富士山に登ろう - 3(2009/09/05~09/06)

カミさんが今まで泊まった山小屋は八合目の山小屋で、そこではグループ登山者はグループでまとまって案内されたらしいのですが、この山小屋は完全に男女別になっているそうで、原付を含めた男衆は男性用の寝床へ。
部屋に入ると、中央の通路を挟んで広い2段ベッドのような形になっていて、右手が女性用、左手が男性用に分かれていました。

壁際には枕が隙間なくびっしりと並べられています。
そんな訳で一人当たりの割り当てスペースは枕一つ分(50センチ)ほどしかなく、肩幅を考えるとどう考えても隣の人とぶつかってしまいます。

そこに2~3人に一枚くらいの毛布が置かれています。
毛布は共有ですか!?
奄美に向かうフェリーのスペースも大概小さいものでしたが、 あれは広いほうだったんだなぁ~と思えるくらいの狭さ。。。
(なんで写真撮ってないかな~。。。)

カミさんの言ってた頭と足が互い違いになるような寝方ではありませんが、もしかしたらそっちの方がマシなのかと思えるほどの窮屈さ加減です。 。。

これは軽くカルチャーショック。。。Orz
同行のwさん(wさんも今回初登山)もこれには閉口したようで、彼もいっその事互い違いに寝たほうがまだ楽なんじゃないか、などと話しています。

ボヤいていても仕方がないので、覚悟を決めてひとまず寝台に上がると、隣の寝台に入ってきた登山者はすぐに布団に入って早速寝息を立て始めてしまいました。

これで熟睡するのは結構大変そうだ。。。

電球の明かりもない寝台にいても陰々滅々としてしまいそうなので、軽く荷物の整理だけ済ませて、早々に寝台を降りて食事の時間までまで外で待ってる事に。

外に出ると、目の前の登山道を割りとひっきりに無しに登山者が通過していきます。
登っている時は気が付かなかったのですが、落ち着くと風がかなり冷たく感じます。

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麓では未だ夏真っ盛りで半袖でも充分な位の陽気したが、この場所でこの時間でこれだけ寒いと、頂上はかなり冷え込みそうです。
夏山の装備では登れないという意味が良く分かりました。

山小屋の前のベンチでおしゃべりをしながら時間を潰していたら、食事の知らせが来たので食堂へ。
食堂がこれがまた小さなテーブルにぎっしりと詰め込みで座らされて、隣の人と肩がぶつかる程。。。

本日の夕食はカレーライス

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見た目弁当屋のカレーライスみたいです。
ご飯は流石に標高の高い所で炊いているからか、若干パサ付いた米で、カレーライスのご飯として食べるならまぁまぁですが、普通の料理には合わなさそうな感じです。。。

そのカレーも最初は美味しく食べられたのですが、温度がどんどん下がっていって、最後はカレーの脂が口の中でざらざらしてしまってちょっとゲンナリしてしまいました。

食事を済ませたら、今晩の頂上アタックについて打ち合わせ。
原付が現在いる日の出館は前述の通り、七合目の中でも麓よりの山小屋です。

今回の4人のメンバーの中で間違いなく一番足を引っ張ると思われるのが、このわたくし。
途中休憩を多めに挟みながらでないと、頂上まで登れる気がしません。

その辺を踏まえて番頭に話を聞いてみると、通常、山小屋は頂上に近い所から埋まっていくそうで、それはつまり、原付たちのグループは一番最後の方に予約が入ったということ。

八合目に宿泊している登山客とぶつかると渋滞にはまってご来光に間に合わないかもしれないので、それを勘案して少し早めに大体22時頃にここを出発すれば八合目に2時ごろ到着し、八合目からのツアー客より先に頂上に登れるはず、とのことです。

でもあまり早く出てしまうと、頂上には室内で待機できる場所が無いらしく、ご来光までかなりの寒さの中で待機しなければならないので、あまり早く出すぎるのも良くないそうです。

ちなみに頂上の気温を聞くと0度以下になるだろう、との事。
風が吹くと体感温度は更に寒く感じるそうなので、そう考えると早く着きすぎるのは確かに考え物かもしれません。。。

