鳥取ドライブ【5】(2022/08/14)
この道をまっすぐ行くと高山市に出ることが出来る。カミさんに高山散策をするか聞いてみたら、郡上八幡のほうを散策したいから今回はパスでOK、と言うことだったので高山はスルー。
高山から中部縦貫道と東海北陸道を経由して郡上八幡へ。
郡上踊りは20時スタートなので、今からだとまだちょっと早い。そこで、市街地からほど近い所にある、大滝鍾乳洞を見に行ってみることにした。
郡上八幡の市街を抜け、下呂方面への道を15分ほど進むと到着。お盆期間中の日曜日だけに、駐車場は満車に近く、山奥とは思えない賑わいだ。
この洞窟はグーグルマップで調べているときに見つけた。というか以前岐阜をドライブした時に道路わきに建てられた看板を見て行って見たいな、と思っていたことを思い出した。
夫婦2人だと、鍾乳洞のプライオリティは下がりがちだが、子供がいれば大手を振って探検できるw
駐車場近くには食事処や土産物屋、釣り堀などの施設もあり、思ったより手広くやっている感じだ。
まぁ、その辺は帰りに見るとしてまずは鍾乳洞に行って見よう。入場券(大人1000円、小人500円)を買い求めて鍾乳洞入口へと歩いて行く。するとこんなものがあった。
なんとケーブルカーである。しかもよく見るとレールが独特だ。
一般的なレールのそれではなく、建物の構造材として使われるH形鋼っぽい感じの形状をしている。
それも非常に珍しいが、全線複線になっているのがまた物珍しい。
ケーブルカーは大抵、単線で作られる。そこに山頂側から2本のケーブルを降ろして、その先に客車を付ける。丁度、釣瓶井戸のようなイメージである。
ただし、これだと車両同士の行き違いが出来ないので、中間地点に複線区間を設けてそこで行き違いを行う。
ところが、ここのケーブルカーは全線複線である。それぞれの線路に1両の車両が置かれ、それぞれが往復する仕組みになっている。
専門的な言葉でいうと、全線1閉塞の単複線と言うことになるが、まぁ、平たく言えばエレベーターが2台あるようなものだ。
距離が150mほどしかないので、途中に行き違いのための設備を設けるよりはこちらの方が安価に建設できたのかもしれない。
明治時代の馬車鉄道をインスパイアしたような木造の車両が往復している。だが、車両銘板を見ると、この車両はグリーンライナーという何とも不釣り合いな名前が付けられていた。
車両に乗り込んだらほどなく発車。H形鋼を並べて敷設されているので、いっちょ前にガタゴトと音がする。窓や扉の類はないので車内はトロッコのようだ。乗車時間はおよそ2分。物足りないが、メインの見どころはこの先の鍾乳洞である。そこは間違えないようにしなければならない。
ちなみに、この車両は行きのみの乗車だ。帰りは鍾乳洞の出口から麓まで徒歩だそうだ。
下車すると目の前に入口がある。いよいよ鍾乳洞に突入である。どんな鍾乳洞なのか下調べをせずに来てしまったのだが、入口横の看板であらましを知ることが出来た。
それによるとこの洞窟は、東西270m、南北40m、高さ100mの規模があり、通路の延長が1000mを超える当地域最大級の鍾乳洞であるそうだ。
それは歩き甲斐がありそうだ。さっさと入れ、という声が聞こえてきそうなので、早速中に進入してみよう。
通路は大人の身長ギリギリくらいの高さがあり、歩くのに困難な場所はなさそうだ。
洞内は700mほどのコースとのこと。上下方向にも広がる鍾乳洞なので、階段なども所々にあるらしく歩きごたえがありそうだ。
洞内は多種多様な鍾乳石が発達しており、それぞれに名前が付けられている。
スマホ撮影なので写真がイマイチなのは勘弁。
これは天の岩戸と呼ばれるもの。
蜂の巣天井
栗のイガ・・・ちょっとどういう風に見立てたらよいのか分からなかったが、そういう名前が付いていた。
チビは洞窟怖がるかなと思ったが、思いのほか楽しそうにしている。昨年、橋立鍾乳洞でも物怖じせずに散策していたので、狭い所や暗い所が苦手と言うことはなさそうだ。
種々の鍾乳石を見ながら10分ほど進むと奥の方から滝の音が聞こえてきた。程なくその音の出どころとなる滝が見えてくる。
名前を大滝といい、高さが30mほどあるそうだ。なるほど、だから大滝鍾乳洞と言う名前なのか。
洞内に滝といえば、かつて散策した岩手の滝観洞も有名である。だが、この滝も滝観洞で見たものと比べて勝るとも劣らない立派な滝だった。
ここから先は天井がやや下がる。先行するチビから頭大丈夫?と聞かれた。何おう?という話ではなく頭上注意の呼びかけだ。この洞窟はヘルメット着用を求められなかったので、丸腰である。一応気を付けて進まねば。
大滝から先は階段を上り下りしながらのコースだ。
名前の付けられた鍾乳石が点在し、それらをまじまじ見たり、一瞥しただけで足早に通り過ぎたりしつつ進む。
上の写真は渦の扉と呼ばれるもの。
あの一定間隔で引かれた横向きの線はどういう自然の力が働いて作られたものだろうか。
なんて思ったりしながら進んでいたら出口に着いた。出口から麓に降りるための歩道が延びている。その隣に行きに乗ったケーブルカーの線路が並走していた。ここに出るのか。