おじいちゃんのお葬式 - 3(2011/07/09)

程よい時間になってきたので、そろそろ一関に向かいたいと思います。

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その途中で見かけたバスもすごいことになっていました。

陸前高田駅の次の駅となる竹駒駅の脇を通ったので、ここでも少し降りてみることにしました。

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盛り土に設けられた階段が、かつてそこに駅があったという面影を僅かにとどめていましたが、健在だった頃の駅がどうだったか知らないのでどう変わってしまったのか想像すら出来ません。。。

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と思ったら、Wikipediaに当時の駅舎の写真が出ていました。
ちなみに陸前高田の駅はこちら

その後再び車を走らせ、廻舘橋を渡り、直ぐに左折。
一関に向かうにはここをまっすぐに進んでも行けるのですが、若干の遠回りになりそうだったので、前回同様気仙沼経由で戻ることにしたのですが、これが痛恨の判断ミスに繋がるとはこの時は思いもよらず。。。

前回通った時は橋の欄干にまだ瓦礫が引っかかったままになっていましたが、きれいに撤去されたうえ、清掃もされたようで、真新しい橋のようになっていました。

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5月

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今回(7月)

橋を渡るとすぐに気仙町方面へ向かう分岐を曲がります。
その先で大船渡線の線路をくぐるのですが、前回来た時は残っていたガードが撤去されていました。

さらによく見ると、前回ねじれて川に落ちていた部分の鉄橋も撤去されていました。

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5月

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今回(7月)

先に進んでいくと、土手沿いの道路から見える河原には雑草が生い茂っていました。

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5月

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今回(7月)※場所は上記と異なります。

前回通った時にはまだ津波の痕跡が生々しく残ったままで、草木すら殆ど生えていなかったのですが、そんな場所ですら僅か2ヶ月でこれだけ植生が復活してきています。
その逞しさは目を見張るものがあります。

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草木が生えてくると、あたかも以前からそこがただの空き地だったように見えてくるので不思議です。

東浜街道に再度合流して陸前高田市街の見学は終了。
時間もそろそろ程よい時間になってきたので、従弟の家に向かうことにしました。

— 田舎警察 —

気仙沼を経由して気仙沼街道に入って後はひたすら一関を目指します。
そんな中、旧室根村の市街地を抜ける途中、痛恨の事件が発生しました。。。

路地の脇からパトカーが頭を出していたので、それをよけるようにして進んでいくといきなり後ろから「xxxx(原付の車のナンバーの番号)の運転手の方、停止してください。」と大音量のスピーカーで停止命令を食らってしまいました。。。

特に何かに違反したつもりはなかったので、なんだろうかと首をかしげながら路肩に車を寄せて停車すると、後ろからパトカーから降りてきた若い警官が二人。

「お忙しいとこすみませんね、先ほど横断歩道があったの気づいていましたか?」

「はい」

「そこに渡ろうとしている人がいたんですけど気が付きました?」

確かにパトカーの横に人は立っていたのですが、横断歩道からは離れていて、これから横断歩道を渡ろうとしている感じではなかったような気がします。
それよりもパトカーが路地から道路に頭を出しすぎていて「パトカーのくせに邪魔だな。」と感じたことの方が印象が強くて人の印象はそれほど残っていません。

「その人渡ろうとしてました?」

「納得されない部分もあると思いますが、渡ろうとしていたんですよ。で、渡ろうとしているのに止まらずに通過するのは交差点安全進行義務違反になるんですよ。東京から来られているのでね、お疲れかとは思うんですけど、こういう田舎道では、結構飛び出しがあって危ないんで、気をつけていただくためにもその辺詳しく説明しますので、ちょっとパトカーに乗ってもらっていいですか?」

渡ろうとしている人の横でパトカーが待機って、それってサクラじゃないの?という気がしないでもないけど、というかキレイ事言ってるけど、原付の車が他県ナンバーなのをいいことに点数稼ぎの取り締まりやったでしょう、あんたら。

