青森出張【3】(2021/08/28)

さて、順路に従って今度は階段を下りていく。すると車両甲板だ。

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自動連結器付車止め、と言うものがあった。車両甲板はその名の通り、車両を格納することが出来る甲板である。
車両と言ってもトラックではない。ここには鉄道車両が格納される。ということで、送り込まれた車両が波による傾きで移動しないよう、この連結器に繋いでおいたのだろう。

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まず最初に目についたのはスユニ50という貨車だ。
このように車両を直接船内に送り込んで対岸に運ぶことが出来るようになっているところが青函連絡船の特徴である。

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これは前日に撮影したものだが、このように船の甲板と線路が接続可能なような作りになっていて、ここを通って車両を船へと積載することができる。

といっても積み込める車両の数はたかが知れている。
当時の貨物取扱量では、この程度のペイロードでも問題なかったということだろうか。

今も運航されていたなら、恐らく貨物はコンテナ化されて、コンテナだけを乗せ換えて運ぶと思う。その方が圧倒的にたくさんの貨物を運ぶことが出来そうだ。

そう考えると車両ごと搭載するという考え方は積み下ろしが省略できるメリットを考慮しても非効率的だ。だが、船に列車をそのまま積んで運ぶ、という考え方はロマンを感じる。ナイトライダーみたいだよね。

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次はキハ80という特急用のディーゼルカーだ。
実際に営業列車として、こうした旅客車両が積み込まれた実績があるかどうかは分からない。
仮に積み込んだとしても、乗客がここで待機するとは考えられない。下車して船内のいずれかの場所へ移動するだろう。そう考えると、車両自体を配置換えなどで移動させる、という目的以外に運ぶメリットが感じられないのだが、どうだったのだろうか。

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次はDD16というディーゼル機関車。
最近はあまり意識してみていないから分からないが、自分が子供の頃はそれこそDE10やDD51などと共にあちこちでよく見かけた機関車だ。
ただ、ディーゼル機関車はなんか見た目が同じようなのが多くて、写真コレクターの自分としてはあまり食指が伸びる対象ではなかった。

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その順路の先はエンジンルームであった。
かつておがさわら丸に乗船したときの船内ツアーで機関室を見学させてもらった時にも思ったが、船のエンジンというのはこれだけの図体を動かすだけあって、巨大なピストンが多数並ぶ光景は壮観である。

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総括制御室。
ここで、機関系の制御を一括して行っていたそうだ。
ここも薄緑色に統一されていてポリシーが一貫している。

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真ん中の階段から上階に上がると、入口の前に戻ってきた。
脇の方の立入禁止エリアの先に大きなテーブルが見えた。食堂だったのだろうか?
それとも会議室的に使われていた場所だろうか。

ここまで見て回って約20分だった。ちょっと速足過ぎたか。。。
まぁ、見たいものは見れたので良しとするか。

ちなみに写真には撮りそびれたが、国鉄の船だけにグリーン席も設けられている。
かつての国鉄型特急列車のグリーン席のようなエンジ色のリクライニングシートがずらっと並んでいた。
個人的にはフェリーに乗ったら寝台でゴロゴロしたい派なので、特別料金を払ってまで座席で過ごしたくはないなと思ってしまうのだが、座席があるということはそれなりに需要はあったのだろう。

ということで、駆け足ながら一式見れて満足できた。

 

船の外に出て、来る時に通った道を戻る。
青森ベイブリッジの下をくぐった時、橋の橋脚に沿って橋の上に上がるための階段があることに気づいた。折角なので登ってみるか。

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階段を上がった先は、橋の歩道だった。ベンチなども置かれていて、ちょっと一休みすることもできるようになっている。
橋は1.2kmあまりあり、歩くとそれなりに大仕事だ。また、下からここまで上がってくる通路も階段のみでエレベーターなどはないため、ここまでたどり着いた人が一息入れたいこともあると思う。

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それだけではなく、市内中心部の様子を良く眺められる展望台的な場所でもあるので、ここで一息入れながら景色を楽しむこともできる。

登ったらそのまま降りるつもりだったのだが、登ってみたら見晴らしがよかったので少し歩いてみることにした。
橋のどこかでまた降りるところがあったら降りて戻ろうと思いながら歩き始めたのだが、登ってきた地点の他に下に降りられるところがなく、流されるままに橋の西詰まで降り切ってしまった。

橋を降り切ったところから市街地の方に戻るには結構な遠回りをしないとならなさそうだったので、反対側に渡って、もう一度橋を渡ることに。

実は最近四十肩に悩まされているのだが、登っている最中やることがなかったので、チャンスと思って肩をぐるぐる回しながら登った。
そのせいかだんだんと肩の痛みが取れてくるのを感じたので、興に乗ってしまい、ぐるぐる回し続けたまま反対側の方まで進んでしまった。

間もなく東詰に到着しそう、という時にI君から電話。晩御飯のお誘いだった。行きたい店は駅前の方にあるらしく、今いる場所からだと合流に時間がかかりそうだ。

しかも、店のオーダーストップが19時30分ということで、今からだとかなり急いで戻らないとならない。
待たせちゃうとあれだから、、、と話すと、店の前で待っててくれるという。いい子や~。

ということで肩回し散歩は中止。駅前まで大急ぎで戻る。

果たして、さっきの約束通りI君は店先で待っていてくれた。
店の名前はおさない食堂。ホタテフライ定食が名物とのことだ。

青森に来たならホタテを食べたい思っていたところだったので、渡りに船、というか、キミ、分かってるねー、というか。

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ホタテフライ定食。
肉厚のホタテ貝柱のフライが5つ、1380円。まぁ、ホタテなら仕方ないか、という価格。
味は最高であった。

それからホテルに戻って翌日の準備を済ませて就寝。

Posted by gen_charly