伊豆大島上陸【15】(2014/03/09)

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内輪山のふちに沿った歩道を歩いていくと十字路にぶつかる。
ここを左に進むと時計回り、直進すると反時計回りでそれぞれ火口の周りを一周するお鉢めぐりコースとなる。

道の両脇にある大きな溶岩は「アグルチネート」という。噴出した溶岩の飛沫が降り積もって形作られたものだそうだ。噴火時に内輪山の内側に溜まった溶岩の海の上を、ここまでどんぶらこと流れてきて、縁を超えられずにここで留まったものらしい。

道を右に行くと三原神社がある。神社でお鉢めぐりの道中の安全を祈願しておくことに。

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鳥居の先にお堂がない・・・ように見えるが、鳥居の先で道はもう一度右に折れていて、神社はその先にある。

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ここから見た景色がなかなか素晴らしく、ここでもパノラマを作ってみた。
神社の拝殿は小ぢんまりとしたもので、二人神妙にお参り。

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ちなみにこの神社、86年の噴火の際、溶岩が拝殿のすぐ背後まで迫ったものの、直前で流れの向きが神社をよけるように変わって難を逃れたらしい。

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って、この距離はいくらなんでも近すぎませんかね?
溶岩だけに輻射熱だけでも相当なものじゃないかという気がしない事もないと、言えなくもないと申し上げるのはやぶさかではないとまでは言い切れず、断定することは些か如何な物かと思料されるという説もありやなしや。。。w

まぁ余り不謹慎なことを言うと罰が当たるかもしれないので、この辺で。
参拝を済ませていよいよお鉢めぐりのコースへ。ちょっとわけ有って今回は時計回りに回ることに。

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ここから先は舗装が途切れ火山礫が転がる道になるため、ヒール・サンダル・お断り、だそうだ。三原神社まで来る参拝者も、お鉢めぐりコースへと進む人は少ないのかもしれない。

空模様は相変わらず奥行き感のない曇り空で、前にも後ろにも登山者の姿もなく、実に荒涼としている。三途の川へ向かう道はこんな感じなんじゃないか、という気がした。
もしここで三原山が噴火したら誰にも見つけてもらえないかもしれないと思うと、なんとも不安な気持ちになってしまう。。。だって、向こうの山、煙でてるし。

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もっとも、この煙は噴煙ではなく、地下水が温められた水蒸気なので無害だそうだ。
お鉢めぐりの道は舗装されていないとはいえ、小さい溶岩が敷き詰められていて、それなりの靴を履いていればかなり歩きやすい道だ。

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時々写真を撮ったりしながらモタモタと登っていたらだいぶ後ろの方に単行の登山者の姿が見えた。その姿を見てさっきからなんとなくソワソワとして落ち着かなかった気持ちが少し治まった気がした。

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次第に中央火口の全容が見え始めてくる。振り返るとさっき遠くに見えていた湯気が近くに見えた。

それを見たカミさんが、あれ暖かいんじゃない?と言って、湯気に向かって斜面を歩き始めた。

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斜面が急なので、少しヒヤヒヤしながら様子を見ていると、無事湯気の噴出しているところにたどり着き、

「あったかーい!!」

と歓喜の声をあげた。自分も後を追って手をかざしてみると、確かにほのかな暖かさの湯気がモヤモヤと立ち上がり、かじかんだ手に心地よい。

多分温度は30~40度の間ぐらいのようだ。
そこかしこでもくもく立ち上る様子からもっと温度が高いのかと思っていたが、周りの気温が低すぎるせいでそうなっているのかも知れない。

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砂風呂風のように手を溶岩の中に入れたらもっと暖かそうな気がするのだが手が砂だらけになるのでやらなかった。
斜面を尾根の一番上まで登ってみらその先がぶっつりと途切れて崖になっていて一瞬ヒヤっとした。

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手前の柵に囲まれたところまで戻るとその傍らに案内板が出ていて、この崖の下にあるのは「1986年B2火口」だと書かれていた。

いやしかし、間違っても体重を預けようという気にはならないような実に心もとないロープなのに、そこにあるだけでもの凄く安心を感じてしまうのが面白い。

ここから暫く眺めの良い稜線上を歩くコースだった。
見晴らしがよいので、パノラマをもう一丁!

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内輪山の真ん中に大きく口を開く火口に畏怖の念すら感じる。

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このまま天国に行ってしてしまいそうな雰囲気の構図の写真が撮れた。

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尾根の外側は昨日も見た裏砂漠が広がっている。
昨日見た写真の多分一番高い位置の辺りに今いるのだと思う。

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(昨日の写真)

この辺りから島の南側の景色が見えるようになり、海の向こうには利島や新島などの姿を見ることができた。
昨日よりちょっとガスががっていて霞んでしまっているが。。。

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ちなみに写真には残せなかったが、海のはるか向こうにはうっすらと三宅島の姿も確認できた。

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道の先には、50年噴火でできた三原新山が聳えており、その山頂が島内の最高地点となるのだが、遊歩道は山の背後を回り込むようになっていて、最高地点に立つことは出来ないらしい。

その最高所はすごく小さなピークなうえ、その斜面は一気に火口の底まで落ち込んでいるので、立ち入りは危険と判断されたのだろう。

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そして恐らくこの辺りが通常立ち入れる場所の中でも三原山の火口が一番よく見渡せる場所らしい。それでも、火口の底がわずかに見える程度で、その全貌を見渡すことはできない。

それもそのはず、火口の深さはなんと200m以上あるそうで、もし全貌を見ようと思ったら上空から見るか死ぬ気で火口の縁に立つ他ない。
とはいえ、上述の通りここより火口側は立入禁止なので、地上からのアプローチは学術調査(あればだけど)に同行するような機会でもない限りは難しいと思われる。

それはさておき、上の写真で火口の縁から少し(5mくらい?)下に断層のように上下で岩の色が異なる一筋の線が見えるだろうか。この線より上の部分が86年噴火で積もった溶岩らしい。

86年噴火の時はこの内輪山の内側がすべて溶岩で埋め尽くされたが、噴火が終わった後徐々に陥没して現在の姿になっているそうだ。

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しかし、気になる横穴ですなぁ。。。w

三原新山の裏を回り反対側に出ると、今度は眼前に「表砂漠」が見えるようになり、お鉢巡りもおよそ半分が終わったことになる。

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Posted by gen_charly