「ちょっと待ってください。一関の親類宅へ向かっているんですけど、遅れることを話したいので、連絡してもいいですか?」

「ああ、それはどうぞ」

ということで、従弟に電話で事情を話して少し遅れる旨を伝えると、
「災難だね。田舎警察だから暇でやることないんだろうな。。。分かったよ。じゃ、そのつもりでいるよ。」

ということで、意を決してパトカーに移動。
乗り込んで、まずは名前の確認。

ところがこの警官、原付の名前をどこをどう読んだらそうなるのか、読み間違えたので、「ちがいます」と答えると、「××××ではないですか?」としつこく駄目押し。

何度も間違うので「ちゃんと見てください」とぶっきらぼうに返答すると、原付の免許証をしげしげと再々度見直し、やっとのこと今度は正しい名前で読んだので「はい」と答えました。

その態度が警官の心証を悪くしたのか、丁寧な口調ながらねちっこいお説教が始まりました。
あー、そういうのもういいです。
おなかいっぱい。。。

「車、邪魔なんでどけてもらえないですか!」

路地裏の店の前に車を停めて取締りを受けていたのですが、その店の客が退店するのにパトカーと原付の車が邪魔だったようで、パトカーに向かってぶっきらぼうに言い放ってきました。

警官が「すみません、直ぐ動かします」と伝えると、原付に向かって、「すみません、車移動してもらっていいですか?」と振ってきました。

いや、俺動かすの面倒くさいし、運転していいから勝手にやってよ、と心の中では思いましたが、そこは紳士の対応で面倒くさそうに一旦パトカーを降りて、自分の車へ。

店主に「すみませんね」と努めて笑顔で挨拶すると、「いえいえ、すみませんね」 とさっきのぶっきらぼうさとは異なる穏やかな口調で返事してくれました。

これは、
1.原付が捕まっているのを哀れみの目で見ている。
2.店主も警察にいい印象を持っていない
3.原付を取り締まっている警官がかねてから数々の嫌らしい取締りをして地元村民から嫌われている

のどれかなんだろうな。
3.希望。。。

で、車を移動して再びパトカーに乗り込むと、ご高説の続き。
パトカーのシートってビニールシートだからいやなんだよな。。。

どうせ原付が根負けして切符にサインするまでネチネチと説得されるというか、どうせあらゆる言い訳に対して屁理屈を駆使して押さえ込めるように完全理論武装してかかってくるのが分かりきっていたので、だんだん面倒くさくなって、警官が気持ちよくご高説をのたまわっているところをさえぎって、

「お話中すみませんが、どうせ切符を切られることには変わらないわけですよね?時間が無駄なんで、サインしますから早く処理してください。」

と伝えると、

「いや、でも原付さん納得されていないみたいですし、納得をしていただくまで説明をしなければなりませんので。」

いやいや、納得するなんて絶対に無理ですから。

「でも、切符切られることには変わらないんですよね。切符を切られずに済む方法があるなら話は違いますが。」

と答えると、

「まぁ、確かに違反されているのでね。ただ、私の性格上あなたが納得されないまま切符を切るのは自分が納得できないんですよ。なので説明をつくして。。。」

そんなこと知るか。。。
というか、心からの交通安全と、死亡事故の撲滅を目指した取締りではないですよね、これ。
おたくの自己満選手権にお付き合いしている暇も義理もない訳で。

「いや、ですから、結局変わらないんですよね。こっちはおじいさんが亡くなってるので、早く集合場所に行かなければならないんです。納得したことにして貰って構わないので、早く処理してください!」

「そうですか。。。すみません。。。」

すみません、じゃなくてさ。
すみません、って言った時のドヤ顔が腹立つ。。。

折角ゴールド免許になったところだったのに。。。
ちなみにこれ意外と点数が高くて2点でした。

正義感に燃えて一生懸命働いている警察官をよく見ているので、原付は警察に悪い印象を持っていないのですが、というか運転もきわめて安全な運転を心がけているつもりなのに、取り締まるべきを取り締まらず、罰金を取れそうなところから取るようなやり口はあまり感心できませんね。

