小笠原上陸 - 2(2008/09/12)
— 出発 25時間半の道のり —
さて、いよいよ出発の日です。
今回は2等船室(要するに雑魚寝部屋)で予約しました。
正直、25時間以上も船に乗るのに、雑魚寝は嫌だったので、せめて一つ上の特2等(二段ベットタイプ)にしたかったのですが、いきなり9000円以上も料金が上がってしまい、二人で往復4万円弱の追加出費は原付夫妻にとって看過出来ない金額だったので、結局2等で我慢することにしました。
竹芝桟橋では100番ごとの看板が立てられていて、9時半の乗船開始までそこに並んで待つようになっています。
2等船室には窓のある部屋とない部屋があるらしいのですが、最初の方に案内される人は窓付きの船室に案内されるというウワサを聞いていたので、少し早めに8時半に竹芝桟橋に到着しました。
(竹芝桟橋の広場にある帆のオブジェ)
並ぶ場所にはまだ殆ど人がいなかったので、早く来て正解だな思いつつ、竹芝桟橋のカウンターで乗船手続きを済ませようと行って見たら既に長蛇の列。。。
一瞬暗澹たる気持ちにさせられたのですが、良く見るとナショナルランドさんの手続き窓口は別の所にあり、そこには数人しか並んでいませんでした。
並んでいる人を尻目にちょっとした優越感に浸りながら早々に手続きを済ませると、渡されたチケットの番号は106番。
なしょなるパックの割り当ては最初から100番以降だったようです。。。
なしょなるパックに付属のクーポン券に竹芝桟橋にあるアンテナショップ「東京愛らんど」で1ドリンク無料の引き換え券が付いていたので、待ち時間を利用して覗いてみる事に。
小笠原のお土産はここでも販売されていて、最悪小笠原で何も買えなくてもここでキャッチアップする事が出来ます。
飲み物として特に目を引いたのが、伊豆諸島の特産品である明日葉で作ったオレです。
カミさんがそれに交換してもらって、原付は保険(!)のため普通のカフェオレと交換。
明日葉オレは抹茶のような深い味わいでとても美味しかったです。保険いらなかったw
更に出港まで少し時間が有ったので、停泊しているおが丸を写しにデッキの2Fへ。
トンボが映りこんでしまいました。
まだ暑いけど、東京はもう秋なんですね~。
写真を何枚か写して再び待合所に戻ると、丁度乗船時間でした。
上述の通り100番ごとに区切って乗船していくのですが、100番ごとの列は先着順で並ぶようになっていました。
なので、最悪で99人分入場の順番が変わってしまう可能性があります。
乗船の際に入口に立つ係員からチケットと交換で渡される席番号札にかかれた番号の場所が自分たちの本日一日の居場所となります。
ちなみに基本的には入船の順番どおりなのですが、カップルやグループでの旅行者はバラバラにならないようにある程度考慮しているようです。
指示に従ってCデッキに入ると、窓のある部屋で一安心。
渡された番号は62と63。
そこは端っこといえば端っこには違いないのですが、通路に面した場所でしかも部屋の入口入ってすぐの場所なので、足音が気になりそうではあるのですが、それでも端っこは端っこ。
気分的なものも含めてそれなりのプライバシーが確保できる場所で一安心。
席を確保して荷物を仕舞ったりしているとウロウロしていた男の人に、
「すみません、63番はそこですか?」
と聞かれたので、
そうですよ、と答えるとその人が持っているカードにも63番と書いてあります。
慌てて自分のカードを確認すると61、62と書かれていました。
61は通路の反対側、原付が勝手に二列並んでいるものだと思い違いをしていたようです。
その人にすみません、と言って荷物を移動しようとしたら、
「いいですよ、私が向こう側で」
と言って席を譲ってもらえました。
その節はご迷惑をお掛けいたしました&お気遣いありがとうございましたm(_ _;)m>席間違えちゃった方
さて、ご覧の通り大体一人あたりのスペースは横60cm、縦160cm位です。
身長175cmの原付として体が収まらないサイズです(--;)
通路側に枕があるので、荷物が少なければ足元のロッカーに足を突っ込んで寝ることが出来そうな気もしますが、いかんせん荷物はわんさかあるので厳しそうです。
ていうか、頭の上を人が行き来するのはちょっと嫌だなぁ。
揺れた時によろけた人に踏まれそうだし。。。
頭の上にはこんなものも置かれてるし・・・。
あ、これはむしろ原付が使うハメになるかも知れないww
そうこうしているうちに出港の時間になったので、デッキに出てみる事に。
