北東北の旅 - 4(2010/08/16)

— 憧れのレールバス —

昼食を済ませて、八戸駅へ。
カミさんは駅前の地場産業館で暇つぶしをしているそうです。

ホームに上がると、485系が止まっていました。
とりあえずホームにはこの列車しか止まっていないうえ、次の列車までかなり時間が空いていたので、収穫も少ないまま駅を後に。

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待ち合わせ場所に戻ると、そこから見える駅のホームに、いつの間にかE751系が入線していました。
しまった!と思ったところで、すでに改札を出た後なので戻ることもできません。。。
泣く泣く諦めて次の目的地へ。

次の目的地は十和田観光電鉄の七百(しちひゃく)駅
なお、ここからはしばらく鉄道ネタが続きます。。。

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七百駅は、十和田観光電鉄の車庫がある駅で、今はかつて東急を走っていたステンレスカーがのんびり走る路線ですが、一昔前に走っていた車両たちが留置されているとの事だったので訪ねてみることにしたわけです。

駅に到着すると、すぐ目立つ所に自社オリジナルの3400形と元東急の3600形が止まっていました。
この2両は夏休み企画として「カブトムシ電車」と銘打たれて展示されていました。

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停められていた車両を撮影し、次の目的地へ。
次の目的地は、原付的には今回の旅行の最初のクライマックスになる、七戸にある南部縦貫鉄道です。

南部縦貫鉄道は、かつて小さなレールバスがのんびりと走る路線でしたが、すでに廃止されており、有志の人たちが動く状態で保存し続けている車両が残っています。

まだ廃止になる前から一度は見に行ってみたいと思っていたのですが、結局、岩手開発鉄道同様廃止されるまで訪ねることができなかった路線でも有ります。

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ということで、七百駅から20分ほどのところにある、旧七戸駅にやってきました。
七戸駅は南部縦貫鉄道のかつての終点で、同社の本社がある場所です。
現在は社名を南部縦貫(株)に変更していますが、駅の壁には今でも「南部縦貫鉄道」と記載されています。

開業はさほど古くは無かった筈ですが、趣きのある古びた駅舎の裏手に回るとホームと車庫があって、あわよくば車両が見える場所に留置されていないかなと淡い期待をしていたのですが、車両たちはどうやら扉が固く閉ざされた車庫の中で眠っているようで、見える範囲には留置されていませんでした。

年に一度車両を公開して敷地内をデモンストレーション走行するイベントがあって、その時はレールバスも車庫から出されてくるのですが、その時以外は見ることができなさそうです。。。

そんなもんなんだろうなぁ、と思いつつもちょっとがっかり。。。
ま、折角ここまできたので何かグッズでも購入しようと、事務所にお邪魔してみることにしました。
声をかけると中から係員が出てきたので、グッズ購入希望を伝えると、今日はグッズ担当の人が休みらしく、商品の保管場所が分からないので販売できない、との事。。。

「結局収穫は駅舎だけかぁ。。。」

かなり残念な感じですが、これだけは仕方が無いので、お礼を言って事務所を出ようとしたら、対応してくれた係の人が、原付のカメラに気がついたのか、

「車両を見ていきます?」

おおっ!
これは渡りに船。

二つ返事でお願いします、と伝えると「じゃ、ついて来てください」というので、一緒に車庫へ。
車庫にお邪魔すると、薄暗い車庫にこじんまりとしたレールバスが止められていました。
20年来一度は見たいと思っていたあのレールバスがついに目の前に!

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係りのおじさんの話すところによると、有志の人が年に一度公開しているけど、それ以外の時期に来る人がいれば、案内しても構わない、ということになったので、今では案内することができるのだそうです。

なんだ、それなら最初から車両を見たいと伝えればよかった。。。

レールバス、というと全国各地の第三セクター鉄道などで走っているレールバスがありますが、ここのレールバス、キハ10形はそれらレールバスのルーツともいえる車両で、車道を走るバスの部品や構造で鉄道車両を組み立てたようないでたちの車両です。

外から写真を写していると、「中も見ていきなさい」というので、ありがたくお邪魔させてもらいました。
運転台はシンプルな構造をしています。

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特に目を引くのが、運転台の脇の床に設置された出っ張り。

これはシフトレバーを取り付けるための場所で、運転時に運転手が持参したシフトレバーを接続して、ギアチェンジをするものです。
そのため、運転席の足元にはクラッチが付いています。
ギアチェンジをしながら走る鉄道車両というのは非常に珍しいもので、今では見ることができないものです。

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おじさんいわく、当時富士重工で作ってもらったけど、この設計の車両は、廃車されたものも含めて3両だけしかなく、当時の設計書もないので、どういう思想で作られたのか、今ではよく分からないのだそうです。

バスの構造で作っているものにもかかわらず、開業時から廃止時まで40年近く走り続け、現在に至るまで残っているというのはこれは大変に貴重なことです。

もう一両、旧国鉄から譲り受けたというキハ10形も止まっていました。
レールバスだけでは通学時の混雑に対応できないということで導入された車両なのだそうですが、同じ車両は、もはや鉄道博物館で展示されているレベルの車両というだけあってこの車両もかなり古いものです。

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こちらは車庫のぎりぎりに止められているため、写すのにはかなり苦労しましたが、一応こんな感じで。。。

そのほかにも機関車などが保管されていました。
一通りカメラに収めさせてもらったところで、お礼を言って車庫を後にしました。
一時は徒労に終わるかと思ったのですが、思いがけず対面を果たすことができて満足でした。

さて、若干時間が押し気味でここまでやってきたのですが、時計を見ると4時を回っていました。
当初の予定では、ここから下北半島へ入り恐山辺りの観光をする予定でしたが、そちらへ行ってしまうと、恐山を見て回るには時間が遅すぎるし、日が暮れてしまうと見るものがなくなってしまい、今日の残りの時間が余ってもったいないので、結局青森市を抜けてそのまま十三湖まで行きつつ、青森東部の私鉄を見ながら秋田方面へむかうことになりました。

Posted by gen_charly