県外ナンバーでうろついたのが間違いだったか。。。

そんなこんなで、やっと警官が処理を始めて、サインしたりなんだりしてやっと開放されました。。。

従弟に再び連絡し、

「無事出所しました。今から向かいます。」

と伝えると、向こうも話しに乗ってくれて、

「お勤めご苦労様でした。では家で待っています。」

と答えが返ってきました。

車に戻ると、カミさんが興奮した口調で原付にまくし立ててきました。
いわく、

・横断歩道脇に居た女、どう考えても渡ろうとしている雰囲気じゃなかった。
・あんなの渡ると思ってイチイチ止まる人なんかいない。  云々。。。

あ~、女だったんだ。そこまでは見ていなかったな。。。

確かに東京辺りでこんな取締りをしていたら、それこそ苦情のひとつも出かねないしょうもない違反だけど、まぁ、世の中には建前っちゅうものがあって、そこに人が居たら渡ろうとしている人かもしれない、と思って止まらなければならないことになっているから、現実は別として、あの場合言い逃れ出来ないんだよ、と説明してどうにか興奮を鎮めていただきました。

はぁ、色々有ってどっと疲れた。。。

そんな訳で安全運転に努めつつ、静々と走り続けて予定からだいぶ遅れましたがどうにか到着。
しょうもない違反で取り締まられて、従弟や弟に大分いじられるんだろうなぁ、、、と少し重い気分で敷居をまたぐと、従弟から開口一番、

「大変だったね。。。いや、さっきさ、『横断歩道のところに人が居たのに止まらなかった』、っていうから人をはねたのかと思って、回りに居た人が一瞬凍りついたんだよ。ただの取締りでとりあえずよかったよ。」

確かに、原付も電話するときに少しテンションが上がっていたので、うまく伝えられていなかったのかもしれません。

何せご心配をおかけしました。ということで。。。

おじいちゃんの遺体は葬儀場に安置されていて、親関係はすでに葬儀場に詰めて通夜を過ごしているそうです。
こちらのしきたりでは、告別式の前に先に火葬を済ませることになっているらしく、明日の朝には火葬するということで、兄弟、従弟全員で最後の姿を見に行くことにしました。

葬儀場はおばあちゃんの葬儀を行った場所と同じでした。
祭壇が設けられ、物静かだったおじいちゃんらしく、穏やかに微笑んでいる写真が遺影に飾られていました。
お線香を上げて顔を見せてもらいましたが、原付が知っている生前のおじいちゃんと比べて頬が少しこけていたものの、穏やかな表情で眠りに付いているようでした。

その顔を見た瞬間、すでに認知症の症状が出始めていたおじいちゃんが、おばあちゃんのお葬式に車椅子で斎場に連れてこられて、あまり表情も無く、ぼんやりと佇んでいたのですが、ふとちょうど近くに立っていた原付を原付と認識してかどうかも分からなかったのですが、手を握りながら「思ったより、早く行ってしまったな。」と静かにつぶやいて涙を浮かべていた姿を思い出しました。

当時としては珍しく、恋愛の末の結婚と聞いていた通り、原付の覚えている限り仲の良い夫婦だったので、これでまた一緒になれるね、心の中でねぎらいの言葉をかけました。

すでに詰めていた親たちは自分の父親が亡くなったにも拘らず不思議と明るく、それはおじいちゃんの長い闘病生活をねぎらっているようにも見えました。

もっとも、それ以上にここ数年親族の間でベビーブームが続いていて、集まった兄弟、従弟の子供たちがちょこまかとはしゃいでいたので気がまぎれたのかもしれません。

一時間ほどその場で過ごして、だいぶ夜も更けてきて、明日のこともあるので、自宅に戻ることになりました。

Posted by gen_charly