新島・式根島・神津島上陸【13】(2014/05/03)

カミさんが行きたがっている”コーガ石の美術館”というのは、新島ガラスアートミュージアムという施設のことで、グラス制作の体験などもできるらしい。

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店の中に入ると見渡す限りオリーブグリーンの独特な色合いを持つ新島ガラスの作品が所狭しと並べられており、りんごなどのオブジェや皿、花瓶などどれもがつややかでカミさんが横でうっとりとしたため息を漏らしている。

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暫く作品を見ながら室内をうろうろしていたら、奥の工房から職員が出てきた。

なぜこういう色合いが出るんですか?とカミさんが質問すると、原料に含まれる鉄分が熱せられたあと冷やされる過程でこういう発色になるのだと教えてくれた。
また、独特のツヤは、濡れた新聞紙で熱したガラスを掴んで形を整えることで作るらしいのだが、素手で新聞紙を持つので慣れるまではかなり熱いらしい。

そりゃ、灼熱の液体を新聞紙越しとはいえ直に触るんだから熱いよな。
新島ガラスは国内外で非常に評価が高く、銀座の高級レストランなどにも納入実績があるとのこと。
上陸直後に見つけた都道の距離標もここで作られたそうだ。


「もしよろしければ、奥の工房も見学されますか?」
というので、拝見させてもらうことに。

工房はガラスの製作体験を申し込んだ人でないと入れないと思っていただけに渡りに船。ただし工房内は見学者は撮影禁止とのことなので、写真は撮れなかった。

窯に金属の長い棒を突っ込んで、どろどろに溶けているガラスをひとすくい。

「これに空気を吹き込むと風船のように膨らんで色々な形を作ることができるんです。」

と言って、空気を吹き込むとシャボン玉のようにガラスが膨らみ・・・それ、空気入れすぎじゃね?と思ったら、案の定割れてしまった。

「熱いときは液体のように自在に加工できるんですが、こんな感じで簡単に冷えて固まります。」

と言いながら少しバツが悪そうな顔をして、落ちたガラスの破片を拾い集める職員。
割れて破片が散らばる光景って、考えたらガラスなんだから当たり前なんだけど、シャボン玉のイメージでいたせいかなんだか不思議な光景だった。

せっかくだから自分たちも作ってみたいと思ったのだが、2700円もかかるうえ、出来たものを割らずに持ち帰るのが大変そうだったので結局あきらめた。代わりに、というわけではないが、入口の近くに置かれていたリンゴの置物を買って帰ることにした。
レジに持っていくと、さっきの職員が、

「全部手作りで一つ一つ形が違うから、他のも見て好きなものを選んでください。」

と言いながら、いくつかカウンターに乗せてくれた。確かに一つ一つ形が不揃いで、まさしくふぞろいの林檎たち、であるw
一番プロポーションの気に入ったものを選んで購入した。

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箱に包みながら、

「リンゴは知性の象徴と言われているんですよ。アダムとイブが禁断の実として口にした果物もリンゴとされていて、食べたことで知性を持ってしまったので楽園から追放されたという話になっています。」

というようなことを教えてくれた。
ちなみにこのリンゴ、カミさんは相当気に入ったようでいまだにうっとりと眺めていたりする。

時計を見ると16時を少し回ったところだった。予定ではそろそろ日没かと思っていたので、観光も16時までのつもりだったが、まだ日が高くもう少し見て回れそうだ。
そこで当初明日の式根島観光から帰ってきたあとで自転車で回ってみようと思ってたスポットを今日のうちに前倒しで回ってしまうことにした。

美術館の前の道を降りていくと、傍らに岩礁が見えてくる。
島の人から「鳥ん島」と呼ばれている鳥ヶ島という島だが、砂浜が島に接続して地続きになっている。

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かつて向山で切り出された石を船に積むときに、周囲に船を接岸できる適当な場所がなかったので、この島に接岸させて積み込んでいたとのこと。
石を鳥ん島に搬送するために本土との間に石の自重で移動するロープウェイがかけられていたそうだ。
今も以前積込の時に使っていた足場などの遺構がいくつか残っているらしい。

写真右の方へ眼をやると、100mばかり行った所にギリシャ神殿の遺跡のようなものが見える。これは湯の浜露天温泉だ。無料で入れる温泉なので、後で訪ねてみようと思う。

神殿風の建物を見て、島の見どころの一つ、親水公園を見忘れていたことに気が付いた。
で、やって来た訳だが。。。

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なんかねー。。。うん、公園だね、という感じだ。
これまで石のオブジェの類を島のあちこちでいくつも見きたせいか少し食傷気味で、わざわざ来たのに思ったより感動がなかった。

次に向かったのが大三神社
さっき親水公園に行くときにうっかり裏道に入ってしまい、荒れた道を走っている時に藪に覆われたうす暗い入口を見つけていた。

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その入口の傍らには案内板が出ていて、本殿まで400段の階段があると書かれていた。
それ登るの。。。?

まぁ、ここまで来て行かなければ後悔すると思ったので、行ったわけですが。

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入ってすぐT字の分岐があるが、看板が無くはてさてどちらへ行けばいいのやら。。。
右の方が幾分登りになっているようなので、そちらへ進んでみたらやがて鳥居と階段が現れてどうやら正解だったようだ。

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珍しく段数を数えながら登ってみたのだが、196段まで数えたところで階段が途切れてしまった。あれ?と思いながらさらに進んでいくと、今度は下りの階段だ。

なんだこの参道。。。

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その階段を下りると、ガイドマップにも出ていたコーガ石で作られた太鼓橋が細い沢にかかる場所に出た。若干苔むした橋は何とも言えない風情に満ち溢れている。

再び登り階段が続いているのが見えるが、その先にまだ本殿は見えていない。
まじかよ、とごちながらその階段も登ったら途中で左に折れていてその先にようやく本殿が見えてきた。
ちなみに段数は396段だった。

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こちらが本殿。こじんまりとしたお社で、地元では「大三様」と呼ばれ親しまれているそうだ。
なんて読むんだろう?「おおみさま」でいいのかな?
ガイドにはここからの景色が素晴らしいと書かれていたが、残念ながら藪に覆われて景色らしい景色は望めなかった。

Posted by gen_charly