竹芝桟橋をあとにするおが丸。
ご覧のとおりの混雑っぷりです。。。
海上からみた東京タワー。
下のビルがややうるさいですが、背景が意外とシンプルでジオラマみたいです。
程なくしてレインボーブリッジの下をくぐり・・・、
さらに暫くすると羽田沖を通過。
ひっきりなしに飛行機が着陸していきます。
下手をすると朝の山手線と同じくらいのペースで離着陸をしていて、東京の空が如何に過密か良く分かります。
さらに暫くぼんやりと海を眺めていると、横須賀の猿島が見えてきました。
猿島は東京湾内で唯一の自然の島。現在は無人島となっていますが、島内には戦争時の遺構が残っており、ちょっとしたレジャースポットになっています。
あと少しすると船は東京湾を出て太平洋の真っ只中を南南東に向けて進んでいきます。
太平洋に出ると少し揺れが強くなって来るので、この辺でお昼ご飯(コンビニで買った菓子パンとおにぎり)を食べて酔い止めを服用。
カミさん曰く、ネットでよく効くと評判になっているらしい、「アネロン ニスキャップ」という酔い止めです。
酔い止めは一説によるとプラシーボ(偽薬)効果を狙ったもので、実験で中に小麦粉を入れた錠剤を半分混ぜて被験者に飲ませると小麦粉を飲んだ方の人もよく効いたと答えた、 とかいう話もあるのですが、信じるものは救われる。。。
原付は今まで効果について疑っていたので、酔い止めは飲んだことが無かったのですが、それは長距離フェリーになるべく乗らないようにしていたり、乗ることがあってもいつでも横になれるように寝台つきの席を確保したりしていたからなのですが、今回は外洋を20時間以上乗船する上、南島へ行くツアーの時にほぼ半日小さなボートで過ごさなければならない事から、わらにもすがる思いで手に入れたものです。
効いてくるまでに30分くらいかかり、効いてくると効果は一日持続すると言う事なので、父島に到着するまでは持ってくれるでしょう。
(汚い足ですみません。。。)
東京湾を出ると風とうねりがやや強くなってきて、デッキに出ていた乗客の大半は船室に戻ってしまいました。
居残り組は空いている場所を陣取り、ある人は昼寝、ある人は読書、ある人はおしゃべり、ある人は酒盛りとめいめい好きなことをして時間を潰しています。
原付は伊豆大島や三宅島も見ておきたかったので、ずっとデッキの右舷側を陣取って海を眺めていたのですが、ふとした拍子にシャツに引っ掛けていたサングラスを海に落としてしまいました。。。
「あっ!」と小さく叫ぶも、風に流されスローモーションで落下していくサングラスをどうすることも出来ず目線で追うのみの原付。。。Orz
こうなっては四の五の言っていてもしょうがないので、ここは大人しく諦めて、父島で新しいのを買います。。。
さっきからデッキにもたれて、海原のかなたの島影を探してずっと眺めているのですが、見えるのは太陽の光を強烈に反射してキラキラ輝く銀色の海ばかり。
伊豆大島や三宅島の近くを通過しているはずなのですが、海がもやっているのか全く見えてきません。
いい加減立ち続けているのにも疲れてきたので、原付もデッキの開いている場所を陣取って直接腰をおろして、しばしのまどろみタイム。
カミさんは早くも原付の横で爆睡体制w
その堂に入った姿たるや、まさに野良おばさんwww
何もない空をボンヤリと眺めていると、気が付くとウトウトしていたりして思ったより全然退屈しません。
でも床が固いので、だんだんケツが痛くなってきます。
用意周到な人はシュラフみたいなものを持参してそこで横になってます。
原付も持って来ればよかったな。。。
秋口とは言え、遮るもののない直射日光を全力で受けていると流石に体中が痛くなって来たので、一旦部屋に退散する事にしました。
退散のついでに知る人ぞ知る船内見学ツアーの申し込みを済ませておきます。
フロントで申し込みをすると、明日の9時にフロント前に集合するように言われました。
ついでに船内に設置されているカラオケボックスがどんなものか調査。
唄い放題とは言え、一時間2000円もするので、即座に却下w
で、自分の場所に戻ってきてちょっとゴロンとしていたらまたウトウト。。。
・・・どうやら酔い止めが効いているようです。
効いていると言っても絶好調かと言うとそうでもなくて、酔いそうな、酔わなさそうな境界線を行ったり来たりしている感じで、いつもなら間違いなく酔うようなアクション(文字を読むとか)でもちょっとの時間なら何とかなるという感じです。
でも何かをし始めると確実に酔いそうな気配もあるので、あまり活発には動けません。。。