原付的には普通の人より登るのに時間がかかると思われ、その辺を考慮に入れると、一時間くらいの余裕は見ておきたい所です。
思ったより順調に登ってしまうと頂上で寒い思いをしてしまいそうですが、ところどころにある山小屋は開いているらしいので、いざとなれば、頂上手前の山小屋で時間潰しすることも出来そうです。

相談の結果、原付の要望を聞いてもらい、一時間早い21時スタートにになりました。
それまで家畜小屋wで3時間ちょっと仮眠をとる事に。

寝台に戻ると、既に大イビキをかいて爆睡している人が数名。。。
wさんも「アカン、こんなん寝られへん。。。」とぼやいています。

まぁ、それでも寝ないわけにも行かないので、マスクとタオルで顔を覆って無理やり床に付くと、これが不思議、ここまでの登りで少し疲れていたからか、あっという間に眠りに落ちてしまい、思いのほか熟睡する事が出来ました。

— もうホンマアカン。。。 —

8時を回った頃に結局寝付けなかったwさんがギブアップして起床し、その物音で原付も目を覚まし、とりあえず準備を開始。
通路で準備をしていると、山小屋のおばちゃんに「今出るのはまだ早いよ」とアドバイスを貰いましたが、まだ出発時間まで時間が有るので、「まだ出ませんよ」と答えて二人で黙々と準備を続行。

外に出てみると気温は10度くらいでしょうか、もう既に結構な寒さになってきていたので、レインコートを防寒具代わりに着用しておく事に。

外を見渡すとなかなか雰囲気のある景色が見れたので、準備を済ませて出発時間まで何枚か写真を撮影。

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女性陣二人もその後起きてきて、準備開始。
出発時間の21時が近くなってきましたたので、山小屋の前に戻ると、さっきのおばちゃんが、「まだ早いよ!」 と再度アドバイスしてくれました。
結構しつこく釘を刺してきたのですが、自分たちのペースで登るので、と伝えて山小屋を出発する事になりました。

予想通りというか、現在の場所も既に標高2800m近い場所にいるため、ちょっと登るとすぐに息が上がってきます。
つづら折の登山道を二つ折り返すともう息が上がってどうしようもなくなるので、都度小休止してもらいます。

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(さっさと先に登る女性陣。。。)

何とか休み休み登って次の山小屋である「トモエ館」に着くと、一旦休憩。
荷物を降ろして一息入れます。

息が整ったところで、カミさんが教えてくれた高山病にかからない為の秘策を実行。
それは、食べ物を常に補給する事なんだだそうで。

という事で持参したお菓子などを食べると、体に力が漲ってくるのが判るような気がします。。。w
ひとしきりおやつタイムを楽しんで、登山続行。

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流石に少し早く出ただけあって、この時間に登っている人は少なく、前にも後ろにも人影は殆ど見えず、自分ペースの快適な登山が続きます。
カミさんも、他の二人も、すごく楽チンだと言っています。

そんな感じを繰り返しながらひたすら登っては、山小屋で休憩を繰り返して行きます。

一時間ちょっと経過した頃から、徐々に頭が締め付けられるような痛みに悩まされるようになってきました。。。
どうやら高山病にかかりつつあるようです。。。

それからというもの、山小屋に到着するとぐったりしてしまい、休憩時間がだんだんと長くなっていくのですが、じっとしていると、それはそれで吹き抜ける冷たい風にさらされて体温がどんどん奪われていきます。

原付はやや朦朧とした意識の中、だんだんと体を動かす事が億劫になっていき、このままここで休みたい、という気分になるのですが、カミさんたちがしきりに寒さを訴えるので、あまり待たせるのも悪いなぁ、と気力を振り絞って先に進んでいく事に。

ところが、これが裏目に出たのか、登っていくごとに頭痛はひどくなり、次の山小屋(多分東洋館)に到着すると暫く身動きが取れない状態になってしまいました。

途中みんな寒さに耐え切れなくなって、服を一枚余分に着ようという事になったのですが、山小屋の外で着替えているので、レインコートを脱いだ瞬間、強烈が寒さが襲ってきます。

