄いヘッドライトの数。これだけあると相当明るいに違いない。そして、新幹線の線路を走るものとは思えないほどの大きな前面窓。

何気にカッコいい。この機関車が客車を牽いていたら150キロくらいで走る鈍足列車だったとしても絶対乗りたいw

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その後ろ側に連なる貨車を見ると、フェンスの内側にレールが載せられていた。そうか。レールを運ぶ車両なのか。こうしてみると全部がひと繋ぎに見える。どこが車両のつなぎ目なのか分からない。そこにやたら長いレールが見える。新幹線のレールは1本の長さがものすごく長いので、先頭から最後尾まで1本に繋がっているのかもしれない。確認してないから分からないけど。

ただ、あまり長いレールを載せたらカーブが曲がれなくなってしまうと思うので、ある程度の細切れになっているものを現地で溶接しているのかもしれないが。


米原に何をしに来たのかと言えば、もちろん近江鉄道の写真を撮るためである。
改札を抜け近江鉄道線の駅に行くと、駅舎が新しく建て替えられていた。小奇麗になった改札脇の自販機を見たら入場券のボタンがなかったので、窓口で聞いてみたら硬券の入場券を発券してくれた。

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もちろん普通の切符は脇の自販機で買える。とすると記念切符的な位置づけなのだろう。駅名は後から入れるタイプ。「米原」のスタンプが押されていた。
よく見ると乗車券も買えそうな感じだった。聞くとここで発券できるというので、彦根までの切符も所望。

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よく見ると米原からの「から」の文字のフォントが独特だ。手書きみたいなフォントである。

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その切符を握りしめて改札を通過すると、ホームには800系が停車中だった。この車両は元西武の401系だったものだ。前面は新しくなっていて、目もとは濃いけど全体的にはのっぺりした独特な表情をしている。

この列車が12:10発で3つ先の彦根駅まで乗車。機器類や内装はそのままなので、車内にいると401系そのものだ。この車両は自分が小学生や中学生の頃に何度も乗ったので、何とも懐かしい。

そして彦根駅で下車。この駅は脇に車庫が併設されている。

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一番手前に見えたのが220形という車両。さっき乗ってきた800系と雰囲気が似ている。西武の701系だった車両を改造して仕立てたものなので、ステンレス地の乗降扉など、どことなく西武車両だった雰囲気を残しているようにも見える、が、寸法を縮めたり、車体を乗せ換えたりとかなり大掛かりな改造が施されていて、元の車両から流用したものはあまりないそうだ。

しかし、中小私鉄の作にしては実によくまとまった印象だが、そこはかとなく漂うハンドメイド感。。。

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この車両の背後には西武から購入してまだ未改造の401系が繋げられていた。恐らくここまでけん引してきたのだと思われるが、それにしても連結器の高さが全然あっていない。この状態でけん引して変な負荷がかかったり、脱落したりしないのだろうか。

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そして反対側の西武401系。なんか安っぽい国鉄101系みたいな表情をしていて、個人的に好きな電車だ。
西武での車籍を抹消したり、ここまでの甲種輸送の段取りの都合だったりで雨ざらしの期間が長かったのだと思うが、車体がだいぶ傷んでいる。

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奥の車庫を見ると800系と820系が休憩中だった。実は西武の20m車は近江鉄道線内の車両限界を微妙にはみ出しているらしく、そのままじゃ走行できないので改造する必要があった。800系はそのために三面折妻のような形状の先頭部分を新たに製作したが、続いて入線した820系は裾の角の部分を切り落とすだけの改造に留まっている。真正面から見ると裾が絞られた幅広車体のようにも見えるが、これが隅切りをした結果である。

中の人の「これでいいじゃん、お金かからないし」という声が聞こえてきそうだw

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お次はかつての主力電車だった500系。自車発注車両だが、そろそろ引退の時期を迎えるという。

91年に訪問した時は、この車両がホームに停まっていた。近江鉄道は地元からガチャコン電車と呼ばれている。機器の操作音からそう呼ばれているらしいのだが、おそらくその擬音を発していたのはこの車両だったのではないかと言う気がする。

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そしてLE10形。近江鉄道は全線電化だが、閑散線区の省力化のために導入されたディーゼルカーである。
だが、運用面での融通の利かなさや、メンテナンスコストなどのデメリットが上回ってしまい、あまり長く活躍できなかった悲運の車両だ。

車両の前に人の姿が見える。この車庫は申し込めば見学ができるらしく、その見学者の様だ。
自分も見学したいところだがこの先の都合もあるので、ホームからの撮影で我慢。ホームからでもまぁまぁ撮影できないこともないが、電柱が邪魔だなぁ。

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最後に車庫の奥の方に停まっていた機関車群。ED31形というらしい。大正時代に作られた古豪とのとこだ。
急に伝聞体になったのは、機関車に詳しくないからである。。。
いずれにしても前方が恐ろしく見づらそうなデザインである。

ということで、近江鉄道車両ハントはこれにて終了。

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最後にここでも入場券が売られていたので1枚購入。彦根駅の駅名スタンプは青色になっているようだ。

で、今度はJRに乗って米原に戻る。そこから新幹線に乗って名古屋へと向かう。近江鉄道で戻らないのは単なる時間の都合である。

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やって来た新快速は223系だった。しかし、この新快速にあてがわれる車両というのは、JRの一般列車の中で一番できの良い車両ではないかと思うのだがいかがだろうか。高速で快走できるし車内もクロスシートで快適。変に2階建てのグリーン車とか作って客から別料金を取るようなどっか会社とは違って、サービス精神とその精神を維持しようとするプライドが素晴らしい。

まぁ、それはそれで弊害もあるようなので良し悪しではあるのだが。。。

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米原駅からは13:06発こだま539号で名古屋へ。

Posted by gen_charly