色々不安が払拭できていないけど、なにはともあれ島旅83番目の島、神津島に降り立ったぞー!!
神津島は、東京から178km、下田から55kmに位置する島で、人口はおよそ2000人。伊豆諸島内においては実に中庸な島だ。
なお、神津島と周辺の無人島で神津島村を構成している。
この港は一般に神津島港と呼ばれているが、東海汽船的には新島同様、前浜港と呼んでいる。
船の中で大分悩んだが、まずはなんだかんだ言ってもレンタカーが手配できないことには話が始まらないわけで、まず最初にレンタカー屋に探りの電話を入れてみることに。
これは今回の旅行ですっかり板についてきたカミさんの出番だ。
神津島には佐々木レンタカーと神津島レンタカーの2軒、レンタカー屋があるのだが、軽自動車を1日借りると神津島レンタカーで1万円ほど、佐々木レンタカーだと5千円と、なんと倍も値段が違うのである。
当然、佐々木レンタカーで借りたいところだが、4月の段階ですでに全車満車の回答だった。
一方神津島レンタカーは当日先着順の受付だったので状況は不明だが、多分これまでの経験を考えるとまだ手配可能だろう。ということで念のためキャンセルを期待して、まず先に佐々木レンタカーから電話してみた。
今日これから1日か、14時か15時から1日で空きがないか聞いてみたら、15時からなら空いているとのこと。
ほらみろー!やっぱり空いてたw
15時からお願いしたいと伝えると、受け取りをどうするか聞かれた。これから天上山に登るので下山後に借りたい、というとなんと登山口まで迎えに行きます、というではないか。
続けて、
「えっと、どちらに下山されますか?」
あっ、そうか。。。
天上山には登山口が2つあり、どちらに下山するのかまだ決めていなかった。
時間が前後する可能性もあったので、下山場所と予定時刻が決まったらまた電話しますと回答。
いやー、取れちゃいましたよ。どうします?これ。
しかもなし崩し的にこれから山登りをすることも決まってしまったw
この際景色は諦めるか。。。
そうと決まれば、お次は寝床だ。
状況を探ろうと、「まっちゃーれセンター」という港の待合所にある観光案内所を訪ねてみた。
窓口にいたお姉さんにキャンプ場の混雑状況を確認すると、入れ替えで今は多少空きがあると思うけど、昨日の段階で沢尻湾は50張、多幸湾も昨日満員報告があったので、もしかしたら厳しいかもしれません、とのこと。
ついでにキャンプ場と天上山の間の移動手段を聞いてみたところ、いずれにしても一度港まで戻ってから行く道しかないそうだ。
キャンプ場までの移動時間も聞いてみたら、
「村営バスだと3分で行けるんですけどねぇ。。。今からだと、8時45分発のバスがありますので、それに乗ればすぐですよ。」
と時刻表を指しながら教えてくれた。
その時刻表を目で追うと20分後にその便が終点から折り返して来るので、その間に設営が終われば折り返しの便で港まで一気に戻れることも判明。
これはまさに渡りに船。なんかラッキーの神様でも付いているんじゃないの、ワシらw
今日島に着いた人がこれから乗るバスよりも早く沢尻湾に到達することはほぼ不可能と考えてよいだろう。タクシーなどを使えば不可能ではないが、わざわざそれをやる人がいるとも思えない。
この後出港する船で帰る人が少なく見積もっても1、2組くらいはいるはずで、案外空きがあるんじゃないかという気がしてきた。
よし!沢尻湾に行ってみよう!
お姉さんにお礼を言って出発しようとしたら、窓口のガラスに「露天風呂が故障中のため神津島温泉保養センターの入場料を割引中」という告知が掲示されているのを見つけた。
それによると、通常800円のところ、割引価格でなんと300円だという。
他の島の温泉が無料とか200円とかで神津島は高いなー、と思っていただけに速攻で2枚ゲットですよ!
なんかラッキーの神様でも付いているんじゃないの、ボクらw
山で遭難したりして。。。
お礼を言ってすぐ裏のバス停へ向かうと、サークル御一行様と思しき学生が20人ほどバス停の前にタムロしていた。
みな一様に大きなリュックとテントなどのキャンプ道具を持っている。
「げっ。。。こいつらも沢尻湾行くのか。。。?」
一行がこぞって沢尻湾に行ったら、流石にウチらがテント張るスペース無くね?ラッキーの神様なんてこんなもんか。。。この後の予定が大幅に狂っちゃうな~などと思っていたら、バスが来る前にぞろぞろと港の方へ歩いて行ってしまった。
これから出港する便で帰るために集合しているだけだったようだ。
途端にがらんとなったバス乗り場で一人胸をなでおろしたのだった。
それはそうと、彼らはみなリュックにサンダルをぶら下げていた。
荷物を少しでも減らそうと思って靴は今履いている一足だけで来ているので、昨晩もちょっとしたテントの出入りの度にいちいち履き直すのがめんどくさいなーとは思っていたのだが、リュックの片隅にぶら下げて持ってくれば良かったのだ。
10分くらい待っているとバスがやって来た。マイクロバスが来るのか思っていたら区内を走る路線バスのような中型車が来たので意外な感じがした。
何がって、こんな馬鹿でかいバスでも島の細道走れるんだなぁ、ってw
つか、よく見ると白ナンバーだが大丈夫なのだろうか?白ナンバーは有償輸送できないんじゃなかったっけ?
十数人の乗客を乗せて出発。常連と思しき乗客と楽しそうに世間話をしながら、一車線分しかない道をバスはうまいこと走り抜けて、あっという間にキャンプ場に到着。
下車したのはウチらだけだった。
さーて、どんな状況かな??
周囲を見回すと混み具合はそれなりで、ぽつぽつと空いている場所も残っていた。
炊事場に比較的近い場所に程よい空きスペースを見つけた。これだけのスペースがあれば十分だろう。
集落行きのバスが戻ってくるまでの間に設営を完了しなければならないが、設営ももう手慣れたもので15分ほどで設置完了。
周りを見回すと、道を挟んだ向かい側に半ば廃墟のようなテラスのような建物があるのだが、そこに数張のテントが張られていた。昨日から今朝にかけて降った雨を嫌って屋根のある所に移動したということだろうか。
何はともあれ、無事寝床を確保できたので、明日の出港までの日程も自動的に決まっていった。
・・・ふぅ、やれやれである。
残った時間で登山用のリュックに必要な荷物を突っ込み、残った荷物をテントに押し込んでいると折り返しのバスの時間が近づいてきた。バス停に移動すると程なく、戻りのバスがやって来た。
そして再び3分で集落に戻ってきた。