で、急いで着替えようとするのですが、慌てれば慌てるほどレインコートのなんかの紐が体に引っかかってうまく着替えられません。
頭痛はどんどんひどくなっていき、中途半端な状態のまま、もうどうでもいいや、と思って着替えるのを諦めていると、見かねたカミさんが手伝ってくれて、どうにか着替え完了。
介護老人かよ。。。Orz

人間って、こうやって凍死して行くんだろうなぁ。。。とちょっと思いました。
でも一枚余分に着ると暖かさが幾らか戻ってきました。

それでまた登山を続けていくと、やっと頂上一つ手前の山小屋「本八合目トモエ館」に到着。
ただ、原付的には既に頭が朦朧として、色々な判断が付かなくなってきました。

カミさんが気を利かせて、山小屋でコーンポタージュを買ってきてくれました。
わずか200mlの缶で400円。。。高い。。。でも命の400円。

中で何かしらを購入すると山小屋の中で少し休憩できる、というので、ポタージュを持って山小屋の中へ。
暖房があるわけではないので、決して暖かくはないのですが、外の寒さが凌げるだけ気分的にはかなり楽です。
が、コーンポタージュは働いていない胃袋にはちょっとヘビーだったようで、急に気分が悪くなってきました。

頭を少しでも動かすと、車酔いをした時のようにクラクラし、胃袋から何かしらこみ上げてきます。。。

で、原付は自分のことで精一杯ですっかり忘れていたのですが、二人を外に残したままという事にカミさんが気付いて、何か頼めば中に入れるから呼んでくるといって外に出て行きました。

数分して二人が山小屋に入ると、なんとラーメンを注文したとの事。
なんて元気なんだ。。。Orz

原付はその後も体の調子が戻らず、思い切って、ここで長めの休憩を取ることに。
休憩は一時間1000円だったそうです。

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(手前の頭は死亡中の原付)

二人がラーメンを食べている横で机に突っ伏して喘いでいたら、疲れが出たのかウトウトしていました。
物音で目を覚ますと、隣の二人はラーメンを食べ終えていました。
二人は休憩料金は払っていないので、ラーメンを食べ終えると追い出される運命です。。。

休息が必要ないのに、休憩料金を払わせるのもなんなので、カミさんが、思い切って別行動を提案して、頂上での待ち合わせ場所を決めて二人は先に出発していきました。
なんか前の富士登山のときの光景がデジャヴしてきます。。。

原付はまたしてもこのまま諦めて下山する事になってしまうのでしょうか。。。

二人が出て行った後も、原付は再びウトウトして、次に気が付いた時は、団体客が入ってきた所でした。
振り向くと、カミさんは原付の横で忠犬ハチ公よろしくじっと原付を見守っています。
この時ほどカミさんを心強いと思ったことはありません。。。

ずっとそうしていたのかと思いきやカミさんも小腹が減ったからと、日の出館で貰った弁当を広げて夜食タイムにしていたそうです。

で、そうこうしている間にも、徐々に下の山小屋から出発した登山客が押し寄せ始めているようで、山小屋の目の前の登山道がだんだんと賑やかになってきました。

丁度一時間が経過し、山小屋に押し寄せた団体も出発してしまいましたが、原付の体調はどうにも戻ってくれません。

正直心が殆ど折れてしまっていたので、カミさんにはここで下山すると伝えましたが、カミさんは「じゃあ、もう少し行ける所までいって駄目だったら諦めよう。」と励ましてくれます。

でも、この先には山小屋がないので、限界に達したら立ち往生してしまいます。
混雑する登山道をご来光を前に引き返すのも気が引けます。。。

そんなネガティブシンキングばかりが頭をもたげて来るので、なかなか出発しようという気持ちになれなかったのですが、カミさんから何度か説得されるうちに、自分を鼓舞して、2、3度なかなかかからないエンジンをかけてどうにかアイドリング状態に持っていくことが出来たので、意を決して山小屋を後にしました。

Posted by gen_charly