南東北の旅 - 7(2012/08/12)

— これぞB級 —

かき氷を食べている時に窓から道向かいの「おやじラーメン」という名前の中華屋の軒先に「どんどん焼き」というメニューが出ているのをカミさんが見つけていて、どうも気になっている様子。
あれも名物らしいから食べてみたい、というので、車を置いたままちょっとハシゴしてみる事に。

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お店はご覧のとおり暖簾が出されていたのですが、軒先に出ていたメニューにはどんどん焼きは2時からと書かれていたので、駄目もとで聞いてみようと暖簾ををくぐると店内には客が誰もおらず、カウンターで主人が餃子の仕込みをしているところでした。

やっぱり無理そうかな?と思っていたら、主人が二人に気付いて、いらっしゃい、と声をかけてくれました。

「どんどん焼き出来ますか?」と聞くと、いいですよ、というので一つ作ってもらうことに。

今から焼くので少し待っていてください、とのことだったので、テレビから流れる高校野球をみながら座敷に腰をかけて待つことに。
どんどん焼きは奥さんが作り始め、主人は相変わらず仕込みを続けています。

娘か孫か、高校生くらいと小学生くらいの女の子が居て高校生の方はエプロンを付けてお店の手伝いをしているようです。
とは言っても、他に客もなくやや手持ち無沙汰な表情です。

お客が居ない(原付たちは居ますが)けど、営業中なのでイスに腰掛けているわけにも行かず、時折主人や奥さんが手伝いを頼む時以外は所在無げに立っている姿がなんだか妙に切なげだったのですが、それはさておき。

「あれ、テレビの番組(秘密のケンミンShow)みて来たんですか?」

調理場でタネを混ぜていた奥さんから唐突に質問されました。
原付は番組で紹介されていた事を知らなかったのですが、カミさんは番組でこの食べ物を知ったらしく、そうです、と答えました。

そんなやり取りをしているうちに焼きあがったようで、そのまま食べますか?と聞かれたので、そうします、と答えると、どんどん焼きを割り箸で串刺しにして出店でフランクフルトを買った時についてくるようなトレイに乗せて出してくれました。

「あ、マヨネーズかけますか?」

と聞かれたのでお願いします、と答えると、どんどん焼きが隠れてしまうほどの気前の良さで大量にマヨネーズをかけてくれました。

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お値段はこのサイズで150円とのことで非常にリーズナブル。

お礼を言って車に戻り、次の店に向かう車中で早速食べる事に。
ちなみにここの主人は店の看板に書かれたイラストそのままの格好をしていて、一見怖そうな感じでしたが、ニコニコと話す穏やかそうな人でした。

肝心のお味は、お好み焼きのキャベツ豚肉抜きというと雰囲気が伝わるかなという気がしますが、なんというかソウルフード的な美味しさ。
もっとも、味の中心にマヨネーズとソースの鉄壁コンビがどっかり居座っているので、他の味が良く分からなかった、とも言えるのですが。。。

これも後になって調べてみたら、このどんどん焼きはお好み焼きの変化したものというよりはもんじゃ焼きを発展させたもののようで、味付けもソースのほかに醤油をかけて食べる物もあるそうです。

— 冷たいのにうまい —

更に続けてもう一つ山形グルメを。
「冷やし肉そば」なるものを食べに行ってみようと思います。
本当は冷やし肉そばを先に食べて、デザートにかき氷というコースが良かったのですが、冷やし肉そばの店は10時開店だったので、時間の都合上逆周りとなった次第。

これから向かう冷やし肉そばの店は「一寸(ちょっと)亭」という店で、ローカルごはん旅の中では河北町に有る本店を紹介していたのですが、携帯で調べてみたところ、のれん分けしたと思われる同名の店が他にも何軒かあって、そのどれもが微妙に味が異なるとのことで、原付たちは口コミ的にオススメとされていた山形市内にある山形一寸亭を訪ねてみることにしました。

山寺から市内を抜けて山辺町へ行き、再度市内へ戻る形なのですが、何度も行ったり来たりしているのでだんだん市内の位置関係が分かってきて面白いです。

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そんなこんなで店に到着。
結構な人気店とのことですが、お昼前に到着したせいか並ばずに席に通されました。
とは言っても大きな集合テーブルに二人並んでの着席ですが。

お品書きを眺めて、結局二人揃って定番の冷やし肉そばを注文。
いつもなら二人別々のものを注文することが多いので、珍しいパターンです。

で、原付たちの席に肉そばが運ばれてきました。

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見た目は普通の鶏南蛮のような感じで、冷たいというからには脂が固まって浮いていたりしているのかな、と思っていたのですが、意外にも固まった脂は一切なく、一瞬間違えて温かいのが出て来たのではないかと思ったほどです。

具は鶏肉ときざみネギだけのシンプルなものですが、鶏肉は脂を感じさせず、つゆはかつおだしの風味が効き、さらりとして口当たりがよく、塩加減も絶妙で、とても美味くて驚きました。
特に猫舌な原付にとってこの美味しさと食べやすさは感動的ですらありました。
隣でカミさんも目を丸くしながらすすっています。

見ていると次から次へと客が入ってきて人気の程が伺えますが、基本的に冷たい食べ物だけに、みんなサッとすすって早々に出て行く感じなので、回転はかなり速く待ちは殆ど発生していませんでした。

しかしながら、お会計を済ませて外に出ると駐車場は大騒ぎ。。。
店内は広いし、回転が速いので余り混まなかったのですが、駐車場は既にキャパシティを超えていたようで、順番待ちの車で進退窮まる状態になっていました。

Posted by gen_charly